楽天モバイル、ついに「つながる電波」を手に入れる! 今後の展望は?
こんにちは。
今回は、楽天モバイルがついに「プラチナバンド」と呼ばれる屋内でも携帯電話がつながりやすい周波数帯を獲得したことについて、その意義と今後の展望について考えてみたいと思います。
楽天モバイルは、2020年に参入した新興の携帯電話事業者です。
楽天グループのサービスと連携したポイント還元や、1年間無料で使えるキャンペーンなどで注目を集めました。
しかし、自前の基地局が少なく、KDDIのネットワークを借りてローミングする必要があることから、通信品質やコスト面で不安がありました。
そんな中、2023年10月23日に総務省の電波監理審議会が、プラチナバンドを新たに楽天モバイルに割り当てると決めました。
プラチナバンドとは、現在ドコモとKDDI、ソフトバンクの大手3社グループが使っている周波数帯で、屋内でも電波が届きやすく、高速で安定した通信ができるものです。
この割り当ては、2012年のソフトバンクモバイル以来約11年ぶりのことで、楽天モバイルにとっては悲願だった「つながる電波」の獲得となります。
これにより、楽天モバイルは通信品質を大幅に改善し、大手3社に対抗できるようになります。
利用者にとっても、携帯事業者の選択肢が増えることで、より自分に合ったプランやサービスを選べるようになります。
楽天モバイルは早ければ年内にもプラチナバンドの提供を開始し、通信品質の改善を目指します。
しかし、楽天モバイルはまだまだ課題も多くあります。
まずは赤字の解消です。
楽天モバイルは基地局の建設やローミング費用などで巨額の投資をしており、2022年度は4593億円の赤字を計上しました。
これからはローミング費用が減少する見込みですが、それでも2023年度中に単月黒字化するという目標を達成するには、さらなる契約数の増加やコスト削減が必要です。
また、契約数の増加には競争力の強化も欠かせません。
楽天モバイルは現在500万件以上の契約数を誇りますが、それでも大手3社グループと比べれば圧倒的に少なく、シェアも5%以下です。
プラチナバンドだけでは差別化が難しくなってきており、5Gや法人市場への参入など新たな戦略も必要です。
さらに、楽天モバイルは国内だけでなく、海外でも展開を狙っています。
楽天モバイルの完全仮想化ネットワークをソリューションとして、海外の通信事業者に提供する「楽天シンフォニー」という事業を立ち上げました。
すでにドイツやスペインなどの通信事業者と契約を結んでおり、今後もさらに拡大していく予定です。
この事業は、楽天モバイルの収益源として大きな期待がかかっています。
楽天モバイルは、プラチナバンドの獲得で一つの節目を迎えましたが、これからも挑戦を続けていくことでしょう。
楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は、2030年にはフィンテックやインターネット事業を上回る収益が実現できると見込んでいます。
果たして、その目標は達成できるのでしょうか。
楽天モバイルの今後の動向に注目していきたいと思います。
以上
参考
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