アイスコーヒーにはミステリがよく似合う
コメダ珈琲に涼みにきた。
スピーカーから流れる、さしてうるさくない洋楽がいい感じ。
さて、S.S.ヴァン=ダイン「カブト虫殺人事件」と「ケンネル殺人事件」のジュブナイル版である。
「カブト虫」は「甲蟲」というタイトルで、森下雨村が訳したポケミスのものを読んだことがある。
エジプトとミステリの相性は、ご飯と梅干しくらい合いますね。クリスティーしかり、色々な作家がエジプトを描いている。
ヴァン=ダイン、好きな作家です。
ファイロ·ヴァンスが博学で、長々と語る蘊蓄もワクワクした。蘊蓄部分の面白さを日本で受け継いだのは小栗虫太郎か。
後年、京極堂の超絶蘊蓄に触れても、驚かなかったのは、ひとえにヴァン=ダインの教育のお蔭だ。
作家的なピークは、「グリーン家」と「僧正」あたりだが、ピーク後の長編も愛でるべき点はある。
「ドラゴン殺人事件」の不可能犯罪を盛り上げるとこや、オカルトめいたところは、カーにも影響を与えているんじゃないかと思う。