井の頭公園の散歩(23)(最終回)『お葉見』ができる、とっておきの季節
さて、4月の井の頭公園の素晴らしさをお伝えして「井の頭公園の散歩」シリーズを終わります。
井の頭公園の桜の花びらが空に舞い上がるころ、木々が一斉に芽吹きます。私は、公園が一番美しくなる季節と思っています。特に芽吹いた若葉を愛でることを、私はお花見に対して「お葉見(おはみ)」と呼んでいます。
シリーズ最終回ですから、井の頭公園のお薦め「お葉見」スポットを一つ紹介します。御殿山を通る玉川上水のほとりに松本訓導殉難碑がありますが、その西側です。昼間もいいのですが、夜、街灯に浮かび上がる芽吹いた若葉がことのほか美しく、ソメイヨシノとは違い、静かで格調高く、かつ可愛い春の訪れを感じさせます。夜の「お葉見」は、ござを敷いて愛でるご同輩がいないこともあって、静かに過ごせますが、やはり旨い清酒300ml瓶などを手に入れて、ちびりちびりといい時間を過ごしたいですね。
「お葉見」の見ごろはソメイヨシノの花びらが空に舞う頃からわずか10日間ぐらいですが、この時期は、杉や檜の花粉が少なくなり、蚊が出没する直前のとっておきの期間です。もしかしたら、メルマガが届くころは、今年のお葉見の季節が過ぎているかもしれません。その時は来年の楽しみにしてください。
では、長い間「井の頭公園の散歩」シリーズのご愛読ありがとうございました。