建設業における働き方改革の必要性
1.働き方改革とは?
「改革」とは、特定の対象を定めて変化をもたらすことを指します。現状の基本的な体制を維持しつつ、内部に変化を生み出すことです。では、「働き方」は誰のものでしょうか?それは企業で働く人々、つまり従業員のものです。「働き方改革」は誰が実施するのでしょうか?非定型的な意思決定が必要となるため、経営者による部分も必要ですが、働く人々の「働き方」を改革するのですから、従業員による推進も必要です。したがって、「働き方改革」とは、企業で働く人々が自分たちにとってより良い環境を、そして企業にとってより良い形を実現するために、変化をもたらすことと言えます。
2.建設業の働き方
①労働時間の長さ: 建設業の労働時間は他の産業と比較して依然として長く、2023年は調査産業計に比べて年間約250時間多い長時間労働となっています。
②労働力の高齢化: 建設業の労働力は急速に高齢化しており、60歳以上の技能者は全体の約4分の1を占めています2。10年後にはその大半が引退することが見込まれています。
③若年労働者の不足: これからの建設業を支える29歳以下の労働者の割合は全体の約12%程度に過ぎません。若年入職者の確保・育成が喫緊の課題となっています。
上記3点の問題は業界全体が直面している大きな問題であり、2024年問題も加わり、多くの企業において、”なるようになるしかない”といった厳しい状況にあります。
3.働き方改革の必要性
これから未来、日本では労働人口が減少し、労働力の確保はますます厳しい世の中になっていきます(建設業はさらに厳しい(>_<)!)。
新たな労働力の確保が困難であれば、今の資源で生産量を上げていくことが最も理に適う戦略となります。でも労働時間を増やすことはできません。
だからこそ、一人一人の生産性を上げていくことが重要となります。
生産性は人の気持ち(やる気・やりがい)で大きく変わってきます。
企業側は従業員がやる気・やりがいを持って業務を行う動機付けをすることが課題と言えます。
①ベースにある法令対応→当然遵守の水準
②働きやすい環境→会社を辞めない気持ちの維持に必要
③働きがい(仕事のやる気・やりがい)→生産性が向上する
守りの点からは人員の確保、攻めの点からは生産性の向上観点から働き方改革を進めることが必要です。
4.人的資本経営
最近巷でよく聞くようになったコレ、念頭において経営を進めると、働き方改革の必要性が腹落ちします。
5.まとめ→次回掲載予告
だまっていても時間は経過します。何かしていても、何かをしようと躊躇していても、何もしていなくてもです。建設業のみならず、企業をとりまく経営環境は常に変化しており、こちら側も何らかのアクションを起こす必要があるのではないでしょうか?
まず何ができるか?とお考えであれば働き方改革の第一歩、スモールステップで歩み出しましょう。
【次回掲載予告】
私は間もなく、実際に働き方改革の企業支援に取り組んでいきます。実際に経験したことを活かし、建設業を中心とした企業様のお役に立てるよう、情報発信を行ってまいりますのでよろしくお願いいたします。
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