2023.5.12 「社会保険料」って何? 三橋貴明氏
希望ある日本国へ まずは負担が重い社会保険料を無くそうぜ!【三橋TV 第702回】 2023.05.12
1:31~
国の予算には「社会保障支出」がある
三橋氏
今日なんか高家さんから質問があるっていう話で、
高家氏
はい、あの、私はお給料明細見てて、今までもらったことなかったんで、
三橋氏
あはは。
高家氏
ははは。(つられ笑い)
初めての給与明細をじっくり眺めてたら「社会保険料って何なんだろう」って思ったんです。何なんですか?
三橋氏
「社会保険料」ね?
「社会保険料」というか、「社会保障支出」っていう「予算」が、「政府」にあるんですよ。
高家氏
「社会保障支出」?
三橋氏
で、それはね大きく分けると、これ持ってきたんだけど、これね、「青い」のが「医療」として支出してます、政府が。
「オレンジ」が「年金」で、「グレー」が「福祉、その他」、この「3分の1」が「介護」ですね。
これ、どういうことかというとね、「私たちは、生きる上で様々なリスクがありますね」と。
高家氏
怪我しちゃったり?
私たちの、生活していく上での様々な「リスク」に対応する
三橋氏
はい、それが「医療」ね?
さらには「高齢化」ですよ。「働けなくなっちゃう」、それが「年金」。
それでさらに、もう本当に「介護受けなくちゃいけなくなる」っていうケースもあるっていう、そういうリスク、全部「リスク」でしょ?
まあ「老い」っての一つのリスクだよね、あの「老いることが悪い」って言ってるわけじゃなくて、それは「リスク」なんですよ、と。
高家氏
う〜ん。
三橋氏
あと当然、「怪我」とか「病気」は、めちゃめちゃ「リスク」ですよね。
いつ起きるかわかんないんだよね。
まぁ「老い」はわかるけど、特に「医療系」の方はわからんのですよ。
「介護」にしてもなんか「110歳」ぐらいになっても、めちゃめちゃ元気な人もいるわけ。
でも「70歳」ぐらいで、その、もう辛くなっちゃう人もいるわけですよ、それがわからないのですよ、なってみなければ。
高家氏
うん。
三橋氏
私ちなみにあれだよね、絶対こういう生き方してるから「100歳」とか超えても、めちゃめちゃ元気そう、
高家氏
元気そうですね。(笑)
三橋氏
元気そうでしょ?(笑)でも実際、どうかわからない。
「リスク」に対しての「セーフティネット」のため
そういう「リスク」に対して、「政府」が「セーフティーネットを設けましょう」ってのがこれが「社会保障」です。
高家氏
いつからあるんですか?
三橋氏
1960年代くらいかな? だんだん、なんか「拡充」とか「変更」されてきたからね。
高家氏
その前ってないんですか?
三橋氏
なかった時代もあるよ。でも、元々なかったよ、人類は。
高家氏
あぁ〜。
三橋氏
最初に入れたのはね、「イギリス」の「アトリー政権」だったかな?
