海が見たい、人を愛したい
タイトルは、合唱曲『怪獣のバラード』歌詞の一部引用です。
児童支援を生業とする者(ちょっとえらそうですね)として、最大の目標は「生きてもらう」ことなのですが、
やはり、節目の中3生には、望む道に進んでほしいと願ってしまうものです。
今年度は、関わらせてもらった中3生全員、選んだ道に踏み出せることとなり、ひたすら、嬉しい。一人ひとりのストーリーがあって、うまくいかない時があったからこそ、私は出会い。傷つき悩みもがきながら、新たな道に進む人達のこと、「こんなに頑張ったんだよ!!」と、世間の皆様に知ってもらいたい!!
…でも、仕事上で知り合った方の個人情報なので、言えないんですよね。
ひとつだけ、許されるであろう範囲内で、書かせてもらいます。
私に『怪獣のバラード』という曲を教えてくれた、某学級。
中2の合唱祭の自由曲で、この曲を歌ってくれて。ワクワクする、リズミカルな曲だけど、歌詞はちょっと切ないんですよね。孤独な怪獣が、愛を求めて旅に出る話。
私、泣きました。実はちょっぴり、最愛のバンド BUMP OF CHICKEN を思い出したりもしていました。歌詞に『キャラバン』出てくるし、怪獣の孤独さは『ダンデライオン』のライオンを彷彿させたり。砂漠を踏み出す姿に『ロストマン』が重なったり。もちろん、誰にも言わなかったですが。
(その後、直近のBUMPのツアーで、なんと、この曲の一部が、彼等の曲のイントロにのせて歌われるという、衝撃的出来事がありました! 私は、ほら!!やっぱり!!と、とても嬉しく納得したことでした。)
その学級は、3年の合唱祭でも、同じ曲を歌うことを選びました。これは、レアケースです。その理由が、「誰かが欠けても、誰かが復活しても、去年と同じ曲なら、全員が歌えるから。」ちょっと、泣かされました。
この曲自体を、皆が大好きになったというのも、根本にはあると思います。
そして実際、全員で歌いきりました。
春が来て、卒業式では、各学級の退場時に、合唱祭で歌った曲を、ブラバンに演奏してもらう予定でした。この学級は、『怪獣のバラード』と、拍手と紙吹雪の中、レッドカーペットを歩くはずだった。
しかし、くだんの休校措置の影響で、それは、夢物語となりました。
式自体は、例年より簡素な形で開催したけれど、退場時の音楽も紙吹雪もなくて。それでも皆、涙と笑顔と。ほんといい顔をしていたから、よかった。本当に。このご時世なのに、誰も欠けない卒業式だった。
私に、この素敵な曲を、人として大事なことを、教えてくれた某学級のみんなへのありがとうを込めて、
私はここで、通称「怪バラ」を流させてもらいます!!
見るはずないから、自己満足だけどね。卒業おめでとう。