【能登半島地震】日本酒「絆舞」で支援 書家・三藤観映氏がラベル揮毫
※文化時報2024年12月20日号の掲載記事です。
元日の能登半島地震で被災した真宗大谷派願正寺(石川県七尾市)に7日、復興を願って今年醸造された日本酒「絆舞(きずなまい)」が届けられた。書家の三藤観映前住職がまひのある右手で揮毫(きごう)したラベルが巻かれており、醸造に関わった信用金庫の関係者や茶谷義隆七尾市長らが完成を祝った。
絆舞は、全国の信用金庫でつくる「よい仕事おこしネットワーク」が東日本大震災からの復興を願い、「曙(あけぼの)酒造」(福島県会津坂下町)に醸造を依頼したのが始まり。今年は能登半島地震の復興支援として、石川県輪島市や珠洲市など全国260地域から集まった米を原料にしている。
揮毫を頼まれた三藤前住職は、復興支援という絆舞の趣旨を聞き、脳卒中でまひした右手で書くことを決意。「思うように書けず練習して泣いたこともあったが、被災者だってみんな泣いている。俺も頑張るから、みんなも頑張ろうと元気づけられれば」との思いでしたためた。脳卒中になってから右手での作品を公に出すのは初といい、「うれしく、感慨深い」と話した。
絆舞は500ミリリットル2720円(税込み)。1本につき100円が福島、富山、石川の3県に寄付される。日本酒のほか、クラフトビールも同じ原料で造られ、全国で販売される。
いいなと思ったら応援しよう!
サポートをいただければ、より充実した新聞記事をお届けできます。よろしくお願いいたします<m(__)m>