「1945年」とか「6年」とか「7年」とか、「チャーチル」の次の内閣で、それが入れられたのね。
「セーフティーネット」ですよ。
高家氏
ふぅ〜ん。
三橋氏
で、これは要は「リスクに対して我々はあまりにも弱小なんですよ、だからそれを政府がそのカバーしてあげますよ」。
「で、その費用を」元々の発想はね「費用を保険料で賄いましょう」っていうので「社会保険料」っていうのがあるわけです。
その費用を「社会保険料で賄う」という考え
だから「国民年金」だったでしょ? うちに就職する前。
高家氏
はい。
三橋氏
だから「国民年金」であったり「国民健康保険」として、「稼いだ」ら、高家さんが「支払う」保険料を。
これはね、完全に「貨幣のプール論」なんですよ、あってるんだよ、別に。
「皆さんから集めた保険料」、まぁ今は天引きですけど、保険料で、それで「貯めとく」わけです、基金を。で、実際貯まってます。
それで皆さんに「何かあった時はそこから支払いますよ」という、これ「貨幣のプール論」になるね。
で、これ「特別会計」です、「社会保険料」については。
高家氏
ふぅ〜ん。
三橋氏
「一般会計」じゃないです。
でも、実際はこれ見るわかりますけど、あの「社会保障支出」って、どんどんどんどん増えてってるの。
特に「高齢化」で、これ悪いことじゃないですからね、これ次回やりたいと思うんだけど、はい、とりあえずこういうふうに「増えてますよ」と。
だから現実はどうやってるかというと、半分ぐらいは「私たちが納めた社会保険料」から支払われているんです。
しかし、全然足りないので、「半分国債」
けど現実は「社会保険料だ〜」て、後から調整するから、「貯まってる基金」ですね、「貯まってるお金」から皆さんに、例えば「医療費」の「政府分の負担」ですね、「7割」ぐらいか、今「3割負担」だったかな、を払ったりとか、年金を支払ったりとか、してるんです。
でもね、もう全然足りないんで、「半分国債」です。
高家氏
あぁ〜。そうなんですか?
三橋氏
本当にそうです。「半分国債」です。
「だったら全部国債でよくね?」と思いますよね? なぜならば、ここが一番重要です、「社会保険料」は、これ、国際基準つまり「OECD基準」だと「税金」だからです。
高家氏
えっ、もう1回いいですか?
「社会保険料」って、世界基準で「税金」じゃん
三橋氏
「社会保険料」高家さん払ってますけど、うちが調整して払ってんだけど、「社会保険料」って「国際基準」「OECD基準」だと「税金」なんです。
高家氏
「保険料」じゃなくて「税金」ってことですか?
三橋氏
あのね、「OECD」での「基準」では「保険料も税金も、同じだろう」という話になってて、「同じ」なんです。
なぜなら「私たちが稼いだ所得から政府が持ってく」から。
高家氏
あーなるほど。
「一般会計」じゃなくて「特別会計」なだけで、「税金」と同じじゃん
三橋氏
なんですよね。 あの、「名目が違う」と。
あと日本の場合は、「社会保険料」は「特別会計」なんだけどね、「税収」は「一般会計」だけど、関係違うんだけど、
「関係ない」でしょ?我々からしてみたら。
高家氏
そうですね。
三橋氏
結局のところ、高家さんはうちに就職したから「厚生年金の保険料」を「労使折半」で、「会社側が半分」持って、それで支払ってるし、
そのあるいはその「年金」「医療保険」ですね、「医療保険も払ってますよね」ということになるから、
「所得税」と変わらない「税金」じゃん
これって「所得税と何が違うんだ?」と、我々からしてみたら、「何も変わらんだろ」と。
だから「税金」として認識して構わんのです。
つまり「我々の可処分所得を減らす」のが「社会保険料」であり、「所得税」であり、「住民税」なんですよ、ということなんですね。
高家氏
だからそれを「国債」であれするとダメってことなんですか?
三橋氏
う〜ん、そんなこと言ったらしようがないですよね。
「所得税」とかもそうじゃないですか、基本。
だからここね、あの「バランスの問題」で、とりあえず「所得税」と「社会保険料」が何が決定的に違うのか、
「所得税」との違いは、「累進か、逆累進か」だけ
一応「所得税」は「累進課税」なんですよね、今「最高税率55%」だけど、だから逆に「低所得の方は、所得税ほとんど払ってない」でしょ?
「5%」とかじゃない?知らんけど。
それに対して「社会保険料」は「逆累進課税」なんです、あれ。
高家氏
どういうことですか?
