『100日後に死ぬワニ』雑感
きくちゆうきさんが、Twitterで連載していた漫画、『100日後に死ぬワニ』、昨日が100日目でした。
読み始めたのは、ずいぶん話題になってからだったけれど、昨日は、「どういう形であれ、今日で終わるんだ」と思うと、気になってそわそわして、休日出勤して残務処理していても、時折涙がじんわりと(笑)
連載で描かれてきたのは、よくある日常、友人との何気ないやりとり。
だからこそ、私はすんなり、ワニくんの世界に入りこんでいました。
中でも! ワニくんは、未来に世に出る、好きな映画や漫画の次回作を、ワクワクと楽しみにしています。とても、私と同じです。私、いつも言ってます、「BUMPの曲、全て知りたいから、先に死ぬわけにはいかない」だの、「エヴァンゲリオンが完結するまでは死ねない」だの…。
しかし。その言葉を発する時、一抹の不安がよぎらないわけではない。私は本当に、生きて、見たいもの全てを見られるのだろうか。
実際、それが叶わないまま、先に終わった命を幾つも見てきているし。
この作品は、私の不安が、ただの杞憂ではないことを表していました。可視化された、終わりへのカウントダウン。
ワニくんは、交通事後で早くに亡くなった、作者さんの友達だと言われているけど、同じ事は、私にもあなたにも起こるかもしれない。突発的な事がなくても、皆、生まれた瞬間から、その日へのカウントダウンが始まってるわけだし。
いつかこの日々も必ず終わるよ。
だから、毎日を一生懸命、無駄にせず生きよう…なんて気合いを入れるのは、私には難しくて。
終わりを意識してしまうと、怖くて、大切なものを作りたくなくなってしまう。仕事や家事のスキルアップとか、頑張っても無意味じゃない?と思ってしまう。
早くから、身近な人を多く亡くした私は、常にその感覚を持っている。
努力だけではどうしようもない事があるのも、知っているつもり。
私に出来るのは、先の事を考えすぎずに、今を楽しむ。今日やりたい事をやって、泣いたり笑ったりする。それだけかな。
「向上心が無い」、よく言われます。うん、別にいいよ、私は上に行きたいわけじゃない。自分の好きな世界に深く潜りたいだけ。
好きなものに包まれて、世知辛い世の中を歩いて、その道でワーキャー言えたら。
とりあえず、今年の桜は見られそうです。
写真は去年の桜です。ワニくんR.I.P.