子どもを注意するときに大事なこと



子どもを注意するときに大事なこと

 

子どもに注意する時、ついつい感情的になってしまうことはありませんか?また、『子どもが反省しない』と悩んでいませんか?

子どもに注意する時は“怒る振り=パフォーマンス”だと思うと、とても楽になります。


子どもですから、反省しても失敗は何百回何千回もします。しかし『今日はしない』と思える気持ちにすることが子どもの成長につながります。


今回は、そんな明日に繋がる子育て・支援の仕方をお話しします。

“叱る”と“怒る”の違いとは


 学童支援員の研修でも、叱る・怒るの違いについて専門家から話がよくあります。


両者の違いについてざっくり言うと、“叱る”は、感情的にならないこと。そして“怒る”は、感情的になることです。


学童支援・子育てでも、“叱る”が主流になっていると思いますが、実は感情的に怒る姿を見せないと子どもは「大人が親身になってくれない」と思い、心の距離が離れていってしまうのです。


なので、“叱る”or“怒る”で悩むくらいなら、気にしないで怒った方が子どもに思いが響くでしょう。

学童支援の仕事で初めての拠点に行った際、必ずと言っていいほど『バカ』など言葉の暴言や暴力を浴びせ、怒らせようと何度も攻撃してくる子どもがいます。


なぜかというと、怒ってもらうことで愛情を感じる子供が一定数いるから。“笑顔”は心の内が相手に100%伝わりませんが、『怒る=自分を思ってくれている、相手を振り向かせた』と考える子どもがいるのです。 


それぐらい子どもにとっては、『怒っている感情でもいいから自分だけを見て欲しい』と思う気持ちが強いということですね。


子供に注意する方法


では、どうやって子供に注意するのか?


子どもに注意する時は、怒った振り=『あなたと向き合っていますよ』とアピールをします。とくに暴力・暴言やケガの恐れのある行動をした際は、強い言葉で伝えます。
(例:何をやっているの!?危ないから止めなさい。)

 

そして行動を止めた後、何でしてしまったのか経緯を説明してもらいます。

 

一番悪いのは、大人の怒っている時間が長くなることです。そうなると子どもは、怒っている時間を堪え忍べばいいと思い、反省もしなくなってしまいます。

 

なので、絶対に怒る時間を長く取るのはやめてください。私は経緯の説明を求めるとともに、改善を聞きます。

 

『もし同じようなことをしそうになったらどうするのか?』『してしまった後どうするのか?』

を必ず聞きます。それは、良くないことをしそうになった時に自分で止められるようにするためです。自分の行動にはいろんな選択肢があることを支援員の立場で伝えていきます。
(例:職員に言う、友達にやめるように注意をする 、謝る)

 学童支援員は、多ければ1日に10回前後注意することがあるので、感情的に注意し続けていたら心が持ちません。ご家庭でもそうではないでしょうか?

なので、“怒っている振り=パフォーマンス”をしながら心では冷静に支援しています。そして間違った行動を取ってしまった子ども達には、必ず復習時間を与えています。(悪いこと良いことにも使っています。)

なぜなら自分が取った行動を考える時間が、日々の成長につながっていくからです。

 

子どもを『未来の大人になる子ども』として捉えた時、善悪が判断できるようになるためには、経験で学ぶしかありません。今後も失敗しても怒られても社会で常にどうあるべきかを子どもと向き合いながらに伝えていけたらと思います 。