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データの一生、【データライフサイクル】について

こんにちは、分析屋の池田です
普段私はいわゆる”データアナリスト”の立場として業務をしています。
しかしふと先日、「データアナリストとは何か?」と思い返す機会があり
現在学び直しをおこなっています。

そこで再確認、再認識できた知見をちょこちょこ記事にしたいと思います。

今回の記事は「データライフサイクルとは何か」をテーマに書いていきます。
*本記事はオンライン学習サイト「Coursera」内にある”Google データアナリティクス”コースより抜粋した内容を含みます。




1.データライフサイクルって何?データの流れと管理方法

まずデータライフサイクルとは以下のように定義されています。
データライフサイクルは、データがそのライフサイクル全体を通してどのように生成、処理、使用、および保存されるかを表す概念です。
具体的には次の6段階で説明されます。

  1. データの生成

  2. データの収集

  3. データの処理

  4. データの分析

  5. データの共有

  6. データの保管(破棄)

端的に説明すると「データが生まれてから保管、破棄されるまでの一連の流れ」を指しています。
こういった流れを理解していることで自分の業務がどのステップに属していて、どこに問題があるのかが明確に判断ができるようになります。
個人的にありがちだなーと思ったのは「保管・破棄のステップ」が見落とされがちだなと感じています。
新しい集計が開始された時、ほとんどの場合誰にアウトプットするのかといった「共有」まではきちんと決めることが多いのですがその後のデータ保持期間や破棄の有無等を話し合うことがほとんどありません。
ちょうど今(執筆時期は年末)のタイミングですとサーバー内の大掃除等で「これって不要なファイルなんだっけ?」「過去何年分は保管しておくんだっけ?」といったようなコミュニケーションが発生しており、本来決めておけばこのような会話も不要となります。


2.各ステップについての詳しい解説

各ステップについて少しだけ詳しく解説します。

データの生成

データは、様々な活動やプロセスを通じて生まれます。例えば、あなたがオンラインで買い物をするとき、ウェブサイトへのアクセスログ、購入履歴、商品レビューなどが生成されます。企業活動においては、顧客情報、売上データ、製造データなどが重要なデータとなります。

データの収集

生成されたデータを集める段階です。先ほどのオンラインショッピングの例では、ウェブサイトにアクセスログを記録する仕組み、購入履歴をデータベースに保存する仕組み、商品レビューを投稿するフォームなどがデータ収集に当たります。データの種類や量、収集方法によって、適切なツールやシステムを選ぶ必要があります。

データの処理

集めたデータは、そのままでは分析に適さない場合がほとんどです。そこで、データのクリーニング、変換、統合などを行い、分析しやすい形に整えます。例えば、データの欠損を補完したり、異なる形式のデータを統一したりする作業が含まれます。

データの分析

データから意味や価値を引き出す段階です。統計分析、データマイニング、機械学習などの手法を用いて、データのパターンや傾向を見つけ出します。例えば、顧客の購買行動を分析して、より効果的なマーケティング施策を立案したり、製造工程のデータを分析して、品質向上やコスト削減につなげたりすることができます。

データの共有

分析結果を分かりやすく可視化し、関係者と共有します。グラフやダッシュボードなどを用いることで、データに基づいた意思決定を促進します。データの可視化は、分析結果を直感的に理解し、新たな洞察を得るために非常に重要です。

データの保管(破棄)

分析に利用したデータは、将来の分析や参照のために適切に保管する必要があります。一方で、不要になったデータは、プライバシー保護の観点からも適切なタイミングで破棄する必要があります。データの保管と破棄は、法令遵守やセキュリティの観点からも重要なプロセスです。


3.データライフサイクルが必要な理由

データライフサイクルに問題が起きてしまった場合、以下のような不具合が想定されます。

  • 収集したデータの処理が分析に適した形にできておらず、誤ったデータのまま分析されてしまった

  • 適切な保管方法が確立されておらずデータ漏洩をしてしまった

  • 過去データが膨大に保管されているため毎回サーバーに大きな負担がかかっている

大規模なところで言えばデータサーバーの立ち上げや新規事業部の立ち上げ、小規模で言えばチーム単位のレポート作成など様々なシーンでこういったデータライフサイクルに基づいてた運用は求められます。
ぜひこれを機会に今自分の行っている業務で問題のある場所はないかを一度考えてみてください。


4.実際に行われているデータライフサイクルの実例

コース内では以下のような実例が記載されています。
アメリカ魚類野生生物局
アメリカ政府の魚類野生生物局のデータ ライフサイクルは以下のとおりです。

  1. 計画

  2. 取得

  3. 維持管理

  4. アクセス

  5. 評価

  6. アーカイブ

通常であれば上記のようなデータライフサイクルが循環し運用されていくのですが、業界によっては少し変わった形で運用されている場合もあります。
ハーバード ビジネス スクール(HBS)
ハーバード大学の研究に基づくデータライフサイクルは、8 つのステージから構成されています。

  1. 生成

  2. 収集

  3. 処理

  4. 保管

  5. 管理

  6. 分析

  7. 可視化

  8. 解釈

 このように必ず冒頭に紹介した6ステップにはならなくても「データどのように運用するか」を考え決めることが重要なので、業界・企業独自のデータライフサイクルを作成していただいても問題ありません。
ただひとつの型として6ステップを持っておくと初めの方は楽なんじゃないかなと個人的には思います。

5.データライフサイクルを学べる無料サイト

Coursera

僕自身が利用させていただいているサイトです。
コースも充実しており、丁寧な日本語翻訳がされているのでかなり勉強しやすいです

Microsoft Ignite

マイクロソフト社が提供しているラーニングサイトです。
マイクロソフトアカウントがあれば利用ができ、内容としては割と固めです。

Youtube

「データライフサイクル」で検索していただくと様々なチャンネルで解説の動画が上がっています。
国内外問わず色々な解説が見れるので、自分に合った解説動画を探すのも面白いかもですね。


6.まとめ

いかがでしたでしょうか。
ぜひ今データアナリストとしてご活躍されている方もこれからデータを取り扱うという方もデータライフサイクルについて一度学習・復習しておくことをおすすめいたします!!



ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
この記事が少しでも参考になりましたら「スキ」を押していただけると幸いです!

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