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根底に愛があれば。#ゲシュタルト療法 1日ワークショップを受けて。

ゲシュタルト療法を日本に広めた第一人者である百武正嗣さん(以下、敬愛を表してももちゃんと呼ばせていただきます)の1日ワークショップに参加した。

ゲシュタルト療法とは、精神分析医フレデリック・パールズ(通称フリッツ・パールズ)と、妻でゲシュタルト心理学者のローラ・パールズ、編集者のポール・グッドマンらによって1950年代に創られた心理療法のこと。実存主義哲学や現象学の人間観に基づいた、「気づきの体験」を通して自己成長を目指すアプローチ。

GNJ(ゲシュタルトネットワークジャパン)より参照

認知科学コーチングでは、基本的にクライアントの理想の未来(GOAL)を起点に対話をすることが非常に多い。

が、数々のクライアントのサポートをさせていただく中で、今、感じている感情とその背後にある物語をもとに丁寧に対話をするほうが、クライアントの表情がイキイキしたり、ずっと耐えられなかった人間関係が円満になったり、過去の両親に愛されなかった経験や認められなかった経験でできた自分の傷を癒されていく瞬間を目の当たりにしてきた。

その中で、"今、ここ"で起きていることにアプローチできる心理療法を探していた。

フォーカシングは先月第一人者の池見陽さんのセミナーを受け、豊かな体験できたこともあり今回のゲシュタルト療法のセミナーに参加することを決めた。

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午前では気づきを得るためのワークが行われ、参加者が次々と気づきを場の皆んなにシェアしていた。

その後、2名の参加者がももちゃんと話したいことをシェアしていたところ、2人目の方のパパとのエピソードで自分も涙が止まらなかった。

そのまま昼食に入り、帰ってきてからも参加者とももちゃんの1対1の対話が続いた。

各々がそれぞれ抱えている感情、気づきをシェアし、30分もすれば対話する前の状態では考えられないほど晴れた、爽快な顔で元の場所に戻っていく姿が印象的だった。

時刻は16時過ぎ。自分の番が来た。

いつもはクライアントの支援をする中で、理論や思考が大事なため、思考している自分を手放すのが大変だった。思考を手放そうと決意してからももちゃんの前の座布団に座った。

以前、自分が独立するキッカケにもなった書籍、メンタルモデルの体験セッションを三好大助さんにしていただいた際に、

「しょうたさんには、これまで全身を預けて依存する体験」がこれまでなかったんじゃないのかなって感じました。」

と言っていただいた。

おお、確かにそうかもしれない。てか全身を預けるって何?この人になら裏切られてもいいと思って全てをさらけ出す、打ち明けること?

思考で考えても結末が来ないことを知っているので、事実とそこから感じている感情をももちゃんにシェアしていった。

「全身を預けて依存した経験がないって言っていただいて、確かにそうなのかもと感じてます」

「家族構成は父、母、兄、自分の4人家族で、香港にいた時に親は離婚しました」

「そこから母子家庭になり、兄は思春期や転校などが重なったからかグレてしまい、機嫌を損ねたら暴力を振られていました。」

「頼りたい、助けて欲しいと思っても、母は仕事で家にいないし、力は兄より弱い。父親は香港にいて物理的に助けてくれなかったので、困った時に助けてくれる人はいない、自分は1人で強くならなくちゃいけないんだ、自分の人生で1番寄り添ってほしい家族の中には寄り添ってくれる人は1人もいないんだって感じました。」

こういう告白から、「家族を頼れなかった」話をした。

そこからゲシュタルト療法でいうエンプティチェアのワークを行うために座布団を追加で2枚床に敷いた。

父親が座っていると仮定し、彼の座布団に向かって

「(兄の名前)が暴力を振ってきた時も、人生の進路選択で大事な相談があった時も、なんで助けてくれなかったん」

涙が止まらなかった。

父親の座布団に座り、父親の感じていることを感じ取ってみる。

「(香港で距離が離れてるし仕事だから仕方がない。純粋に)かわいそう

という言葉が出てきた。辛い時に寄り添ってくれない、他人事な感じの父親への呆れの感情や辛さを感じ、涙が少し引いた。

次は、兄が座っている座布団に座ってみた。

「(6年間過ごしていた小学校で人気者にもなった中で友達と離れたり、新しい人間関係を0からつくらないといけないこと、離婚による、特に金銭面での精神的ストレスや思春期も重なり、長男だから頼れないし)孤独だった

兄の孤独を感じ取った。ここまで兄の心を映像のような臨場感の高い体験、感情として感じ取ったのがはじめてだったので衝撃もあった。

その兄を受容し、また少し涙が出る。

こうしたワークを経て、ももちゃんに最後に言われた。

「誰かに全身を預けて依存するってなに。そんなに僕は誰かに全身を預けられたことはない。それが当然だよ。今はそうした過去の体験があったから、26歳で若いのにコーチという仕事ができていて、お客さんに寄り添ったり、笑顔にしているんでしょ。」

ハッとさせられて、心が軽くなった。ももちゃんですらそうなんだと感じられて嬉しかった。

たしかに、初対面の方々たちの前でぽろぽろ泣ける俺、結構人のこと信頼してるやん

そう、思えてきた。笑

また、参加してた他の方々からは、

「しょうたさんの話を聞いていて、(人を頼っているけど思い切って頼りきれない時の話で)すごく気遣いや優しさを感じたから、根底に愛があれば、もう少し言いたいことを言ってもいいんじゃないかなぁと感じました。」

と言っていただけたり、ADHDでの生きづらさ(ADHDと周りに言うと言い訳だと思われたり良くない思われ方をするから当事者にしか相談できない、やりたいことがコロコロ変わってしまって社会で求められている、みんなが適応しているペースと自分のペースが合わないというような話)を打ち明けた際には、

「しょうたさんのやりたいことがコロコロ変わること、身の回りの管理ができないことはウチの社長さんにそっくりで勝手に重ね合わせてました。もっとしょうたさんの発想力やアイデアとかが活かされるといいなと思いました。」

というようなとっても貴重な気づきをいただいた。

このnoteの画像のお花は、ピンクのグラジオラス。花言葉は、"ひたむきな愛"。

家族は自分が気づいていないだけでめちゃくちゃ自分のことを愛してくれていたのかもしれないし、一方で自分が創ったストーリーの通りあまり愛されなかった、愛せなかったのかもしれない。

事実は家族3人それぞれに聞かないと分からんけど、変えられるのは自分しかいない。

もっと周りを頼って、逆に頼られてみんなでもっと楽しく、今の自分が最高に好きやし、周りの人も仕事も大好き、愛してると言える人生を送れるようにしていくぞと思えた。自分なりに、自分と周りへのひたむきな愛を送り続ける。

ももちゃん、参加者の皆さん、ありがとうございました。その後も打ち上げも少しだけの参加でしたがとても尊い時間でした。

外国人の方に向けたゲシュタルトワークショップ、やりましょうね〜!


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