この森の不自然さがわかりますか?
美しい紅葉の季節です。紅く色づき始めているのは、カエデの仲間です。
下は笹に覆われている河川に近い森です。スコーンと見通しが良くて気持ちのいい森。しかし、これはとても不自然?
この写真を見て、どこかおかしい?と思われた方はいらっしゃいますか?
ここは、誰かが手入れした森ではありません。
森を思い浮かべた時に、多くの人は、たかい樹木が立ち並ぶ光景を思い浮かべるのではないでしょうか?
実は、森というのは階層構造で構成されていると言われています。
上から順に、森の外からも見える高木、その下に中木、低木、そして下層の草や木の赤ちゃん達(実生と呼びます)
カエデの紅葉の写真を見たときに、中低木がないのがお分かりになりますか?
この森には、本来あるはずの中木と低木がないのです。
下にササがあるので、この中に少しは未来の森を作ってくれる小さな木が隠れているのかもしれませんが、ササから顔を出している低木がないことは森にとっては大きな痛手となります。
どうして痛手になるのでしょう。また、森にとっての痛手とは何なのでしょう。
外から見た時に見えている木々も年をとるとやがて倒れる。ということはお分かりいただけるでしょう。
空を覆う枝がなくなることで、そこには空が広がり太陽の光が差し込みます。
けれど、初めの1枚目のカエデが紅葉している森では、太陽の光が差し込んでも次に高い木になるはずの子供の木々がいないのです。
これは、何を意味しているかというと、次に森を作ってくれる、種まきをしてくれる木がなくなる→森がなくなる可能性がある。
ということなのです。
森がなくなる?
そんなことがあるはずない!と思われるかもしれませんが。カエデの画像は合成して作ったものではありません。
これは現実のことなのです。
次回はなぜ低木がないのだろうか?を考えてみたいと思います。
そのヒントになる画像を入れておきますね。
合わせて考えてもらいたいのが、森がなくなると、何が起きるのだろうということです。
私たちの生活に何か関係はあるのでしょうか?そこを考えていきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?