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壇浦兜軍記を観た❣️

壇浦兜軍記の阿古屋を南座で見た。
満席だった。妙齢の御婦人が多い。
時々、客席のどこかで
補聴器の不調の音が
キーンとなったりして
平均年齢の高さを思った。

阿古屋を観るのは2回目だ。
歌舞伎座で見たのは何年前になるだろう。
芝居の中で、琴、三味線、胡弓のライブがある。

それぞれに何年も修業のいる楽器を
歌舞伎役者がこなす。
それも傾城の重たい衣装をつけて、だ。
だらりの帯が前に垂れている衣装だから
着ぐるみを着て演奏するようなものだ。

すごいなあ、と感嘆しつつ
聞き惚れて、いつしかウトウトする。
前もそうだった。
おいおい、あかんやん!と思うが
それはその演奏に違和感がないからでもある。
お能で眠くなるのと同じで
心地よさに酔うということだと思う。

前に聴いてからずいぶん時間が経って
お年も重ねておられるのに
やはり美しく凛としてあるおられて
いつもながらの、ひとでありながら
どこかひとならぬもののような風情が
観客の心を捉えるのかもしれない。

お隣の席は短パンをはいた外国の男性だった。
英語表記のパンフレットを読んでおられた。
外国のかたに阿古屋はどうみえただろう。

演奏の最中は頬に手を当てて聞き入り
終われば盛大に拍手をされていた。
音声ガイドは英語もあるのかな?

まあ、日本人でも歌舞伎の台詞や
義太夫の言葉はよくわからないから
おんなじ土俵にたってるようなものなんだけど
美しい衣装に目を見張ったり
文楽のような動きや
耳に心地よい感じはきっと共通なんだろうな。

ゼロベースから愉しむのもいいよね。

読んでくださってありがとうございます😊 また読んでいただければ、幸いです❣️