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【taboo持ち寄りぶんじ寮 vol.2 こども? @ぶんじ寮 20210418 】 イベントレポ文責:Masamasa & Aki iwaya
こんにちは。ぶんじ寮のまさまさです。ぶんじ寮では、定期的にtabooを持ち寄るイベントを実施しています。前回のvol.1のテーマは「死」、今回は ”こども?” です。
ーイベントレポ前半/文責:Masamasaー
こどもって誰ですか?
こどものこと嫌い、って言ったら怒りますか?
こどもはほしくないです、ときくとどう感じますか?
というかこどもって本当にいますか?
どちらでもない瞬間? どちらでもある瞬間? こどもでもできること、こどもだからできることってありますか?
「こども?」をきっかけに集まった11人(成人された方9名と未成人が2名)。それぞれが同時に自己紹介をするという、極めてカオスな状態からtaboo持ち寄りぶんじ寮はスタートしました。同時自己紹介だったので、参加者の名前とか参加動機とか全然記憶にございません(笑)
「こどもってなんですかね?」
とても抽象度の高い質問から始まり「大人と子どもの境目はなに?大きさ・年齢?」「天才子役についてはどう思う?」「子どもとか大人とか誰が決めたの?」「養う対象と養われる対象? だったら、成人後のニートは子どもになるの?」など、様々な問いを手がかりに、みんなの頭の中をほぐし、紐解いていきました。
*こども
瞬間的・好奇心・目的がない・いま・プロセス・そのものを楽しめる・ありのまま・吸収力・感覚的・主観的・アーティスト…
「こども」から想起された言葉たち。他者・周囲からの見られた方、求められているものより、自分の内なる声に身をまかせているようにも捉えられるでしょうか。
一方、
*おとな
結果・意味・損得・目的・論理的・客観的・社会の中の自分・役に立つ・上手く生きる・ビジネスマン…
「おとな」からは以上の言葉があがりました。こどもとおとな、どこかで境界線を引くことで考えやすかったのかもしれません。なんとも対立構造のようです。
ある男の人は言いました。
「いつだったろう。この毎日が明日も明後日も続いていく、そんなことを考えだしたころから、おとなになっていったのかもしれませんね。」
いま、ここにしかいなかった自分だけでなく、上から観察するような自分が表れました。今から離れ、過去・未来にも想いを馳せ、意味をつけていく。馳せる想いはどこにむかうのでしょう。乗っかったレールは、世の中に求められているものかもしれません。
ある女の人は言いました。
「年月が経つにつれて、私自身以外にも、社会人としての・親としての・母としての・妻としての私が出来上がってきました…なんだか、枠組みができていくように感じたんです。その枠組み自体は誰が作ったんだろう。その枠組みに苦しくなったりしてしまっている自分も居るように思います。」
真っ白だったキャンパスに、たくさんの境界線がひかれるようなイメージでしょうか。a-3の自分でいたいときにも、b-4の自分を求められているように感じて、そう振る舞うこともありますよね。そもそもどのような自分でいたいか…そんな思考さえも失ったのかも。社会?他人?との関係性からできる私。ここから自分が好きな自分が抜けて落ちていくことで苦しくなっていくのかもしれません。この枠組みと境界線はどのように構成されていくのだろう?
これが、「こども⁉」をきっかけに持ち寄った話の行方です。前半はなんとも真面目な話になりましたかね? tabooについてはあんまり触れていないかも?…ということで、後半に続きます。
ーイベントレポ後半 / 文責:Aki iwayaー
後半は@屋上に場所を移して。
日差し、強い風、暖かさの中で、ハンモックやベンチでしばし、言葉も滞る。
「こどもでいることを諦めた人が、おとなだと思ってます」 「こどもはいいものだ、っていう日本の空気に納得がいかないね」 「おとなはかっこいいもの/ルールのギリギリをせめることができる理性的なもの、こどもはただ本能むき出しの/未熟でわがままなもの」 「こども同士の時間をかけることで生まれる学びのコミュニケーションのプロセスが面白い。今の学校では教えられないものを自然と学んでいる」 「こどもの定義は年齢ではなく、好奇心と吸収力の有無だと思う」 「反出生主義(自分が生まれてきたことや人間を生み出すことに対して否定的な意見を持つ哲学上の立場 https://www.businessinsider.jp/post-222520 参照)について、どう思います?」
ポリアモリーや拡張家族と血縁、小学校に入ってはじめて習う「社会」科の不自然さや「国語」の模範解答のばからしさ、時間に制限があることを理由に、効率や達成をもって評価され続け/し続けることの弊害について。
「あーそーぼー」「いーいーよ!」
それだけ言ってそのままどこかへ行ってしまうこどもの時間と約束の関係に思いを馳せる、屋上の時間。
言葉の流れは次第に「こども」に限らず、生まれたときから流通してきた「概念」を子細にみつめることについても及んでいく。
はたしてその言葉は、本当に自分の生活に実感を持って存在しているものか?自分の意見が自分でわからなくなることのままある時代にあって、自分を自分で確かめていくにはどうしたらよいのだろう?
格安航空会社のオンラインチケット購入画面では、余計な数々のオプションサービス(保険や機内食やレンタカーや免税品や)に購入希望の「チェックマーク」が入った状態で表示されている。実はチェックマークは、タップさえすれば外すことができる。だがその仕組みに気づことのない限りは、格安のはずがずっと割高となっている。とはいえ急いでいれば、あるいは急かされていれば、気づくのは至難だろう。
「大学受験」まで進んだあなたは、次に「社会人」になるために「就活」をする準備、「お金」を稼ぎ「結婚」して「子育て」をしなければならない。話は「終活」までひとつづきに、回転するレールの上に乗って進んでいく。
チェックマークを入れたのは誰だろうか。そのチェックを受け入れられるだろうか。
必然や運命として受容する選択ー決められた結論から遡って、今を決定すること。芸術や哲学として昇華/消化する選択ー自分では決められなかった結論を上書きすることや、概念の変遷を遡って起源への道筋を探求すること。
あるいは隣り合う人の遠い意見が、自分を確かめながら同時に、隣を照らすヒントとなることがあるだろうか?
最後に
taboo持ち寄りぶんじ寮vo.1「死」についてのレポートは、参加者のまさまさが書いています。
以上、ぶんじ寮生Masamasa&Aki Iwayaでした。
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