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BUNGU SQUAD STORY #11『抜擢』
この物語は、BUNGU SQUADというアナログゲームがどういう経緯で生まれて、どのように世界に羽ばたいていくかを、現在進行形で書き残していく自叙伝である。
2019年5月26日。
ゲームマーケット2019春の2日目。
初日と違ってブースの設営準備が要らないので、少し朝はゆっくりできた。
会場に着いて、スズキくんと前日の振り返りや改善点について話し合った後、またせっせと試遊の準備を始める。
今日はどんな出会いがあるか、楽しみに思えるくらいには不安や緊張も無くなっていた。
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✒︎ ゲームマーケット2日目
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定刻通り、10時ぴったりに2日目がスタートした。
後からわかったのだが、2日間開催になった2017秋から、出展ブース数も来場者数も基本的に初日の方が多い。(出展料も初日の方が高い)
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2019春にいたっては来場者数が3,000人も開きがあるが、体感ではあまりわからなかった。
というのも、途中で午後にガッツリ2時間ほどブースを閉めてその場を離れていたので、お客さんの流れの違いを感じる事が出来なかったからだ。
何も販売している物は無いので、もちろん完売したから閉めたわけでもなく、トラブルがあったわけでもない。
実は、初日と同じようにのんびりした午前中から始まり、いよいよ午後になって慌ただしくなり始めた時、とあるエプロン姿の男性に声を掛けられた。
その方がどういう団体の方だったかは失念してしまったが、どうやら同じ会場内で開催されている「キッズコーナー」の運営を任されている代表者だった。
ゲームマーケットでは会場のあちこちで色んなイベントが行われていて、その一角として、この日は子供とボードゲームで触れ合う「キッズコーナー」なるものがあった。
お話を聞くと、どうやらそこで子供が遊べるゲームを探しているらしく、「良ければキッズコーナーで遊び方を子供達に教えてあげてくれませんか?」との事。
それには、もちろん二つ返事で了承した。
初日にある程度の成果が出てくれたお陰で、このゲームで活動していく事に一点の曇りも無くなったし、
販売物も無いので出展料分を取り戻そうとしなくても良い。
そもそも、「出会いを買った」つもりで支払ったものなので、むしろ願ったり叶ったりだった。
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✒︎ キッズコーナーへの抜擢
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早速準備をして、指定された場所に向かうと、そこには小学校低〜中学年くらいの子供達が既に10人余り集まってくれていた。
「子供でもできますよ」とは自信満々に答えたものの、その年齢の子供達に実際にちゃんとやってもらうのは初めてだったので、実は内心ドキドキしていた。
「○✖️ゲーム知ってる人?」から始まって、そこからミニゲームのルール説明に入った。
みんな、真剣な表情で食い入るように聞いてくれたので、スムーズに説明を終える事ができた。
その後、トーナメント戦を開催。
このゲームの特徴は、囲碁や将棋のように、いわゆるアブストラクトゲームと呼ばれる運要素の無いガチンコ戦略ゲームとは違って、手札の運要素がかなり勝負に影響する。
なので大人と子供がやっても互角に戦えるし、ほぼワンサイドゲームにはならない。
子供達が楽しそうに、時に悔しそうに文具を使って遊んでいるのを見ると、このゲームを作って本当に良かったと、心から思った。
それと同時に、確かな自信にもなった。
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キッズコーナーでの有意義な時間が終わり、ブースに戻った頃には、まもなく閉場の時間に差し掛かっていた。
気づけばあんなにひしめきあっていたお客さんの数も、向こう側が見渡せるくらいになっていて、片付け始めているブースもチラホラと見える。
タイムアップには少し早いが、キリの良いこのタイミングで、うちも試遊卓を畳む事にした。
こうして、初めてのゲームマーケット出展が無事に閉幕した。
〜BUNGU SQUAD STORY #12 へ続く〜