ソーシャルディスタンス ロゴ!について
新型ウイルス感染拡大抑止に向けて、楽天などが加盟する「新経済連盟」が啓発活動をはじめました。
活動の一環として、まずは「人と人の距離をとることで感染拡大を防ぐ」ための「ソーシャルディスタンス」を呼びかけます。
今回はそのロゴについて。
驚きの、ロゴ
ロゴデザインは「楽天」のロゴも手がける佐藤可士和(さとうかしわ)氏。ユニクロのロゴやブランディングでも有名な一流デザイナーですね。
そのロゴがこちら。
初めてこのロゴを見たときの感想。
「
・
・
・
(失笑)」
デザインが佐藤可士和氏だと聞くと、
「
・
・
ほ、ほ〜う。なるほどね(汗)」
実はしっかりと考えられているこのロゴデザインについて、今回は考察してみました。
目的は「ソーシャルディスタンス」を伝えること
ロゴの第一の目的は、まずこれだったんじゃないかなと思います。「距離をとろう」と、呼びかけても、何か説教くさくなりますし、目新しさがないと人は反応しません。
日本人はなぜか英語に弱いので、「距離をとろう」を「ソーシャルディスタンス」と見せることで妙に説得力が増します。
重要なのは、全くわからない英語ではなく、
なんとなく読めて、なんとなく意味がわかる英語
だということ。
「Take a distance」などではなく、単語に「ソーシャル」と入ることで、
社会的責任、何か義務感のようなものも含ませることができます。
当然、ロゴが英語表記だとお洒落ですが、まったく伝わりませんね。。
上のロゴはカフェっぽくてオシャレかもしれませんが、メッセージが伝わらないという意味では、良いデザインとは言えません。
●いろいろ戻って見直してみると・・
なかなか考えられていることがわかりますね。
しかも、ソーシャルディスタンスの他に「離れて!」と簡潔に意味も添えられています。
全体のデザインイメージに関しては、よく見る「注意看板」と同じようなテイスト(下の図)にすることで、「ああ、注意するやつだな」とパッと見でわかるようになっています。
そして当然、横組みでも対応できるよう、完全なる正方形で作られています。
●以上。
デザインとは何かについて、すごくわかりやすい事例だったんじゃないでしょうか。ただカッコ良くするだけがデザインじゃないと、私は思います。
何より今回のロゴを、超一流の佐藤可士和氏に依頼し、自らも発信する楽天 三木谷社長の強い想いも込められたものになっているのではないでしょうか。