浴衣 ~【ネ申】となった日の話 ~
あれは7~8年前、「天神祭り」の花火大会の日のこと。
夕方、仕事を終えた私は、最寄り駅で、たまたまトイレに行った。
奥のおむつ替えスペースに、高校生くらいの女の子がふたり。
チラッと見えた感じでは、一人は洋服着てて、一人は浴衣姿。
帯も解いてて、ほぼ素っ裸。
着崩れたから着なおしてるのかな?と思った私は、取り急ぎ個室へ入った。
用を足して出て手を洗ってると、洗面台の鏡越しに二人が見えるのだけど、
何分か経ってるのに状態が全く変わってなくて、何やら困った様子。
ふむ…
私「どないしたん?」
JK「お祭りに行こうと思って電車に乗ってたら、
知らないおばちゃんに『あんた、それ死んでるで。』って言われて…」
私「ふんふん、打ち合わせが逆やってんな。誰に着せてもろたん?」
JK「おかあさん。」
私「そか。
で、そのおばちゃん、言うだけで直してくれへんかったんか~。
ほんで、自分ら、なんで脱いだん?」
JK「動画見てなら着れるかなと思ったけど、できなくて…」
私「まあ、そやろなぁ」(いまどきやなぁ…)
JK「はい…」
私「着せたろか?」
JK「え?ほんまですか?」
私「ええよ。私、着付け師やねん、上手やで~」
JK「マジでええええええええええ!(黄色い声)」
ということで、浴衣を着せました。
彼女の浴衣の下は、ブラとショーツのみ。(なんとまあ)
腰ひもは2本だけ、帯板もなく、帯は化繊のすぐ緩むやつ。
うーん…これじゃ変わったことはできへんし、解けにくいのでないとな…と
ちゃちゃっと文庫に結んで、3分ほどで完了。
これからは、浴衣の下には下着をつけるように。
スリップか、タンクトップとペチコートでもいいから着るんやで、
もう家に帰るまで脱いだらアカンで、と言い聞かせた。
JK「ありがとうございましたああああ!!」
私「じゃ、気をつけてね~」
と、立ち去る私の後ろから聞こえた大合唱が↓コレ…
JK「カミやああああ~~~~~~~~!!!!!!」
……..ああ、なるほど、これがワカモノの言う【ネ申】か……(  ̄ - ̄)
以上、私が【ネ申】になった日の話でした。