2023.4.26 「CDBC」と「ビットコイン」 三橋貴明氏
CBDCの真相 デジタル人民元が日本で流通するとかないから(笑)【三橋TV 第695回】 2023.04.26
1:28~
「ビットコイン」は、「マネー」というより「金(きん)」。
三橋氏
今日はね、色々と誤解が飛び交っている「デジタルマネー」についてお話ししたいんです。
高家氏
はい。
三橋氏
なんか、最近なんかそういう話、いろいろ聞くじゃないですか。
始まりは多分、「ビットコイン」なんだけどね、あれ「マネー」じゃないんで。
高家氏
あれ、何なんですか?
三橋氏
え?あれはね、なんていうかな。「金」に近いと思う、ゴールド。
で、実際なんかあの「ビットコイン」考えた人すごくて、その「ビットコインを取り出す」作業のことを「マイニング」って呼ぶんだよね。
高家氏
マイニング?
三橋氏
採掘。
高家氏
ああ〜。
三橋氏
「金の採掘」と同じ。
「貨幣」っていうのは「誰かの債務であり、誰かの債権でなければならない」んだけど、「ビットコイン」は「誰の債務でもない」。
高家氏
確かに! 確かに「金」に似てますね。
三橋氏
そう!「金」に似てるんです。しかも「マイニング」でしょ?
「あ、結構(ちゃんと)わかってるんだな」と思ったんだけど、なんかその「ビットコイン」がですね、「お金として使われてくんだ」みたいな、そういう幻想が生まれちゃったのね。
高家氏
あ、ありましたよね。
三橋氏
ありました。
だから、みんな「ビットコイン」を買い求めて、私の記憶だとね、最初ね「1BTC 5000円」ぐらいだったんだよね、で、なんか「数百万円」まで、跳ね上がったら、落ちてみたいな、「統計商品」になっちゃったね。
「ゴールドに登記する」のと同じですよ。
高家氏
なんでその「お金の代わりになる」って、あの時はみんな思ったんですか?
「グローバリズム」の「敵」は、「国家の紙幣」
三橋氏
要は、こういうことなんですよ。
その「グローバリズムの世界」にとって「一番嫌い」なのは「国家の貨幣」なんですよ。
高家氏
うん、うん。
三橋氏
「国家の貨幣」。
だから、例えば、前の「第一次グローバリズム」の時は「金本位制」だったんだけど、その「金」に、「その国の貨幣」を「紐付ける」ことで、
高家氏
それで「グローバルだった」ってことですか?
・・・・・・・・・・・・・
[金本位制]
1816年に英国で始まった金を通貨の価値基準とする制度。各国の中央銀行が発行した紙幣と同額の金を保有し、いつでも相互に交換することを保証する。19世紀から20世紀の初めにかけて世界で取り入れられていたが、1929年の世界恐慌以降、相次いで廃止。金の保有量とは関係なく中央銀行の管理の下、自国の経済に見合った貨幣を発行する管理通貨制度に移行した。
・・・・・・・・・・・・・
三橋氏
「グローバルだった」というか、それで「為替レートが変わらない」ようにして、
それで、例えばですね「貿易赤字国」ってどうなるか?というと、
例えば「アメリカ」が「日本に物を売りました」と。で、「日本円」もらえるじゃないですか。
高家氏
はい。
三橋氏
それはそうですよね。
でも「日本円」持ち帰れないんで、でも「金がいくら」「1オンスいくら」「何円」っての決まってるんですよ、
だから「必ず金が買える」のね、その「特定価格」で。
その「金」を持ってくわけ、「アメリカ」の方も「1オンスいくら」って決めてるから、それで「アメリカのドル」と「両替する」ってことになるんだけど、
そうすると「貿易赤字国」って「金」がどんどんどんどん「流出」しちゃうわけ。
高家氏
はい。
貿易「赤字」国は、「金(きん)」がどんどんなくなり、貨幣発行できなくなる
三橋氏
で、そうすると「貨幣発行できなくなる」。
「日本で稼いだ「日本円」によって、金が買えない」ってことは「あっちゃいけない」ってことがあるから、
だから「緊縮財政」「金利引き上げ」という形で「国民経済を痛めつける政策」をとらなくちゃいけないんです。
そうすると「不景気になって、輸入できなくなる」から「すると貿易赤字が縮小していくでしょ?」っていう理屈になってたの。
高家氏
ふぅ〜ん。
三橋氏
つまり「国際交易の市場」によって、その「国」の、「政府」の、「財政政策」や「金融政策」が「コントロールできるじゃないか」と。
高家氏
でもそれがまずいから‥?
