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【taboo持ち寄りぶんじ寮 vol.8 対話 @ぶんじ寮 20211010 】 イベントレポ文責:Aki iwaya & Masamasa

『taboo持ち寄りぶんじ寮 vol.8:対話』
日時:2021年10月10日 16:00-17:30

るんるんるんるん〜 あきです。

タブー持ち寄り:対話。

昼下がりのぶんじ寮の食堂。
定刻を過ぎて、なんとなく雑談のような、対話に関するような話題に触れはじめられた頃、キッチンから玄関から三々五々集まってくる。
いびつな楕円のようなかたちの輪ができていてどうやら、始まっている。

人間を採点すること、人を機能や効果で測る考え方ってけっこう流行ってるよね。
真面目に雑談したいって思ってる。
楽しい〜緊張まで、人と人が話す感覚のベクトルによって、対話にも色々あるよね。

実は私、「対話」をしたことがないと思う。

話題にふわっと揚力が生じて、場が離陸する感覚が起こる。

沈黙って関係あるのかな。
私は緊張するの。間を埋めなきゃって感じるから。
自分は沈黙は嫌いじゃないな。相手が考えるのを助ける時間で、自分が自分の気持ちを感じるための時間だから。

目的があるから緊張するのかも?
雑談って無目的だから緊張しないでしょ?
なんとなくだけど、対話と会話って、比べてみると何かわかるかも。

対話って、拒否してもいいよね、ていうか拒否する権利は確保したいと思ってた。

対話は「できる」って言葉と並べるの相性悪いなーってずっと感じてた。
対話は「起こる」ってのが、実感に近いかもね。
でも会話は「できる」、と並べても違和感ないな。

対話は、焚き火を囲んでいる人の間で、自然とポツポツ起こるイメージ。
会話は、焚き火を背景にして、社交的に取り交わされるイメージ。

ーーー

人には意志があるだろうか?
言葉は私から発するものか、それとも状況によって私という場に引き起こされるものだろうか?

「中動態」的思考に親近感と生の実感を感じる私は、
意志など存在しないと思う。

対話は椅子を用意して、そこに着席するシステム。
会話は椅子など無く、立ち話でも、他の何かをしながらでも作動する装置。

ーーー

「話されるべきことは他に / 外に、ある。」
『それゆえ』、
対話に「ゴール」(治癒や回復)は設定されず、「対話をすることそれ自体」が対話の目的となる。

こうした「オープンダイアログ」という場の在り方に触発されるものが、私には言葉に尽くせないほどの質感で潜在しているようだ。

見えこそしないが常時感じるものの総称としての溝。
生まれ落ちて意識の発生とともに包まれがはじまる界面としての溝。

私と世界(あなたやあなたたち)の間に空いていた溝が、埋まること。
溝を埋めるものは、自分と世界との間をかそけく透過しながら結ぶ無数の糸の他ない。
淡く儚い、だが思いのほか粘つくそれらが、かろうじて生に繋ぎとめ続けているもの。
それを指して「私」と呼んでいるのだろう。
「私」を世界の起点と考える世界観に立脚しながら、私を相対化し無数の糸の一糸と捉える身体感覚は、極めて精緻なバランス感覚とその不断の放棄との間で生起している。

他者を知覚せよ。ただしその姿を一瞥すること無く。
この公案と向き合う鍵は、オープンダイアログが握っているのかもしれない。

ここからはMasamasaがお送りします。
対話は「できる」のか「おこる」のか

僕は対話は「できる」か「できない」という動詞がつくことに違和感を持ちながら過ごしていた。「できない」とその場を諦めたこと、「できなかった」と悲しくなったことはたくさんある。そして「できた」と思えたことは、残念ながらない。

オープンダイアログの本を何冊か読んだ。

対話には、土台がある。「その人のいないところでその人の話をしない」「1対1で話さない」だ。他に意識することとして「ポリフォニーを意識する」や「不確かさの中に留まる」などがある。別の機会では、「想定を保留する」と聴いた。

そうだ。対話には、対話が「おこる」「おきる」ための条件があるのだ。またその条件がそろったからといって「おこる」とは限らないようにも思っている。対話を意識している方々は、質問さえ脅威になる、と書いてらっしゃった。

「できる」になるための経験値がたりないのか、スキルが上がれば「できる」のか。現状の私は、条件のそろった場で対話を起こそうとした時にだけ、対話は「おこる」ものだと認識している。

対話について話したら、過去の傷が少し疼いた。

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