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ChatGPTによる調査票作成

こんにちは。分析屋マーケティング部Sと申します。

(※本記事は23年4月の部内記事の再掲となります。)
皆さんは話題のChatGPTを利用されていますか?
(説明不要かと思いますが)ChatGPTとは、OpenAI社からリリースされた人工知能チャットボットです。簡単な命令文を送ることで、それに即したテキストを瞬時に打ち返してくれます。
単純な会話やテキストの翻訳だけでなく、Excelで利用できる数表や関数の作成、果てはプログラミングまで、様々な要求に対応することができます。

私自身、元々アカウントは作成していたのですが、これが自分の業務に繋がるといった発想は全く持っていませんでした。
ネットの情報で、文章作成やプログラミング支援に利用できることは知っていましたが、自分の業務への活用方法は思い描けていませんでした。
今回はそんな中、ChatGPTで業務の効率化を模索した体験を紹介します。


自分の業務紹介とChatGPTを使おうと思ったきっかけ

現在、私は調査会社に常駐しており、調査票作成やレポーティングなどの業務に関わっています。
顧客の独自サービスの市場調査やキャンペーンの効果測定などが主な調査対象となります。

とある定例会にて「調査票の選択肢の案出しにChatGPTが使える」と紹介されました。
これを受け「ChatGPTでどこまで質問が作れるのか、調査票作成を効率化できるのか」を試してみようと思った次第です。

※ ChatGPTの実際の業務利用には、コンプライアンスの観点から事前の確認などが必要になる可能性があります。あらかじめご留意ください。

実践:選択肢の作成

それでは早速、選択肢の作成 を試してみたいと思います。
まずは例として「携帯キャリアの満足点」を依頼してみます。

このまま調査票に貼り付けられるレベルの候補が作成されました…(笑)
余分な選択肢を作成したことによる、明らかな重複もなさそうです。驚きです。

ただし「質問を作成してください」と命令したつもりが、選択肢のみの吐き出しとなってしまいました(命令文に含まれているため、スルーされたのかもしれません…)。
ここはもっと明確に指示しないといけないようです。

では、今度は選択肢の数を出すのではなく、カテゴリー分けを依頼してみます。
「食品スーパーへの来店頻度」の質問をお題とします。
「1.毎日行く」「2.週に5回以上行く」といった内容を出したい想定です。

排他選択肢が7段階目としてカウントされている点は気になりますが、きちんと段階分けした内容が返ってきました。
週に行く回数と月の合計来店回数を併記している点も非常に丁寧です。

少し意地悪ですが、以下のような追加要望をしてみました。

今回は全体的に想定通りの結果が出せました!
7段階を守りすぎた結果なのか、前の命令であった「7.食品スーパーに行ったことがない」が消えてしまいましたが、概ね満足な内容です。

実践:条件分岐がある質問の作成

今度は、さらに実際の調査票を想定し、条件分岐の質問群の作成を依頼します。
Q1でタブレット端末の保有有無を確認し、Q2でそのメーカー、Q3・Q4で保有/非保有の理由を聞く構成を想定しています。

依頼内容は上記の通りで、Q2~Q4は選択肢の数を指定しました。
 ※赤丸部分は「Q2」と打ち忘れた部分になります。
こちらで依頼してみると…

回答内容は上記のようになりました。
「Q2」は打ち漏らしましたが、きちんと「メーカー聴取質問」を2番目の質問と認識してくれています。
また、特に指示せずとも「複数回答可」の補足を入れてくれています。
そして、「Q1で○○と答えた方は、~」といった冒頭の補足を追加した状態で質問文を作成してくれています。

一方、Q3・Q4は選択肢の数は「その他」の数を含め8つと、依頼内容と比べるとかなり少なく感じます。
この理由を聞いてみました。

「各20個」であることを念押ししつつ、確認してみます。
すると…

理由ではなく、改善案が返ってきました。
少しQ3・Q4の選択肢が増え各10個となりましたが、今度は「Q3とQ4で合計20個」と解釈されてしまったようです。
また、Q2の選択肢を見てみると微妙に選択肢順が変わっているほか、「Amazon」が「LG」へと差し変わっています。

単発の質問作成とは異なり、やや要望がスルーされた部分もありますが、質問群をある程度の形にしてくれる点は確認できました。

まとめ

いかがでしたか?

個人的には、想像以上に業務レベルの質問の作成ができると感じました。
特に選択肢の案出しでは、人間以上のパワーを発揮してくれます。
調査票の基礎設計は人の手で行うことになりますが、こうしたアイデア出しや誤字脱字チェックなどは簡単に任せられると思います。

また、記事本文では本題とズレるため特に触れませんでしたが、ChatGPTへの質問は多少コツを掴めるとスムーズに行えると感じました。

具体的には

  • スレッドの冒頭で「日本語で答えてほしい」旨を明記する

  • 命令文の冒頭・末尾で依頼の概要
    (質問を作ってほしい、コードを書いてほしいetc...)を明言する

  • 依頼の概要は端的な文章で書く

  • 具体例を挙げる

などが望ましい対応と思われます。

より詳細な内容を学びたい方は「プロンプトデザイン」について調べていただくと良いかと思います。

皆さんはChatGPTをどのようなことに利用していますか?
オススメのChatGPTの利用方法などがあれば、是非ともご共有ください!



ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
この記事が少しでも参考になりましたら「スキ」を押していただけると幸いです!

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