【映画】「IT それが見えたら、終わり。」感想・レビュー・解説

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<索引>【乃木坂46】【本】【映画】
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ビルの弟、ジョージーが行方不明になったのは1988年10月のこと。兄のビリーは知る由もなかったが、ジョージーは排水口の下に潜んでいた、<ペニー・ワイズ>と名乗った奇妙なピエロにさらわれたのだ。
8ヶ月後、夏休みに入った少年たち。ビルは未だに、ジョージーの行方を追うことを諦めていなかった。しかし両親は、ジョージーはもう死んだんだ、何も出来ることはない、と突きつけられる。
ルーザーズ(負け犬)と自ら呼んでいる仲良しグループの面々を引き連れて、ビルはジョージーを探そうとする。ビルは、ジョージーが下水道に流されたと考えていて、下水の行き着く先である“荒れ地”に目をつけた。しかしもちろん手がかりはなし。
そんな探索中、転校生のベンが不良グループに襲われ逃げてきたところに遭遇する。彼らはベンを助け、そしてそれをきっかけに、男をとっかえひっかえしていると噂される“不良娘”のベバリーとも知り合った。
彼らはその夏、次々と恐ろしい体験をすることになる。図書館、浴室、奇妙な屋敷の前で、彼らは次々と奇妙なピエロや恐ろしい現象を体験することになる。
友達がおらず、ずっと図書館にこもっていたというベンが、彼らが住む町・デリーの秘密を明かす。この町は他の町と比べて、死者や行方不明者が6倍も多いという。しかも、それは大人に限った話であり、子どもの場合もっと多い、と。さらに彼らは、デリーの町で起こった過去の事件と、今起こっている少年少女たちの失踪事件の共通項を発見し…。
というような話です。

スティーヴン・キング原作の最恐ホラーが映画に、というような触れ込みで話題になっている作品です。うん、確かに、なかなか怖かった。しかし、よく言われることだろうけど、日本のホラーと欧米のホラーはちょっと違う。日本のホラーは「想像させる怖さ」であるのに対して、欧米のホラーは「びっくりさせる怖さ」であるように思う。この映画も、どちらかと言えば「びっくりさせる怖さ」が主体であり、そういう意味では思ってたほどは怖くなかった。確かに「びっくり」させられることは何度も何度もあったんだけど、それは僕の感覚では「怖い」というのとちょっと違う感じです。

全体的にはなかなか面白く観れたんだけど、個人的にはもうちょっと頑張れるような気がしました。

まず、冒頭から1時間ぐらいは、正直話の展開がさっぱり理解できない。奇妙なピエロが中心にいるのは分かるんだけど、奇妙なピエロは最初の方はそこまで出てこない。基本的には、ビルの友人や野蛮な先輩、ベバリーやベンとの出会いなんかが描かれていくことになる。

これらの話の内、どの部分が物語全体の核になっていくのかがイマイチ捉えきれなくて、そこはちょっと不満だった。全体を観終えた今となっては、野蛮な先輩たちの話は物語全体には大きく関わらない、と分かるけど、観ている間はどれが後々核となるのかイマイチよく分からないので、集中して見るべき部分が分からなくて困った。

そして、これは僕の性質の問題なんだけど、思わせぶりな要素を散りばめたなら、出来れば上手く回収して欲しい、と思ってしまう。この映画の場合、前半の方でかなり色んな思わせぶりな要素が出てくるんだけど、それらの回収の仕方が、僕にはあまり上手くないように思えてしまった。僕は、前半部分を、「これ最後どうまとめるんだ???」的な興味で観ているので、もう少し上手く回収して欲しかったな、という感じがする。この映画は「夢オチ」ではないんだけど、僕の捉え方的には、ちょっと「夢オチ」感があって、そういう回収の仕方かー、という感じがしてしまいました。

あと、これは悪い点では全然ないんだけど、少年少女たちが、怖そうなところにガンガン進んでいくんで、マジかー、って思いながら観てました。いや、そこは行けないっしょ、というようなところにも臆せずどんどん言ってしまうんで、強いなこいつら、って思ってました。凄すぎです。

映画の最後に「IT 第一章」って出たので、これ映画もまだ続くのかしら?でも、次は観に行かないだろうなー。

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長江貴士
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