【映画】「最後にして最初の人類」感想・レビュー・解説

音楽ことにはまったく詳しくないので、この映画を「音楽方面」から評価することはできない。

で、映画はそれなりに観ているので、「映画」としては評価していいかなぁ、と思う。

で、この映画は、「映画」としては大層つまらなかった。

というか、よく分からなかった。

有名なSF作品が原作だそうで、この映画で語られる「物語」は、なかなか面白そうだった。あまり具体的には書かないが、地球を飛び出し太陽系の果てへと移住した人類が、どんな進化を遂げ、どんな危機に直面しているのかを、20億年過去の地球の人類に語りかける、という設定だ。

この「物語」を、「映像」で観ることができたら、もっと面白かっただろう。しかしこの「映画」では、「映画」であるのに「物語」は「映像」で描かれない。映像には、動く物はほぼ映らないし、生物もほぼ登場しない。家に帰ってHPを見ると、映画に映し出されている建造物は、旧ユーゴスラビアに点在する巨大な戦争記念碑だそうだ。

その戦争記念碑の映像をバックに、「20億年先の未来の、遠い惑星に住む”人類”が語りかける音声を聞く」という映画だ。

ざっくり言えば、「戦争記念碑の映像付きのラジオドラマ」だと思えばいい。

どうやら「音楽」が評価されている映画らしいので、その辺りに関心がある人は観てみるといいだろう。音声で語られる、我々とはまったく異なる進化を遂げた人類の話は興味深い感じがするが、原作があるなら原作で読めばいいかな、と思う。

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長江貴士
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