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BUNGU SQUAD STORY #6『外界』

この物語は、BUNGU SQUADというアナログゲームがどういう経緯で生まれて、どのように世界に羽ばたいていくかを、現在進行形で書き残していく自叙伝です。
#1はこちら

ゲームの土台が固まってきたので、数ヶ月後に開催されるゲームマーケットに向けて、準備を進めていく事にした。

だが実は、ゲームマーケットへの出展を決めたものの、どんなイベントなのか全くわかっていなかった。

ブングーファイブを作ったのも、文具を使いたくて作ったものだし、ボードゲームの知識も皆無に等しい。

これでは話にならないと思った僕は、慌ててイベントの事を調べていると、どうやらその数日後に、「ゲームマーケット2019大阪」という名の通り、大阪で開催される事がわかった。


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✒︎  いざゲムマ2019大阪へ
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2019年3月10日。
特に目当てのゲームも無かった(わからなかった)ので、ゆったりと12時過ぎに会場に到着。中に入ると、既に人がごった返していた。

会場はインテックス大阪

こういったイベントに来たのは初めての事だったので、新しい世界に足を踏み入れた瞬間にとてもドキドキしたのを覚えている。

──成人してからはほとんどやらなくなったが、元々ゲームは子供の頃から大好きで、そういえば小学3年生の頃にオリジナルゲームを作って、クラスの友達と遊んでいたのを思い出した。

段ボールを使ってメンコを作って、それを将棋のようにマス目に並べる。
一つずつ進めて重なったらメンコで対決する、っていうゲームだったと思う。

段ボールならいくらでも重ねて改造しても良いので、その工夫を考えるのがとても面白かった。(今やっても面白いかも)

もしかしたらブングーファイブの原体験は、これなのかもしれない。


──話を戻して、片っ端から遊びたい気持ちを抑えながら、まずはどんなゲームがあるのか、そしてどんなブースが設営されているのかを隅から隅まで見て回った。

どうやら、長机一つでやっている所もあれば、別で試遊スペースを設けている所もあったり、めちゃくちゃ気合の入った大掛かりなブースが、壁際に並んでいる(後にそれが企業ブースだと知る)。

ボードゲームに詳しく無かったので、それらのゲームが果たしてどれくらいのオリジナリティーがあるのかは計れなかったが、面白そうだなって思ったものは既に売り切れてたり人だかりが出来ていた。

テーブルクロスを敷いたり、ひな壇を置いて並べたり、売り子の人がコスプレをしていたり、色んな方法でブースを彩っている所も。

一方で、ゲーム作りに全リソースを割いたのだろう事は想像に難くないような、何も装飾されていない机の上にカードを並べているだけの所もあった。

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✒︎  持たざる者ならではの戦い方
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こうやって見渡してみると、企業以外でブース設営に力を入れているのは全体の3割くらいの印象で、先述の通り、ゲーム作りに時間や予算をかけている分、そっちまで余力が無いように感じた。

ならば、無名で兵力も無いこちらが取れる戦法はそこだと思った。

ブングーファイブは、今度のゲムマでは何も販売しない事を決めていたし、誰かに「製品を作って売った方がいいんじゃないか?」と言われても、頑なに拒んだ。

何も作らなくても遊べるゲームなのだから、その利を活かすべきだと考えていて、だからこそ生まれるビジネスモデルや二次展開があるハズだと信じていた。

というわけで、本来ならばゲームの印刷やデザインなどに充てる予算を、全てブースの装飾等へ回す事にした。

どこまでの装飾ならOKか。
どんな事をすれば目立つか。

そんな事ばかりに思考を巡らせて、イベント会場を後にした。

ブングーファイブのゲームとしての面白さに対する不安は、1ミリも無かった。


〜BUNGU SQUAD STORY #7 へ続く〜

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