風の歌文庫
わらべうた・おはなし・にじみ絵・手仕事の様子
日々のこと
野口整体・官足法・瞑想・ホメオパシー・テルミーなど
しんしんと冷える真冬の夜空に 星が冷たくまたたいている。 森に囲まれた農場では すべてが眠りについている。 月は静かに空を歩み 屋根や木々に積もった雪を さえざえと照らしている。 目を覚ましているのは 小人のトムテただひとり。 白い雪に小さな影を落として、 トムテはたたずみ、農場を囲む遠くの森を見渡した。 数え切れないほど長い年月 トムテはこうしてこの農場の夜番をしている。 トムテは月を見上げてふと呟いた。 「わしにはまだ、どうもよく分からん」 トムテは髭と頭をなで回