台湾の大学院 留学費用について
「台湾の大学院を卒業するまでに、どれくらいお金が必要なんだろう。」
留学前に心配したのはお金の事でした。今回は私が留学した2019年9月~2022年3月迄の台湾留学費用について、まとめます。
(※19~22年当時の金額です。現在は変更になっている可能性があります。)
準備費用
・受験申請費: 6,080円(1,600元※当時1元=3.8円)
・公文書証明: 8,000円(2,000円×2種×2部)
・居留査証 : 8,000円(シングルビザ)
・往復航空券:36,000円(3か月有効)
計:63,080円
公文書証明というのは、卒業証書や成績表などの学歴証明書が「偽造されたものではない」と証明するための手続きです。もし最終学歴の卒業証書と成績表が日本語版しか存在しない場合は、それを第三者に中国語翻訳してもらった上で「翻譯内容に間違いはありません」と証言してもらう必要がありました(自分での翻訳は不可)。私のように専門学校卒で台湾の大学院へ編入する場合は、これが最大の難関でした。台湾の大学に提出する公文書証明は、台北駐日経済文化代表処で申請します。
※英語の証明証をそのまま受け入れてくれる大学院もあるようです。
在学費用(5学期)
・学費+雑費:199,471元(97,788元×2年+3,895元)
・居留証申請: 3,000元(1,000元×3回)
・健康保険料: 23,000元(3,000元+5,000元×4回)
・華語中心 : 56,000元(28,000元×2学期)
計:281,471元(1,069,589円※当時1元=3.8円)
授業にかかる費用(学費)と在籍にかかる費用(雑費)を前期と後期の2回に分けて支払います。2年間で卒業に必要な授業が履修できますが、卒業するためには研究して論文を書かなくてはなりません。当時の翻譯研究所は、「研究できない研究所」でしたので、2年で卒業する学生はいないとされていました。その上、私は中国語能力が不足していたので、1年の後期は大学院の授業を受けながら、華語中心(大学の言語センター)に通いました。「研究できない研究所」のお話は、また次回。
生活費(1カ月)
・寮費: 3,840元(年間46,085元÷12カ月※エアコン代金込み)
・食費: 7,500元(250元×30日)
・通信費: 423元(通信量無制限)
計:11,820元(44,916円※当時1元=3.8円)
大学院在学中、1年前期が終わった春休みにコロナウィルスの世界的流行が始まりました。なんとか台湾へ渡航できましたが、その後2年間は帰国できず校内の寮と研究所を往復する生活でした。外食禁止の時期もあり、食費は最低限、交際費、遊興費などの支出もゼロです。幸い、輔大のキャンパスは広くて、緑が美しかったので平和な楽園で暮らしているようでした。
留学中の収入(2年間)
・台湾奨学金:640,000元(学費8,0000元+生活費20,000元×12カ月)
・アルバイト:144,000元(2年目以降、翻訳5,000元+RA7,000元×12カ月)
・株の配当金: 3,000元(2020年台湾株バブル)
計:787,000元(2,990,600円※当時1元=3.8円)
台湾教育部奨学金を頂戴しておりました。専門学校卒業後20年が経過していた私に学習の機会を与えてくださった台湾教育部に心から感謝いたします。2年目以降は中日翻訳と研究助手のアルバイトをしていました。株の配当金は微々たるものですが、留学当時、台湾は30年ぶりの株価高騰ということで、その波に乗ってみました。配当金の通知が研究所に届いて「留学に来て何をしてるんだ」と、笑われましたけど、とても良い勉強になりました。
留学2年半の決算
【支出】2,480,149円
準備 : 63,080円
学費 :1,069,589円
生活費:1,347,480円
【収入】2,990,600円
奨学金:2,432,000円
バイト: 547,200円
配当金: 11,400円
【収支】+510,451円(※当時1元=3.8円)
まさかの黒字決算です。こうしてみると台湾教育部奨学金が圧倒的に手厚いことがわかります(再度感謝)。また、私が留学した時期はコロナ全盛期と重なっていたため、帰国ができない、外出ができない、という状況で支出が大幅に抑えられていた可能性があります。さらに、固定費以外の細々とした生活費に関しては記載していないので、実際の感触としては、マイナスではなかったかな。というくらいの感じです。
今後、台湾へ留学する人は台湾各地を自由に旅行できるかもしれませんし、割の良いアルバイトでたくさん稼げるかもしれません。留学の手続きは大変で、外国語で授業を受けるのも戸惑うことが多いと思いますが、興味のある方は是非、挑戦してみてください。海外での生活が新しい可能性を拓いてくれるかもしれません。なにより、楽しいですから。
じゃあ、また。拜拜。
【更新】2022/10/18 学費の計算が間違っていたので数字を修正しました。