特にチベットの仏教で重視されている大乗仏教の論書『入菩提行論』の西夏語訳に関する研究成果が、出土資料の影印つきで公開されています。中国人民大学のソローニン(K. Solonin(索罗宁))先生と、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の荒川慎太郎先生の共著です。
皆が読める一次資料を題材とすることで、西夏語の文献釈読の方法の可視化を試みます。和訳を作ることよりも、その作業過程についての説明に紙幅を割きます。
記事は先頭から順に読んでいただくことを想定しています。既に説明した事柄や、議論した問題については、省略することがあります。