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【能登半島地震】地震は「法難」 真宗大谷派正副議長会

※文化時報2024年3月26日号の掲載記事です。

 真宗大谷派の正副議長会(会長、藤原一葦・福井教区会議長)は12、13の両日に臨時総会を開き、能登半島地震で被災した教区に対する経常費御依頼=用語解説=の免除や減額を、宗派に求めることを決めた。また、正副議長会として予備費から支援金50万円の拠出を決定。総会終了後、木越渉宗務総長に要望書と目録を手渡した。(高田京介)

 宗派は12日、能登教区の353カ寺中、9割以上に当たる321カ寺で被害を受けたと発表した。このうち本堂が大規模被害となったのは72カ寺。いまだ被害状況が分かっていない寺院も14カ寺ある。

 他の教区では、新潟180カ寺、富山172カ寺、金沢134カ寺、福井24カ寺、小松大聖寺18カ寺、京都3カ寺、岐阜高山1カ寺、長浜1カ寺、東京1カ寺、大垣1カ寺が被害を受けた。寄せられた救援金は11日時点で8063万円に上っている。

 要望書によると、「真宗王国」と呼ばれる篤信地域での災害は、宗門にとって未曽有の災害による「法難」との認識を示した。その上で、宗派の初動対応に感謝を示し、宗門を挙げた支援に傾注することが被災地の復興につながると指摘した。

 また、最も被害を受けた能登教区への御依頼を免除し、それ以外の教区に関しても被害状況に応じて減免措置を講じるよう求めた。

 臨時総会初日は、宗務当局から対応を巡る報告を受け、被災教区への各教区による支援について情報を共有。富山教区の永崎暁副議長が呼び掛け人として参加する「災害支援北陸門徒ネット」への支援を求めた。懸案の行財政改革や、各教区の宗祖親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃(きょうさん)法要へ向けた取り組みに関する報告もあった。

【用語解説】経常費御依頼(けいじょうひごいらい=真宗大谷派)
 全国の門徒から任意の懇志を集めるため、全20教区に割り当てて依頼すること。2022年度では、宗派経常部臨時部予算77億1100万円のうち、「相続講金」45億8600万円や「同朋会員志金」2億8千万円などが御依頼に当たるとされた。

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