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指輪物語 力の指輪の感想

Amazonオリジナルドラマシリーズの『ロード・オブ・ザ・リング/力の指輪』の配信が始まったので早速鑑賞した。
私は映画館でシリーズを全て鑑賞したが、不可解なことが一つある。
『ロード・オブ・ザ・リング』は興行収入が92億円、『二つの塔』が79億円、『王の帰還』が106億円くらいだったが、『ホビット』シリーズは何故か全部20億とかそこら辺なのである…。なんで?

まぁ、『ロード・オブ・ザ・リング』公開時は空前のファンタジーブームで、アメリカでも11月に『ハリーポッターと賢者の石』が公開されて、オープニング3日間9400万$稼いで歴代№1を獲得し、翌12月には『ロード・オブ・ザ・リング』公開でこちらは7300万$だったが大金星の大ヒットだった。ちなみにその翌年の4月くらいに『スパイダーマン』が公開されて、初の週末3日間1億$を突破するのだ。

『ホビット』の頃は完全にファンタジー映画は下火だった。しょうがないことだ、栄枯盛衰、生者必滅の理である。祇園精舎の鐘の声の祇園精舎ってインドにあるんだってね。
私的にはMCU時代ももうそろそろ終わりかな、とも思っているが……。

で、『力の指輪』だが、監督はどうやら『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のバヨナ監督のようで、今作もバヨナ的な演出が散見された。
然し、なんというか、とにかく絵面が豪華である。めちゃくちゃ金をかけているのだろう。映像美は凄まじいが、話はよくわからない。

私は『ロード・オブ・ザ・リング』はSEE版でも観て、『ホビット』も全作観て、それから色々なガイドブックとか読んだりしているが、トールキンの原作は『旅の仲間』の1冊目をなんとか読み終えて終わった、まぁニワカである。そんなニワカが観た感想はと言うと、面白くなる予感がしねぇ……というものだった。

映像は美しいし、目をみはるものも多々ある。どうやら中つ国の第2紀の話とのことで、『ロード・オブ・ザ・リング』の時代の第3紀よりも幾千年も過去の、神話として語られていた時代の話なのだが、いや、それにしても文化レベル進んでなさすぎじゃね?『ロード』と変わらんじゃねぇか!と思うことしきりであり、まぁ、こんなこと言うと『指輪物語』の大ファンからお叱りを受けるだろうから、謝罪させて頂く。

しかし、ガラドリエルとかエルロンドが主役的な感じだが、こういう、死なないで何千年も生きている連中っていうのはやばすぎるほどにウザい存在だな……と、そんなことも思う。

めちゃくちゃ意識高い系に見えるガラドリエル様

そして、オークである。オークって弱すぎじゃないか?と映画を観ていて常々思っていたのだが、今作のオークも弱すぎた。いや、あれはオークじゃない、と詳しい人に言われたら申し訳ないが、やはりオークは弱い。
やはりウルク=ハイ、それもラーツが最高に良かった。アラゴルンとの一騎打ちには痺れたものね。

ボロミアさんを殺した強者

然し、アマプラに入っていて時間がある人は観てもいいと思う。それだけ潤沢に予算が使われた豪華な作品である。なんせ650億円?とかそれくらいらしいので。

然し、私のようなニワカは完全に置いてきぼりにしているし、『指輪物語』のようなわかりやすい目的が今作ではまだ明らかになっていない。こういうパターンはヤバいのである。
神話の時代、というのは時折語られるから良いのであって、きちんと物語として構築しちゃうとその幻想性が無くなるから難しいのである。
だって、手品の種はわかってみるとつまらないでしょう。どんなに美しい色彩の映像も、色あせた古代の壁画一枚が見せる幻想には敵わない。

と、いうのが私の感想だが、来週の3話を観て一気に肯定派に鞍替えするかもしれない……。

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