「映画館」のはなし。
以前、ジム・ジャームッシュの映画を紹介する時に、「珈琲と映画はセットです」なんて書いた記憶があります。
でも、甲府の街に関していうと、珈琲屋さんの数はものすごく多いのに、映画館が全然無い、という哀しき事実があります。
先日、甲府中央の「セントラルBe館」が休館しました。
シネコンでは味わえない映画体験ができる貴重な場所でした。
甲府の街の文化が一個、萎んだ。
そんな寂寥感すらあります。
私は、最近、フィンランドのアキ・カウリスマキ監督の「枯れ葉」という映画が気になっているのですが、当然山梨では上映されません。
引退宣言をしていたアキ・カウリスマキが、宣言を撤回してまで作った意欲作だと思うのですが。
山梨で観ることはできないのです。残念。
まぁ、山梨でアキ・カウリスマキを観る人が何人いるのかを考えたら赤字不可避なので、しかたないですけれども。
セントラルBe館が休館になってなかったら、赤字でも「枯れ葉」を上映してくれてた気がするんですよね、なんとなく。
(あと、トラン・アン・ユン監督の「ポトフ」という映画も気になっているのですが、これも山梨ではやらない模様です。なんてこった!山梨!)
そうそう、もしよかったら、シアターセントラルBe館のHP、ご覧になってください。
かの有名な「阿部寛HP」を彷彿とさせる牧歌的な作りで、個人的に、結構好きなんです。
そして、現在、トップページには「当面の間、休館」と書いてあり、「閉館」とは書かれていないことに、希望のかなたがあるようです。
さて、珈琲を飲もう。
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#映画
#アキカウリスマキ
#filmphotography
2023.12.17
【追記2024.1.22】
最近、TSUTAYAの閉店が相次いでいて、私もついに、Amazonプライムの会員になった。映画好きなくせに、頑なにサブスクから距離を置いていたのに。月額600円で、魂を売ってしまったかのようだ。って、大袈裟。
今は、このサブスクをめちゃくちゃ活用している。アキ・カウリスマキの映画の多くも、基本料金だけで観られるから、本当便利だなって思う。
ただ、情緒がない。
TSUTAYAの「DVD5枚で一週間1000円」セールで棚を食い入るように見つめて何十分もかけて吟味して、時にはジャケ借りなんかをして、1週間でなんとか観切る。そして、翌週また、吟味を経て映画を5枚借りる。
このめんどくさいアナログな手続きがないのは、なんだか物足りない。
ミニシアターが消えていくのも、街のレンタルDVD屋が消えていくのも、時代の流れとはいえ、情緒が無くなっているみたいで、裏寂しい。