【能登半島地震】トップら哀悼、境内に展示 真宗大谷派「春の法要」
※文化時報2024年4月9日号の掲載記事です。
真宗大谷派は1~4日、真宗本廟(東本願寺、京都市下京区)で恒例の「春の法要」を営んだ。コロナ禍と昨年の宗祖親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃(きょうさん)法要を経て、4年ぶりに本来の形に戻った。元日の能登半島地震に関しては、1日の法要の表白で大谷暢裕門首が、2日の法要前のあいさつで木越渉宗務総長が、それぞれ哀悼の意を示した。(高田京介)
木越宗務総長は2日の全戦没者追弔法会の開会あいさつで「大谷派が今までこれほど、密度の濃い被害を受けたことがない」との認識を示した。その上で、江戸時代の旅行記に記された「能登はやさしや土までも」の言葉を紹介し「再びそう思ってもらえるよう、同朋のためにも力をお借りしたい」と呼び掛けた。
期間中、能登半島地震の被災状況や本山の取り組みを紹介するパネル展を御影堂(ごえいどう)前で行った。2日と3日には、能登教区から有志が集い、現状を伝えたり、御影堂門で勧募したりしていた。
本山に常設されている災害救援本部は1月2日、金沢教務所に現地災害救援本部を設置。2月1日に能登教務所に移設した。これまでに本山から宗務役員を22回派遣しており、現在は被災寺院の片づけや支援物資の輸送などを行っている。
本山の災害救援本部を所管する組織部の延澤栄賢部長は、自坊が旧山形教区にあり、2011(平成23)年の東日本大震災では本山からの1回目の宗務役員派遣に参加した。5日間にわたって各地をトラックで回り、満足に食事を取れなかったという。
能登半島地震のパネル展については「多くの方々に、遠く離れた被災地の現状を知ってもらう機会にしたい。今後も被災地に何かできることがあれば、実行していきたい」と語った。
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