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Figma APIってなにができるの?
こんにちは。分析屋の西村です。
新規事業開発においてデザイナー兼フロントエンドエンジニアを担当しています。
もともとはシステムエンジニアをやっていたためか、デザイン業務をしていると、ここは効率化できるよな…と思うことがしばしばあります。
普段デザインツールとしてFigmaを使っており、FigmaにはAPIがあり、効率化に使えるんだろうというイメージは持っていたものの、具体的に何ができるのかはよく分かっていませんでした。
今回は「Figma APIで何ができるのか」をまとめてみたので、デザイン業務の効率化のヒントになれば嬉しいです。
Figma APIでできること
FigmaはクラウドベースのUI/UXデザインツールとして、リアルタイムでの共同作業機能や豊富なデザイン機能が強みです。
そんなFigmaに新たな機能を追加したり、外部サービスと連携したりするための仕組みが「Figma API」です。
Figma APIを活用することで得られる具体的なメリットを下記にざっくりとまとめます。
作業の自動化・効率化
大量のレイヤー名を一括変更したり、特定のプロパティを一度に修正したりするなど、繰り返しの多い作業を自動化できます。
これにより、単純作業に費やしていた時間を大幅に削減でき、デザイナーがよりクリエイティブなタスクに集中しやすくなります。
外部サービスとのシームレスな連携
チームで使っているタスク管理ツール(Jira、Trelloなど)やバージョン管理ツール(GitHubなど)と連動させ、Figma内のコメントやアセット管理を外部サービスと自動同期できます。
たとえば、デザインシステムをコードベースと同期させたり、コメントを自動的にタスクとして登録したりできるため、チーム間のコミュニケーションをスムーズにできます。
チーム独自のワークフロー構築
企業やプロジェクトのニーズに合わせてFigmaをカスタマイズし、独自の作業プロセスを作れます。
たとえば、デザインレビューを効率化するためのプラグインや、ワークショップでのアイデア出しを活性化する投票ウィジェットなどを自作し、チームの生産性や創造性をさらに向上させられます。
Figmaの3つのAPI
上記でFigma APIでざっくり何ができるのかについてまとめました。
続いて具体的に何を使えば実現できるの?というお話です。
※コード例は今回は示さず、概要にとどめています。具体的な実装については今後記事化していきたいと思います。
Figma APIは大きく3つに分かれており、それぞれでできることや活用シーンが異なります。
REST API:Figmaデザインデータを操作する
HTTPリクエストを用いて、Figmaのデザインデータを取得、更新、削除の操作ができます。
すでに運用中の社内システムやタスク管理ツールと連携しやすく、デザイン情報の一元管理や自動更新ができます。
【活用例】
デザインシステムの同期
コードベースのデザインシステムとFigmaライブラリを自動的に同期。開発チームとデザインチームの作業を常に最新の状態に保つ。外部サービスとの連携
JiraやGitHubなどのタスク管理・バージョン管理ツールとFigmaのコメントを連動させ、デザイン上のフィードバックをリアルタイムでタスクとして登録することで、効率的に修正する。大量の画像エクスポート
大規模プロジェクトなどで数多くのデザインアセットが必要な場合、REST APIを利用して一括エクスポートし、外部サーバーに自動アップロードする仕組みを作る。
Plugin API:Figmaに新しい機能を追加する
Figmaエディタ上で直接動作するプラグインを作るためのAPIです。
JavaScriptとHTMLを使って独自の機能やインターフェースを追加でき、エディタ内のレイヤーやプロパティを柔軟に操作できます。
例えば、デザインの自動チェックや一括編集、外部コンテンツの取り込みなど、デザインワークフローを効率化する機能を実装できます。
【活用イメージ】
デザイン作業の一括処理
同じ色を使っている要素をすべて特定のカラースタイルに置き換えるなどのルーティーンワークをプラグインで自動化する。独自ガイドラインチェック
自社のデザインルール(フォントサイズやカラーリングなど)を自動検証するプラグインを作り、違反している箇所をリストアップする。カスタムUIでの入力・生成
プラグインのUIで設定値を受け取り、テキストレイヤーやシェイプを自動生成。開発中のアプリケーション用にテンプレート化した画面を一括作成するなど、作業効率を高める。
Widget API:みんなで使える機能を作る
FigmaのファイルやFigJamボード上に配置し、複数人でリアルタイムに操作できる「ウィジェット」を作成するためのAPIです。
プラグインのように“個人のPC上でのみ動作”ではなく、ボードを共有している全員が同じウィジェットを見て操作できることが大きな違いになります。
投票や付箋、マインドマップ、タスク管理ツールなど、共同作業を活性化するインタラクティブな要素の作成に向いています。
【活用イメージ】
チーム投票・アンケート機能
FigJamボード上で全員が参加できる投票やアンケートウィジェットを設置。リアルタイムで結果が見られるため、ブレインストーミングやアイデア出しが捗る。進捗管理ボード
ドラッグ&ドロップでタスクを移動できるボード型ウィジェットを作成。チーム全員が同時に編集し、進捗を共有できる。ゲームやレクリエーション
軽いゲームやお絵かきツールなどをウィジェットで作り、ワークショップやコミュニティイベントを盛り上げる。楽しみながらコラボレーションの場を活性化できる。
まとめ
今回はFigma APIのできることをまとめてみました。
各APIを単独で使ってもデザイン業務を効率化したり、外部サービスと連携したりすることができますが、3つを組み合わせることでチームやプロジェクトのニーズに合ったワークフローを構築することができます。
例えば、REST APIで外部サービスのデータを取得し、Widgetで見やすく表示、必要に応じてPluginで一括編集するといった活用が考えられます。
また、デザインレビューでは、Widgetでチームメンバーから集めた意見をREST APIでタスク管理ツールに自動登録し、Pluginで修正作業を効率化するといった連携も可能です。
私は現状1人でデザイン業務を行うことが多く、納期に迫られているときはレイヤー名等のデザインルールがついおざなりになりがちです…。
そこでまずは、レイヤー名の一括変更や命名規則のチェックなど、品質維持のための小さなプラグインから作ってみようと考えています。
現在、新規事業開発チームではデザイン人材の採用活動を行っています。
今後デザインチームの拡大を目指しており、その時に一貫性のあるデザインワークができるよう、デザインシステムとの自動同期やレビュー効率化の仕組みも整えていきたいと思います。
デザイン組織の立ち上げを一緒にけん引してくれる方の応募お待ちしております◎
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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