お寺に一人勝ちなし 地域全体で持続可能性探る
浄土宗浄楽寺・土川憲弥副住職
※文化時報2024年8月9日号の掲載記事です。
浄土宗浄楽寺(土川妙真住職、神奈川県横須賀市)の土川憲弥(けんみ)副住職(38)は、お寺を地域交流・情報発信の拠点として捉え、子ども食堂=用語解説=や観光支援、習い事教室、マルシェや朝市などを通じて、収益や参拝者の増加を図る。「神社仏閣の一人勝ちはない。持続可能なまちづくりを実現するには、地域の全ての人々がノウハウを持ちより、連帯することが重要」と指摘する。(山根陽一)
子ども食堂を起点に
《在家出身の土川副住職は2010(平成22)年に加行を成満して以来、地域活性化を目指してさまざまな事業を展開してきた。23年7月に始めた子ども食堂は年間5回開催しており、地域の恒例行事になりつつある》
――子ども食堂を始めようと思ったきっかけは。
「多くの寺院が運営しているので興味はあったが、需要や持続性などに課題があると感じていた。横須賀市の西海岸エリアには他に子ども食堂がなく、私自身が地元の学校でPTA会長を務めていたこともあって、最初はサポート感覚でスタートした」
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