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SASから使うSQL

分析屋のH.Wです。
現在の現場ではSAS内でSQLの使用が原則禁止となっておりますが、使える現場もあり、使用できると便利なので、こんな感じなものがあるという例を出していきます。

基本は通常のSQL通り

・SELECT、UPDATE、INSERT、DELETEなどが使用できますので、これらの記述を残していきます。

SAS上でのSQLの基本構文

proc sql;
※SASではここにSQL文を書きます
quit;

①SELECT

data xxx;
input TRTAN SUBJID $20.;
cards;
1 001
1 002
1 003
2 004
2 005
;
run;

「create table データセット名」 を使うことで、データセットから
条件にあったレコードと変数を新しいデータセットに抽出して出力できます。


・変数の抽出

proc sql noprint;
create table aaa as select TRTAN from xxx;
quit;

これを実行すると、TRTANという変数が 1つ存在するデータセットが作成されます。

・変数名を変更しつつ抽出

proc sql noprint;
create table aaa as select TRTAN as TRTPN from xxx;
quit;

これを実行すると、TRTPNという変数が一つ存在するデータセットが作成されます。
変数名1 as 変数名2 → 変数名1が変数名2に変わって出力されます。

・マクロ変数cntにデータセットの中のレコード数を入れる

sql noprint;
select count(*) into:cnt from xxx;
quit;

このやり方は集計表の作成で非常に便利なので以前は良く使用しましたが、
現在はSQL禁止の現場のため使用できないのが残念。


②UPDATE

データセットの中身を更新することができます。
条件に当てはまったら値を変えるなどの場合に使用したことはありますが、データの上書きは危険なので、基本的に使用する機会がないかもしれません。

proc sql noprint;
update xxx set SUBJID = "000" where TRTAN = 2;
quit;

このSQL文を実行するとTRTANが2のレコードのSUBJIDに"000"が格納されます。

③INSERT

proc sql noprint;
insert into xxx (TRTAN,SUBJID) values (3,"007");
quit;

このSQL文を実行するとTRTAN=3、SUBJID="007"のレコードが、データセットに追加されます。

こちらの記述でも同じようにレコードの追加ができます。

proc sql noprint;
insert into xxx set TRTAN=3, SUBJID="007";
quit;

④DELETE

DELETEはSAS文だけでも使えますが、SQL文の中でも使用できます。

proc sql noprint;
delete from xxx where TRTAN = 3;
quit;

このSQL文を実行するとTRTAN=3のレコードが削除されます。

proc sql noprint;
delete from xxx;
quit;

このSQL文を実行するとデータセットの中のレコードが全て削除されます。

DELETE文はSASでも十分使えるので、わざわざSQLで使用しなくても問題なさそうです。

⑤proc sqlからquitの間であれば複数の記述ができる

proc sql noprint;
create table aaa as select TRTAN,SUBJID from xxx;
update aaa set SUBJID = "000" where TRTAN = 2;
insert into aaa set TRTAN=3, SUBJID="007";
delete from aaa where TRTAN = 1;
quit;

実行すると以下のような結果になります。

CROではあまりプログラムが得意でない人も多いみたいで、SQL禁止の現場は結構あるみたいです。
便利な使い方もでき、色々やれるようになった方が作業効率も上がるので、個人的にはたくさん使える機会が増えればと思っています。

終わりに

ここまでご覧いただきありがとうございました!
この記事が少しでも参考になりましたら「スキ」を押していただけると幸いです。

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