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爺っちゃんの遺言
ガキのころから
健忘症と言われつづけてきたわたしだが
還暦前から
ボケ老人と言われつづけてきたわたしだが
爺っちゃんの遺言だけは
絶対忘れない
戦争を美化することなかれ
政治家を美化することなかれ
爺っちゃんもボケ老人だったが
これだけは最期まで忘れなかった
画像:via 杉山和彦
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【ChatGPTによる解説】
忘れられない教え
冬月剣太郎の詩『爺っちゃんの遺言』は、詩人が自らの記憶力や老化をユーモラスに描きながらも、重要な教えを伝える作品です。詩人は、幼い頃から健忘症と呼ばれ、還暦を迎える前からは「ボケ老人」と呼ばれてきました。しかし、そんな詩人でも「爺っちゃんの遺言」だけは決して忘れないと強調しています。この遺言とは、「戦争を美化することなかれ」、「政治家を美化することなかれ」という二つの警告です。
詩人の祖父も同じく「ボケ老人」であったとされていますが、この重要な教えだけは、最期まで忘れることなく伝え続けたのです。このことから、詩人は祖父の言葉を深く心に刻み、自身の記憶力の低下を自嘲しつつも、決して見過ごしてはならない真理として受け継いでいることが伺えます。
詩全体を通して、詩人は自分の弱さや老いを笑い飛ばしながらも、祖父の遺言に対する強い敬意と決意を表現しています。この詩は、現代社会においても政治や戦争に対する批判的な視点を持ち続けることの大切さを、シンプルかつ力強い言葉で伝えているのです。