三橋氏
一番まずかったのはね、「第一次世界大戦」。
「そんなことやってられない」から、みんな、みんな一斉に「離脱」したわけなんだけどね。
いずれにしても「グローバル」というか「国債の市場」とか、あるいはあの「国債」ね「国債」っ「日本国債」の「国債」ね、
「国債の市場」であったり、「為替レート」といった市場で、「国家の貨幣はコントロールされるべきだ」っていうような発想になってるんですよ、「大元」が 。
「国家がコントロールしてない貨幣」への幻想
高家氏
またそれに戻ってるんですか?
三橋氏
だから「ビットコイン」が出た時に、「これだ」と。
「これは国家が関与してない貨幣だ」みたいな「幻想」が、バーっと広まったのね、「これ、貨幣じゃねぇだろ」って私は最初から言ってたんだけどね。
さらにね、「最近の動き」ってのがございましてそれがこれですね。
ブログだとこれです、「中央銀行デジタルマネー」「4月16日」のブログですね、「CBDC」って言います。
「セントラルバンク デジタルカレンシー」ですね。
これがですね、なんか大ブームになってるの。「議論だけ」は、「議論だけ」は‥。
高家氏
ほぅ、何なんですか?
三橋氏
ほら!ほとんどの人は知らないの。「ビットコイン」と混同してる人いるからね、ひどい人は。
これは確かに「貨幣」なのね、これは「貨幣」です。
「CBDC」とは?
高家氏
どういうものなんですか?
三橋氏
それをね、「日本銀行」がね、見事に「定義」しててね、私、感動したわ。
「日本銀行の定義」によるとですね、この「CBDC」というのは「デジタル化されていること」これ、そのまま日本銀行の定義そのままね、
「デジタル化されてること」、
「円などの法定通貨建てであること」。
だから「ビットコイン」ダメなのね。
高家氏
ああ〜。
三橋氏
だから「ドル」とか「円」とかじゃないとダメなのね、「法定通貨」じゃないとダメなのね。
3番がすごいんですよ、「中央銀行の債務として発行される」と、「日本銀行が」、書いてるんです。
つまり「貨幣は、中央銀行の債務である」ということを認めてるんです。
ま、実際そうなんだけどね。
高家氏
え、もうちょっと詳しく何かリアルに教えて欲しいんですけど、
「デジタル化」っていうのは、なんか「スマホとかで見れる」みたいなのが「デジタル化」なんですか?
三橋氏
わかります。 まずね、この「3つの定義」は素晴らしくて、
・・・・・・・・・・・・・・
日本銀行によるCSDC定義
① デジタル化されている
② 円などの法定通貨建てである
③ 中央銀行の債務として発行される
の三つを満たすもの
・・・・・・・・・・・・・・
①+② 「銀行預金」
「③番がなかった」ら、どうなります?
「① デジタル化されている」、「② 円などの法定通貨である」、
高家氏
Suicaとかはまた違うんですか?
三橋氏
違う、あれ「ポイント」だから。
「銀行預金」だよ、だから。
高家氏
あぁ「銀行預金」?
三橋氏
これ ③ がなかったら、「銀行預金」だよ。
「市中銀行の債務として発行される」ってなるとただの「銀行預金」でしょ、これ。
高家氏
確かに。
②+③ 「現金紙幣」
三橋氏
逆にね、この ① 番がね「デジタル化されてる」が「なかった」ら?
「円などの法定通貨建て」であって、「中央銀行の債務として発行される」、これ何だかわかります?
高家氏
「当座預金」?
