【能登半島地震1年】復興願う初詣 穴水大宮
※文化時報2025年1月14日号の掲載記事を一部加筆・修正して転載します。
2024年元日に起きた能登半島地震は1日、発生から1年を迎えた。石川県穴水町の中心部にある穴水大宮(関奉義宮司)は、鳥居や手水(ちょうず)舎が倒壊し復旧も進んでいない中でも初詣の参拝者を受け入れた。近くに住む高齢夫婦や、帰省してきた孫らと家族で訪れる人の姿がみられた。
氏子で自営業の高昌美さん(69)は元々、集落の小さなお宮にお参りしていたが、地震で行けなくなり、今年は初めて大宮へ初詣に訪れた。商売繁盛と家内安全を祈願した一番大きな熊手を購入し、被害を受けた田んぼや自分の仕事を含めて復興を願ったという。
高さんは「1年間地震の夢ばかり見て、うなされていた。年賀状には『明けましておめでとう』と書かず、今年もよろしくとだけ書いて送った」と話した。
亡き人思う献花台…能登6市町と石川県庁に
同日には、石川県が主催した追悼式に合わせて能登6市町と石川県庁(金沢市)に献花台が設置された。穴水町のさわやか交流館プルートでは、朝から地域住民や自治体職員らが追悼に訪れた。
土砂崩れなどで16人が亡くなった同町由比ケ丘地区に住んでいた男性は、亡くなった近隣住民らを思って訪れた。「道路もただ通れるだけで、まだ地震当日が思い出されるままの状態。復興とともに何らかの形で残し、被害の状況を伝えていくようにしてもらいたい」と話した。
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