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特攻の拓全巻レビュー 20巻 荒れる乱校入学式!

1996年1月14日発売

主な出来事
・拓、須王と龍也に走りで勝利!
・急に入学式の回想シーンへ!
・秋生、変な二人組を〆る!あの「倉科クン」もついに登場!
・湘南編スタート!

ついに全巻レビューも20巻。だいぶきつくなってきたぞハアハア。特攻の拓は20~21巻くらいがピークで、そこから徐々に落ちていくイメージ。その原因はグレイゴーストとか来栖とか、このあたりのファンタジー感溢れる展開のせいだろう。ふつうの不良漫画のようにしたくないという意図はわかるのだが、川崎のつええ奴らが攻め込んできたとか、新入生にどえらい大物が入ってきたとか、そういうベタな展開でもよかったと思うな。

湘南弾丸レースは拓の勝利!
・拓、「幻の6速」で龍也と須王をぶち抜く!龍也と須王の単車は爆発炎上!燃えた理由はいまいちわからないけど、ハイドロ・プレーニングで事故ったということか。の割に二人はピンピンしているがw
・拓はそのまま海に突っ込んだかのように見えたが、何とか無事!拓の単車力がまた一段上がり、ほとんどマー坊レベルまできたか。
・龍也は単車が燃えてしまったにもかかわらず、現場に駆け付けた夏生さんの助けはいらないと宣言!「もうアンタはオレの頭じゃねー…」素晴らしい男気。しかし単車もない中、湘南から深夜にどうやって帰るのかな。デブ崎あたり呼び出したか。

翌朝の乱校、拓が大物に!
・昨日の大乱闘&湘南レースの話は、なぜか翌朝、町中の不良の知るところとなっている。記憶ではWindows95発売と同時にインターネットという言葉が一般的となった。BBSとかあったよね。とはいえ96年だとまだ高校生はさすがにネットはやっていないか。一晩のうちに電話による口コミで広まったということだな。
・拓は昨夜の中心人物と言うことで一気に有名人となり、乱校でも上級生から一目置かれる存在になり始める。この世界ではバイク・ケンカ・音楽ができるやつが偉い。これはこれで、シンプルでいいよな。
・千冬登場。変な二人組を〆る。千冬の特攻服の絵は「女の体だけどケンカの時は獅子の頭になる」そうだ。わざわざ着替えるのか、体温で変化させられるのかは気になるところ。
・リョーは昨夜マックのガラスをぶち破った弁償と言うことで、マックでバイトするそう。こんな金髪トサカヘアのやつ、絶対フロントに立てねえw
・拓、ケガした晶をエスコートしてマックに連れていく。晶よ、JKは木刀を松葉づえ替わりに使ってはいけない。
・爆音メンバー、リョーのバイト先のマックでだべる。族の集団がいるマックなど見たことがない。リョー、店員であるにもかかわらずジュンジと大声でケンカを始める。リョーは男気あるのはいいけど、バイト初日からケンカを始めるとかホントだめよな…
・リョーとジュンジ、ケンカのついでに入学式のことを思い出す。ここから乱校入学式の回想シーンへ。

