見出し画像

ずっと誰かの助手席にいた

誰もが
自分の人生の物語で主人公のはず

それなのに
自分の物語で
別の誰かを主人公にして
自分は脇役に徹していることが
ないだろうか

映画「フォールガイ」

ライアン・ゴスリング主演の映画「フォールガイ」は、映画作品を影で支えるスタントマンを主人公にした物語だ。


あらすじ

ハリウッド大スターのスタントマンとして、コルト(ライアン・ゴスリング)は、全力で仕事に取り組んでいた。しかし、ある日、スタント中に大けがを負ってしまう。一命は取り留めたものの、自信喪失し、姿をくらませる。当時、恋愛関係にあったカメラ・オペレーターのジョディ(エミリー・ブラント)は心の傷を抱えることになった。

晴れて監督となったジョディが映画を製作すると聞いて、コルトは再度、スタントマンに戻ることを決意する。突然、失踪したハリウッドスターを探すことになるなど、次から次へと、映画のスタントシーンのようなアクションが繰り広げられていく。

挫折しても立ち上がる

映画の中で撮影されていた「映画」のメッセージは、挫折しても立ち上がるということ。人は、自分の人生を生きていても、失敗や挫折を味わい、ある時から、誰かの人生を生きることになる時があるかもしれない。その時期の経験は無駄ではなく、それがあるからこそ、自分が主人公の物語にもっと深みが出るのだろう。

この映画でも、スタントマンのコルトが傷を負ったのは、体だけではなかった。心にも傷を負い、人生を諦めていた。でも、愛する人のために立ち上がり、自分にできることを全力でやる。そんな姿に観客は励まされる。

監督は元スタントマン

映画「フォールガイ」のデヴィッド・リーチ監督は、元スタントマン。カーチェイスやアクションシーンなど、ド迫力は言うまでもなく、スタントマンの心情の描き方が素晴らしかった。インタビューで、監督はこう語っていた。

基になっているのは
すべて裏方たちの実体験だ

出典:映画「フォールガイ」特別映像 https://youtu.be/xgDLqoEJNjk

実体験だからこそ、真実味があって、観客は映画の世界に引き込まれる。

ギネス世界記録を更新

この映画の撮影中に、キャノンロールで8回転半を達成し、ギネス世界記録を更新した。それまでは7回転が最高だったらしい。俳優、スタントマンなどたくさんの人が一丸となって1つの作品を創り上げ、世界記録も更新したというのは、本当に素晴らしいこと。

運転席でハンドルを握って生きる

家庭では、妻や母として
夫や子供たちを支える役割を担う

仕事では、誰かのサポートをする

人生のいろんな場面で、誰かの助手席に座って、その人の人生をサポートすることもたくさんある。でも、それが全てではない。

自分の人生の主人公として生きる

それは、特別な人だけが手に入れることではなく
意識することで誰もができること

まとめ

この映画を通じて、そして私が仕事について考えて、悩んで、得たものとがどこか繋がった気がした。この記事を読んだり、「フォールガイ」を観たりして、自分はずっと助手席にいないかな?って考えてみるのもいいかもしれない。

映画に携わった日本人スタントマン

エンドロールを見ていたら、スタントマンの中に日本人の名前を発見!気になって調べてみると、浅谷康(あさや やすし)さんという方。この作品ではアシスタント・コーディネーターとして格闘シーンを担当している。

どうしてスタントマンの道を目指したのか
オーストラリアで永住権を取得した経緯など
彼について詳しくはこちらの記事で。


いいなと思ったら応援しよう!