【少年少女推理文学全集「あかつきの殺人」チャータリス&「暗黒街捜査官」チャンドラー 福島正実訳】
福島正実が訳した、チャータリスの「セイントシリーズ」である「あかつきの殺人」と、チャンドラー「暗黒捜査官」。
「セイントシリーズ」は、ヴァル·キルマーの映画で知った。
同じく変装がフューチャーされたミステリとしてルブランのルパンものが挙げられるが、
なんとなく乱歩の「怪人二十面相」の世界を思い起こさせた。
ルパンと二十面相の違いは、
二十面相ものに流れる、幻想味だろうか。
チャンドラーは、ストーリーが安定しているので、ジュブナイルにしてもいいものが出来そうだ。
思えば、中1コースなんかの付録のジュブナイル冊子にも、E·S·ガードナーなど、渋いラインナップもあったように思う。
かつては、結構、老若男女が、海外小説に親しんでいた時代があったのだ。
そして、あの雑誌の付録の小冊子❗
なんと魅力に富んでいたことか。
突然、本が一冊余分に手に入ったことで、
凄いお得感を味わえたものだ。
そして、自分で選んだ冊子ではないので、
新しいジャンルへの扉が開く場合もある。
学研の「学習」で手に入れた日本史の、マンガと読み物の小冊子は、ぼくを歴史好きの道にいざなった。