東京の反逆――矢野利裕『今日よりもマシな明日 文学芸能論』への評
【書評】小峰ひずみせやな、もう五十年近く前のことになるけどな、あんたらも聞いたことある思うけど、このあたりは東京て呼ばれとったんや、いまでも東京人や名乗ってる人おるけどな、こいつらだけが東京弁、むかしのニホンゴやな、使こうとるわ、ま、和暦も西暦も使われてて、まだ天皇もおった頃やな、東の京都ちゅーくらいの意味やと聞いとるけどな、そうやな、時期はだいたい旧暦一九六八年あたりからか、大学解体ちゅー左翼運動があってな、東京にもたしか東京大学ちゅーのがあったんやけど、他の州と一緒やな、