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Version31・32発売&完結記念!「特攻の拓」小説シリーズ内容と感想【ネタバレ】

2021年2月5日、「特攻の拓」小説version31とversion32が同時に発売された。そしてついに「特攻の拓」完結。
小説シリーズは漫画最終巻27巻の続編からversion28として始まっており、今回発売は前回のversion30から5年ぶりということになる。
漫画の1巻発売が1991年だから、ちょうど30年後に完結したということ。
その間、作中で時間は4か月くらいしか進んでいないw
おそらく高1の12月くらいの連載スタートで、version32は鰐淵卒業前だから3月くらいだ。
30年で4か月。これなかなかすごい記録だと思う。当時の読者もすっかりナイスミドル。やはり小説の読者層は40代が多いのだろうか。そもそも売れているのか。
今回はこの小説の全体の流れと、ネタバレありの感想を。


スタートは漫画最終巻「B突事件」翌日から。
まず「B突事件」がそもそもよくわからなかったwいろんな族が入り乱れて乱闘しているところへ、拓がルシファーズハンマーで暴走乱入。「ケンカとめにきたよ…」と謎のセリフ。その後これまでの敵が幻想の中で語りかけてきて終了。まるで打ち切りのような慌ただしい終わり方だった。
B突事件がどうカタが付いたかは、お得意のファンタジーなぼかし方でうやむやにしたままwストーリーは展開する。

Version28-30
・来栖が乱校にたびたび乱入。来栖と清美がいい感じになる。清美の趣味がわからん
・鰐淵が引退を決める。引退集会するってよ。鰐淵はマー坊と拓に集会ゲスト参加を依頼する。拓もかなりの大物に出世したな。
・武丸が大珠とタイマン。決着つかず。ヒナ子オロオロ。
・キヨシと来栖がタイマン。来栖は一度ダウンするなど、キヨシやや優勢に見えるも決着つかず。タイマン後、来栖とヒロシ&キヨシはそれなりに仲良くなる。
・マー坊と八尋がタイマン。決着つかず。
・秋生が新たな爆音スペシャル開発。単車の説明がマニアック過ぎてよくわからないw
・リョーが外道の吉岡とタイマンしてわざと負け、26巻で外道に喧嘩を売ってしまった落とし前を付ける(そんなことあったね…)。それを受け秀人はマー坊と和解。
・緋咲と武丸がタイマン。武丸優勢に見えるも決着つかず。
・鰐淵の引退集会が迫る。八尋を中心とした湘南のAJS、それから爆音小僧もゲスト参加することが決まる。これはお祭りだ!

そして今回発売されたversion31-32
・鰐淵の引退集会開幕!拓は秋生が開発した新爆音スペシャルで参加。
・引退集会はAJS、爆音小僧も参加し、とてつもなくでかい集会となった。
・拓&マー坊、鰐淵と一緒に走る。ついでに八尋と千冬も。いたね千冬。途中からレースになり、激しいバトルの中で「スピードの向こう側」がわずかに、しかし鮮明に感じられる。
・拓は漫画26巻から単車に関しては完全に覚醒している模様。マー坊はもちろん、鰐淵をも凌駕するテクニックを見せる!鰐淵は拓のライディングに感銘を受ける。
・集会は最初なごやかであったが、途中でAJSより分裂した吾代一派、さらになぜか獏羅天から襲撃を受け、いつものように大乱闘に。いつものように石動は即〆られる。
・乱闘にヒロシキヨシも当然のごとく乱入!さらに緋咲も!
・緋咲と晶はまさかの「ちょっといい感じのシーン」がある。
・同時に武丸と持統が最後の決戦。武丸わずかに優勢ながら、またも決着つかず。
・来栖、乱闘に一人でつっこむ。運悪く単車の下敷きになり、大人数にボコられる。珍しく大ピンチとなるが、そこを助けたのは…なんと龍也!
・引退集会は大乱闘となりながらも、無事終了。鰐淵は引退宣言の後、「夜叉神総会長代理」として、なんと拓を指名!

感想
・完結編ということだったが、前回までストーリーにほとんど動きが無く、無事に完結できるのか少し心配していたが、一応の完結は見たといえる。総合的に見て満足できる内容だったと思う。
・引退集会の2000台くらいの暴走、そして大乱闘はさすがにリアリティがまったく感じられないw400台の敵が横浜のど真ん中で突っ込んでくるなんて無理がある。乱闘の描写が「新手の敵だ!」だの「退け!」だの戦国時代w
・チーム間で同盟を組んだりせず、基本全部敵!みたいなところが「特攻」のいいところだったが、今回は夜叉神+AJSなどいろいろ同盟を組んでいて少し残念。
・最後なので仕方がないけど、オールスター全員集合!みたいになっている。そんな中、残念ながら鬼雷党は招待されなかった模様。
・「スピードの向こう側」をかなり詳細に描写している点はよかった。こういうことを言いたいのか、というのが何となくわかった。シンプルに説明するのは難しいけどw
・龍也は来栖のことを敵だと思っているにも関わらず、ピンチの来栖を助けたのは彼らしかった。
・武丸は最後まで彼らしく、ケンカシーンで終了。武丸と魍魎の連中は本当に修羅の道を歩むね。1年後の卒業式では龍也との和解シーンとか見たいのだが…。
・鰐淵に「総会長代理」として指名された拓。爆音の幹部、蠅王の初代メンバーでありながら夜叉神総会長代理。乱校転校後わずか4か月でとんでもなくすごい地位まで上り詰めた。その後もぜひ読みたいが、残念ながらこれ以上は語られることはないだろうと思われる終わり方。本当に残念。

ということで、「特攻の拓」がまさかの完結。
最後の章の名前が「疾風伝説」となっているのもいいね。

なんども言っているけど、小説版を漫画で出してくれえええ!

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