三橋氏
「現金紙幣」です。
高家氏
「現金紙幣」?
三橋氏
「当座預金」ってデジタル化されてるでしょ?「預金」っていうのは「デジタル化されたマネー」だけど、① がなかったらただの「現金紙幣」なんですよ。
ということは、要はこれは、「中央銀行の債務として発行される」っていうのは、これ「日銀当座預金」と「現金」しか、「今ない」んですけどね、
そこにさらに「CBDCを加えたらどうですか」っていうような議論が起きてるって話なんですよ。
「中央銀行の債権」は今のところ「現金」と「日銀当座預金」のみ、そこに「CBDC」を加えたらどうなるか?
つまり高家さんが「日本銀行」に「口座を持ちます」と。
今「日銀当座預金」持ってないでしょ?
「日本銀行の口座」持って、それが「現金紙幣の代わりに使える」と。
高家氏
えっ、なんで私が日銀に口座を持つ必要があるんですか?
三橋氏
だって「中央銀行の債務」でしょ?
高家氏
はい。
三橋氏
ということは、「その保有者の債権」になるじゃないですか。
それでデジタル化されてるから、そうしたらどうやって持つのよ?
「紙」、ないんだよ?「現金紙幣」ならわかりやすいんだけど。
だから高家さんが「日銀に口座持って」、高家さんの「日本銀行預金」というのを「持ってます」と、例えばですよ?
それは「日銀側」にとっては「債務」じゃないですか?
高家氏
はい。
三橋氏
だから「口座」持ってないと話になりません。
つまり「銀行預金」っていうのは 「銀行口座持ってない人、使えない」でしょ。あれと同じです。
分かってきました?
高家氏
なんとなく。
「CBDC」を「現金」「日銀当座預金」なみに、普及させたいという「議論」が始まっている
三橋氏
私、逆になんか余計な「スマホ」とか「デジタル決済」とかそんなの考えない、「クレジットカード決済」とか。
それで「考えないと、よくわかる」んだけど。
要は「現金紙幣」の代わりに「デジタル化された」ら、その「日本銀行券」あるいは「日本銀行預金」ってものを「使ったらどうですか?」というアプローチになってるんです。
高家氏
ふぅ〜ん。
三橋氏
当たり前だけど「日本銀行が発行」しますから、「現金紙幣」と同様に、これですよね、
「中央銀行の債務として、発行される」という話、
これが「CBDC」でこれの議論が始まってるんです、始まってるんです。
でも、「なんでこんなことやるの?」と。
高家氏
うん。
「CBDC」はなくて良い 「現金」で問題ない
三橋氏
まず、「⓷がない」んだったら「銀行預金」でしょ? 何の問題があるの、「銀行預金」で。
「デジタル化されてない」っていうんだったら、「現金紙幣」でしょ?
「現金紙幣」でいいじゃん、別に、という話なんですよ。
高家氏
なんでその必要があるんですか?
三橋氏
そう、なんででしょうね。
これ、一番、進めてるのは多分「中国」なんだよね。
「中国」だと「現金紙幣の偽札が多い」ので、非常にみんなそれを、何でしょう、「信用していない」んですよ。
だからニーズで、「使いたい側のニーズ」ね、「使い手側のニーズ」として、「中国人民銀行」に口座を持って、そこで「現金という形のデジタルデータを使う」って発想が出てくるのは、まあわかる。
「(中国には)ニーズがある」って事でしょ?
日本(には必要)ある?
高家氏
どうしてなんですか ?
三橋氏
えっ、日本に「CBDCのニーズ」ってあるの?
高家氏
私、あんまりわかんないですけど。
三橋氏
俺もわかんない。わかんないです。
日本は「自然災害地震大国」
あと「日本」の場合は、「現金紙幣」とかがないとね、例えば停電した時に困りますよ?
実際、中国で停電あったんだけどね。
日本の、あの「北海道の地震」の時もありましたけど、あの、どんなに莫大なこの「CBDC」を、「日本銀行の口座」として持ってたとしても、「停電になったら、もう使えない」よね。
高家氏
一番「緊急」な時に?
