自己紹介(?)
とりあえずアウトプットの場を確保するためにnoteをはじめることにしました。続けられるかどうかわかりませんが・・・。
最初の研究生活(神学)
大学では宗教学(キリスト教神学)を専攻していました。大学院(修士課程)まで進み、神学というよりも社会学よりの研究を行っていたドイツの神学者E.トレルチの『社会教説』(Soziallehren)をもとに「宗教と社会の関係」について研究しました。
トレルチはM.ヴェーバーから強い刺激をうけて『社会教説』を執筆したため、本の中にはヴェーバーの理論が多く援用されています。ただそれだけではなく、ドイツ観念論からも思想的に影響を受けています。特にトレルチが『社会教説』のなかで思考の枠組みとして利用した"Kompromiss"(英語のcompromise)は、ヘーゲルの「弁証論」を継承した概念です。トレルチの"Kompromiss"は、ドイツからアメリカに亡命した神学者P.ティーリッヒが提唱した「究極の関わり」(ultimate concern)にも影響を与えたと考えられます。
専門の転向(社会学)
こんな風にキリスト教神学を専攻していたのですが、指導教授から博士課程への進学を拒否されたため(笑)、仕方なく専攻を神学から社会学へと変更することにしました。わたし的には、トレルチを通してヴェーバーの理論に触れていたので、その転向は自然なものでした。
ということで、社会学の修士課程に入学しなおし、宗教社会学の研究を始めました。
初めての本格的なフィールドワーク
神学の領域でフィールドというとほとんどが教会です。もちろん教会以外にもフィールドと呼べる場所はあります。例えば神学部の中には、釜ヶ崎と呼ばれる、いわば社会的弱者の人たちが集まる場所をフィールドにしている人がいました。それはそれで重要なフィールドですが、やはり主要なフィールドは教会で、その場所には信仰者が集まります。信仰者は一般の人たちですが、でも教会はかなり特殊な空間です。神学部でのフィールドはそうした特殊な場所でした。
社会学のフィールドはそうした特殊な場所よりも、ごくごく普通の場所、多くの一般の人たちが生活している場所です。私は新宗教を対象とする宗教社会学を専門にしている研究者に師事しして、宗教社会学を研究していました。だからフィールドは神学と同様に特殊な場所だったのですが、そこに集まる人たちは、キリスト教会に集まる人たちとは少し異なる人たちでした。
フィールドワークの方法もそれまでとは異なった方法がありました。社会学では「調査法」が体系化されていて、いわゆる量的手法、質的手法を軸として様々な手法があります。神学にはこうした「調査法」はまったくなかったので、学部生に混じって勉強し、フィールドワークを行いました。
ということで現在
以上のような話は20年以上前のお話しで、現在は、文化社会学、とくに映画を対象にした「映画の社会学」を専門の研究領域にして、大学に所属して研究を続けています。現在は映画が主要な研究対象ですが、その他にも、漫画、アニメーション、ドラマなども対象にしています。
とりとめもない記述になりました・・・。ぼちぼち続けていきたいと思います。