建設業経理士
概略
建設業経理検定との出会い
前職は地方の中小建設業の会社で営業技術として管理職の立場にいました。公共工事の入札に参加してその度に落札や失注で一喜一憂したものです。
公共の入札に参加している会社は経営事項審査(通称:経審)を受ける必要があり、経営規模・経営状況・技術力・社会性等から評価点が算出されます。この経審の点数を上げるための加点要素としていろいろ調べていくうちに建設業経理士の存在を知りました。
公式HPからの説明
建設業経理検定試験とは、建設業経理に関する知識と処理能力の向上を図るための資格試験です。
「建設業経理士検定試験」(1級、2級)は、建設業法施行規則第18条の3に基づく「登録経理試験」として、また、「建設業経理事務士検定試験」(3級、4級)は(一財)建設業振興基金独自の試験として実施しています。
※建設業経理検定HPより
建設業企業にとってのメリット
前段であった経審の申請時に1級または2級の資格者が在職していると、財務面でしっかりした会社との見方が成され(公認会計士や税理士を雇用しているイメージ)加点が付与されます。また、学習内容は建設業版簿記と言える内容で経理担当のみならず、経営者が習得すれば会社経営のレベルアップにつながります。
1級は1点、2級は0.4点、そして売上規模の小さい会社ほど効果大!!!
受験変遷
2級受験を決意するも…
受験を決意したのは2019年の年末頃だったと思います。それまで事業プレイヤーだった私は経理というものに触れたことはなく、3級・4級では経審加点無いし「ひとまず2級からやってみよ」くらいの感じで学習開始しました。
試験日がある程度近づいた頃、ちょっと勉強足りんかな?と思っていた矢先になんとコロナウイルス蔓延によりあえなく試験は中止となりました。
それから3年、いきなり1級に挑戦することに
建設業経理士のことはそれからしばらく忘れていました。思い出し、受験を決意したのは、施工管理技士を取得し、中小企業診断士の2次試験合格したあとでした。当時は診断士独立まで決断していませんでしたが建設業系診断士のためにもう一つ武器がほしい・尖りたいと考えた私は、コロナで受験できなかった建設業経理士を目指すことにしたのです。
2級よりも1級派
久しぶりに2級の問題集を見た感想は「けっこう分かるようになっている」でした。診断士の試験は伊達じゃなかったのです!!そこで1級ってどんなもんかと調べました。科目が3つあります。
●財務諸表→実はこれが一番とっつきにくかったがいけそうだ。
●財務分析→経理畑や2級上がりの人は一番苦手になるそうだが、診断士ってここを手厚く勉強したのでいけそうだ。
●原価計算→過去問がんばったらいけそうだ。
ちなみに三科目共100点満点中20点は論文形式(用語や仕組みの説明なので、その言葉を理解していて・説明できるか?が問われる)→出てくる言葉、全く知らんということはないはず。
上記のポジティブ思考+”一級さん好き”を理由にいきなり1級を受験することにしました。
2024年5月10日晴れて合格!
チャレンジ1回目(第33回)
色々情報見ていると全科目を一発で合格するのは厳しいという意見が目につきました。ここは1つやってやろうじゃないか!と思い14720円振込み、全科目受験を申込みました。
学習はネットスクールの問題付参考書、これを選んだ理由は出張が多いため持ち歩く本は1科目1冊にしたかったからです。学習は計画的に進んでいましたが、実は並行して中小企業診断士の実務補修を申し入れていたのです。
誤算だったのは実務補修が想像以上に大変だったことです。
結果は、自信があった財務分析が何とか合格できたものの残りの2科目は惨敗でした。。。
電卓使っていい試験なのに計算間違いがあちらこちらで起こっていました。
理由①実務補修で前日学習ができなかった
②諸々で脳が疲れていた※3科目一気受験の弊害かもしれません
チャレンジ2回目(第34回)
それから半年後の第34回、基礎力は前回の勉強で大体備わっており、今回の試験は過去問のみで学習内容が出てきました。
受験時もしっかりと手ごたえがあり、先日無事合格証書をいただくことができました。
【受験~合格を経て言えること】
・学習時間は各科目100時間程度、全部で300時間が目安でしょう
・自分の感じでは3か月前くらいから勉強着手すればいけるライン
・ネットスクールの過去問題集&テキスト万歳!
・費用 第33回受験料(3科目)14,720+参考書2,400×3+第34回受験料(2科目)11,420=33,340
・オススメ 脳が疲れて計算違いが心配な人はMAX受験は2科目
この資格をどう活用するか
・中小企業診断士
・1級電気通信工事施工管理技士
・建設業経理士1級
三種の神器、ではないですが自分が中小企業診断士として活動して行くうえで「得意業種は建設業です!」となる分かりやすい下地が整いました。
企業様に対して経営側からも現場側からもさらに踏み込んだ建設業経理まで支援し、経営力向上のお手伝いができればと考えております。
お読みいただきありがとうございましたm(__)m
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?