三橋氏
そう、「一番、緊急な時」に。
「決済できなくなっちゃうから、飢え死にするわ」みたいな話になっちゃうでしょ?
高家氏
はい。
三橋氏
でも、「中国共産党」はかなり、これを積極的に進めてるんですね。
それはまぁ「人民元」の紙幣の問題もあるんだけど、もう一つ「重大な理由があるんじゃないかな?」と。
「人民元」は、もちろん中国共産党の監視下
高家氏
あぁ、「見ておける」みたいな?
三橋氏
そういうことです。「あらゆる決済を、監視、コントロールできる」。
「コントロール」はしないだろうけど、「監視できちゃう」んですよ。
だって「現金紙幣」だと、わかんないじゃん、中央政府って。「コイン」も そうだけどね、「コイン」は大した量はないんだけど。
高家氏
確かに。
三橋氏
そういう話なんじゃないの?ということです。
ところが、例によってこういう「本質」を考えない人たちは、要は「流行り」なんだよ、これね。
早い話「流行り」なんで、なんか「日本」でも、ですね、この「デジタル円」ですね。
「デジタル円」の、その「検討」「実現可能性の検討」っての、「財務省が始めた」のね。
高家氏
はい。
三橋氏
いや、「何でそんなことやるの?」
別にいいのよ、「検討」について、「実現の可能性」について、「検討すること」を、否定したり、批判したりはしないんだけど、現実問題、「意味がない」し「無理」でしょ?という話なんだけど、
「日本の場合は」「いや、他の国ではこの「CDBC」が、非常に有効に使われているじゃないか」と、「遅れてる〜」みたいなノリで、どうせ進めるの、決まってるんだから。
高家氏
あぁ、ありがちですね。
日本の政治家は、「流行り」で「CBDC 導入検討」しそう
三橋氏
ありがちでしょ?
そんなことないんだから、そんなことない。
まず、「日本」は「震災大国」で、「自然災害大国」なんだから、「リスク」めちゃめちゃでかいですよね。
あと、そのまぁ確かに、今もね、政府が本気になったら、例えば「銀行預金による支出」とか、そういうのを「監視する」ことは「できないことない」でしょ。
っちゅうか、「中国」、やってると思います。「スマホの決済」とかも、全部見て「こいつは、何に、いくら使ってんだ」って、「全部、把握する」っていうのも「中国共産党」はやりたいんでしょ?
だから、まあ「CDBC」という話になんだろうけど、「日本って、そういう国なの」?
高家氏
どうなんですか?
「CBDC」導入しなくても、何かあれば、当座預金等、監視できるのだが
三橋氏
「日本銀行預金」みたいなの持ってるでしょ、そうすると、それ完全に少なくとも「チェック」というか「監視」はできますよ。
だから「高家さんが、何買ったか?」っての、全部「把握する」ことできる、「論理的には」ですよ?
「なんで、そんなことやるんだよ」と。
だから、要は「流行りだから、やってるだけ」なんだよ?「日本」って。
高家氏
「流行り」(だから)なんですか?
三橋氏
「意味がない」し。
で、こういうこと言うとですね、またわけのわかんない連中が出てきて「中国は、こういうシステムでね、非常に「貨幣の制度」が、進んできた」と、「進んでる」と、「日本を、はるかに追い越してる」と。
「そのうち、日本国内で「デジタル人民元」が流通するようになってしまう」と。
「CBDC」導入しなくてもよし
「すると、「貨幣の覇権」を、中国に取られるんだ」とか、わけわかんないことで、「ビットコイン」の時も、同じ議論があったんだけど。
高家氏
へぇ〜。
三橋氏
(それ)無理だから。
高家氏
どうしてですか?
三橋氏
それは、「日本政府」が「税金」を「日本円でしか受け取らないから」です。
高家氏
確かに、無理ですね。
三橋氏
それで、「The End」です。
もう、すごいバカバカしいんだけど、いかにも「実現可能する」ような形の、そういう妄想、デマですね、
これがね、今ね、「すごい流行ってる」の。
続きはYouTubeで確認 🐾
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