【能登半島地震】民生委員に事例学ぶ 愛知で「語る会」
※文化時報2024年6月28日号の掲載記事です。
浄土宗西山禅林寺派想念寺(渡辺観永住職、名古屋市熱田区)と常福寺(秋田雄源住職、愛知県一宮市)でつくる「愛知寺院防災を考える有志の会」は15日、想念寺で2回目の「能登半島地震を語る会」を開いた。今回は「防災井戸端会議」として、石川県七尾市の女性3人に被災地での活動状況を聞いた。
登壇したのは、渡辺住職と親交がある民生委員の三村貴美子さんと、浄土真宗本願寺派安楽寺坊守の相川とし子さん、保育園栄養士の鍛治美幸さん。いずれも住民110人の約半数が65歳以上という七尾市鍛冶町に住んでいる。
地震発生当日、町内の人々は、一人暮らしの高齢者の避難を手助けしたり、それぞれの判断で避難したりした。中には夜に自宅へ戻った後、安楽寺へ再び避難した人もいたという。
行政や県外からのサポートを十分に受けられなかったことから、三村さんは町内のパトロールや、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で住民同士が安否確認や情報交換できるグループを作成。洗濯・入浴やボランティアの手配など多岐にわたる支援に奔走した。
参加者らは行動力に驚き、「まねできない」との声も上がったが、三村さんは「実際に直面すると、民生委員として自分がやらないと、という気持ちになる」と話していた。
サポートをいただければ、より充実した新聞記事をお届けできます。よろしくお願いいたします<m(__)m>