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新しい「領解文」日本宗教学会で議論
※文化時報2023年10月3日号の掲載記事です。
浄土真宗本願寺派の新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)=用語解説=に関するパネル発表が9月10日、東京外国語大学(東京都府中市)で開催された日本宗教学会の第82回学術大会で行われた。本願寺派の僧侶であり真宗学や社会学などの研究者でもある4人が、それぞれの専門から見解を示した。
新しい「領解文」は、古語で書かれた従来のものを現代に即した分かりやすい文章に一新しようと、今年1月16日に大谷光淳門主が御消息=用語解説=を出した。
これに対し、宗門内で内容や成立過程に疑義や反対の声が上がり、3月25日には本願寺派の最高位の学僧である勧学・司教18人が「速やかに取り下げるべきだ」との声明文を発表。5月10日には、クラウドファンディングで製作したパンフレットを宗派の全寺院に送付した。
パネル発表には、光蓮寺(大阪府八尾市)副住職の稲城蓮恵氏、広島文教大学の深水顕真氏、源照寺(岡山市中区)住職の藤丸智雄氏、武蔵野大学名誉教授のケネス田中氏が登壇した。
田中氏は、新しい「領解文」の趣旨に基づく三つの評価基準を挙げ、その観点から一定の評価ができるとした上で、米国の浄土真宗の教章文「Golden Chain(黄金のチェーン)」を紹介した。
「なぜ学会という場でこの問題を扱うのか、発表に至った思いを知りたい」との質問に対して司会進行を務めた深水氏は「この領解文というタイトルによって宗門が混乱した。さまざまな教団へのモデルケースとして、今後どういう方向に進んでいくかを考える一つのサンプルになる」と答えた。
登壇者の主な発言は以下の通り。
唱和に疑問
稲城蓮恵氏 光蓮寺副住職
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