・大荒れの乱校入学式!
今から10か月前の春、青蘭高校入学式。ちなみにこの20巻の時点でおそらく1月。1巻は12月くらい。つまり連載4年でこれほど多くの大事件を経験してきたにもかかわらず、作中では2か月もたっていない。濃密すぎる。10か月前というのは大昔の話だ。連載にすると15年以上かかるだろうねw
・マー坊、真嶋商会で「誠のフォア」を組み上げる。そして「爆音7代目」襲名を宣言、入学式にフォアに乗っていく。
・入学式に集ったのは全員不良wさすが不良偏差値90超えの乱校。リョー、ミツオ、カズ、ジュンジなど全員ちょっと今よりも顔立ちが幼く見えるのはさすがの画力。
・リョー、「ここはオレが〆る」だの「魍魎の武丸を潰す」だの、黒歴史発言連発。その後ジュンジにしょうもないちょっかいを出し、その結果入学式自体が大乱闘に…。
・ミツオ、「単車置き場の単車に手を出さない」という乱校の不文律を破り、秋生の単車を破壊してしまう。このためミツオは秋生に〆られるわけであるが、むしろ秋生の単車でラッキーだったと見るべきだろう。間違えて武丸の単車をぶっ壊していたら、翌日からリョーと一緒に行方不明になっていはず…
・単車を破壊されてキレた秋生、教室を血の海に!ミツオはもちろん、リョーもボコボコになっている。
・京子によるとリョーは中学2年時点で学校を〆ていたよう。しかし高校ではクラスでも3番手以下だろう。どんな世界でも上には上がいるが、それは不良の世界でも同じなのだねえ。
・マー坊、無邪気に教室に乱入。秋生と乱闘中の不良たちは、マー坊を見て舐めくさる。このへん結構リアルな描写。秋生という強敵には皆ビビっているけど現場に弱そうなやつが来たとたん急に強気になるwミツオは秋生に息の根を止められる寸前にもかかわらず、弱そうなマー坊を引っぱたくwその後の展開は言うまでも無くマー坊大暴れ、あっという間に全員マー坊&秋生の下にひれ伏すことになったのでした。ミツオは秋生の「ワンパン」、マー坊の「ひき肉」をほぼ同時に味わうという幸運な男にw
・ちなみにこの後の展開、小説の「外伝2」に描かれている。爆音再結成の話とか。結構面白いよ~

拓、秋生と路地裏へおでかけ!倉科クン、満を持して登場!
・秋生、単車の部品を探しに拓と横浜の危なそうな路地裏にお出かけ。
・拓、秋生から指定された場所に行っても全然来てくれない。待っていたところ、いきなり「ゴボボ…」とヤバい車が近づいてくる!車から出てきたのは…「倉科クン」!ようやく出てきたか。これまで噂話でしか聞かなかった伝説の男。見た目は滅茶苦茶強そう。
・しかし倉科クン、愛車でカッコよく登場した割にセリフは「おうまたな…春樹とあんまモメんなよ…?」のみ。この後、彼の姿を見ることは無かった…。いったい何だったんだ倉科クン?ちなみに外伝Early Day’sでは最終巻で「伝令役」として活躍する姿を見ることが出来る。
・秋生、路地裏で凄い貫禄。中学生の後輩5人組も心酔しているよう。工事現場のおっちゃんたちにも「また現場来てくれよ!」と人気があるようだ。どんな高校1年生w
・秋生がちょっと電話に行ったところで、拓と中学生をよくわからない二人組「綿木と平間」が襲う。かなりヤバそうなやつら。中学生はボコボコにされ、拓も手も足も出ない。その時…
・秋生が戻って来て、この2人組を粉砕!秋生やっぱつええな。「棲んでいる世界が違う」という拓の感想もわかる。それはそうと、この路地裏エピソード、結局何だったんだ!?

湘南編スタート!主役はジュンジ!
・話変わってここは極悪蝶2代目・持統の部屋。彼は「湘南大橋台」に住んでいるようだ。持統の部屋で大珠が寝ている。前巻で麻美と一緒に海岸にいたところ持統が拾ってきたようだ。
・持統家の日常。父「享介エ!亨介どこじゃあ!」母「アンタ…亨介はお友達とアパートに…」父「亨介エ!メシ食わんのか!?」慈統「客じゃあ!!静かにしとけエ!!」間違いなく言えるのは、慈統の父は絶対強い。あのプロレスラーのような息子に「どこじゃあ!メシ食わんのか!?」と日常的に言い放っている可能性がある。「飯食わんのか!?」はわかるけど「どこじゃあ!」はなかなかない。一緒に飯食いたい感もけっこう出ている。
・この慈統家の様子で頭がいっぱいになってしまうが、本題はそこではなく、大珠が「湘南を地獄にしちゃう宣言」!
・横浜ではジュンジが単車を組み上げ、那智と約束したマフラーを取りに地元湘南に凱旋!拓も一緒!これはまた事件の匂いが…
・ジュンジがコーヒー買いにいったところ、待っていた拓はAJSの千冬とばったり遭遇…というところで20巻が終了。

19巻で弾丸レースだの幻の6速だのかなりファンタジーに寄ってしまったので、今回のヤンキー感漂う入学式エピソードは逆に良かった!

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