三橋氏
前も言ったじゃないですか、「社会保険」の保険料の金額って、最初は「給料に従って増えていく」んだけど、その給料が、月額60数万円で頭打ちになって、そこからずっと一緒なんですよ。
だから「給料」が月給が「60万円」の人も、私も、私がいくらもらってるから言わんけど、「同じ」です。
「社会保険料」はだから「高所得」であればあるほど「得」をします。
なぜならば、「社会保険料が占める、税金の所得に対する割合」が「めっちゃ低い」んだけども、「享受できるサービスは同じ」だからです、ということなんですね。
だからといってあれよ、個人的にはじゃあ「社会保険料、累進課税にしろ」っていう話じゃないよ。
「社会保険(料)」なく、我々からとるんだから「税」だよ
そうじゃないよね?と。 「いらないだろ、別に」と、「社会保険料(と言う名の税金)」。
高家氏
はい。
三橋氏
「国債発行」ではもう半分やってんだから、全額「国債発行」して、とりあえず「社会保険(と言う名の税金)を消せよ」って。
なぜならば「低所得者ほど、社会保険料の負担が重いから」です。
高家氏
重いです。
「社会保険料」、「消費税」と同じだよ
三橋氏
重いです。これ「消費税」と同じなんだよ、だから。
高家氏
でも、その「国債で賄う」ことはできないんですか?
三橋氏
「法律」変えればできます。
高家氏
あ〜、なるほど。
三橋氏
「実際、半分(国債で)やっとるじゃん」と「やっとるじゃん」、だから。
そうするとだから例えば「消費税を廃止する」っていうのは「中小企業」を助けますし、同時に「価格下がる」だろうから、さすがに消費税をなくしたら、小売店って「価格下げる」と思うよね。
下げなかったらきっと文句が来るでしょ?
高家氏
はい。
全部「国債発行でいい」、国債は「貨幣のプール論」ではない
三橋氏
そうすると、低所得の方、助かりますよね。「社会保険料の減免」も「同じ」なんです。
「低所得」の方ほど恩恵を受けるから、だから「下げろ」って言ってる、あるいは「なくせ」とも。
「国債発行」でいいんだから、とりあえず。
高家氏
ちなみに、ちなみに、結構昔に「年金制度が破綻する」みたいな噂みたいな、
三橋氏
今も言ってるんだけど、あれは、これでしょ、だから。
「社会保障支出がこんなに増えてったら」、「貨幣のプール論」なんだけど、完全に、だからもうその「社会保険料をみんなが支払う」んだけど「それでは賄いきれなくなって破綻する」って言ってんだけど、
すでに賄いきれてねえんだよ、悪いけど。「半分国債じゃないか」と。
いうことは、どんだけ増えたって「国債」でやればいいんだけど、その時は別の問題が出てきます。
「全部国債」にした時、「問題点」がある
高家氏
どんな?
三橋氏
特にここですよ。「年金」。
例えば「年金を倍増します」、大賛成です、私。
年金倍増すると どうなるかというと、「高齢者」は「消費しまくる」でしょ、
あるいは「医療費」だって、これから増えてくよね。
つまり「需要が拡大していく」わけですよ。
だから「デフレ日本」にとってはそれは最高だけど、いずれその「生産年齢人口」「現役世代の供給能力」だけでは、今のままだと「供給しきれなくなっちゃって」、「インフレ」ボーンと上がっちゃうから、
だから回答は何ですか? 「社会保障」あるいは「社会保障支出」「社会保険料」の問題は、もう簡単ですよね。
「生産性向上」です。
年「0.6%」の「生産性向上」をすれば解決、これは「できる」数字
しかも大した生産性向上、いらないんですよ。
年にね「0.6%」ぐらいをね続ければいいだけ。
こんなね、ゴミみたいな生産性の向上すらできない国なんだけど、普通は黙ってても「2%」ぐらいは生産性上がります。
だから大した問題じゃないんです、これ。
でも「金の問題だ」って考えちゃうから、だからみんなとち狂っちゃうわけです。
「このままだと年金によって国の財政が破綻する」、「(破綻)しねーから」と。
高家氏
なんか流行りましたよね、それ。
三橋氏
え〜、今は消えてんの逆に?
高家氏
今〜はなんかちょっと薄まってる気がします。
三橋氏
そうですか。そうそう、だから「貨幣のプール論」が根底にあるの。
別にあれですよ、「保険料ゼロ」にしたところで、「医療」にせよ、「年金」にせよ、支出が必要だったら「国債発行」すればいいだけ、「短期の国債」ね。
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