見出し画像

改変前WingMakers全文日本語訳・解説4

この記事に最初に辿り着いた方は、1から読むことをお勧めします↓
お急ぎの方は、1の次は2を飛ばして3(インタビュー1-1)を読むのがいいかもです。

マガジンはこちら↓


0.前回のおさらい

インタビュー1はとても長いため分割しているので、前回のラストをおさらいしておきましょう↓

https://note.com/buildingbetterw/n/n52fdc24c52ff
1.全文日本語訳(インタビュー1-1)のラスト


1.全文日本語訳(インタビュー1-2)


アン:「どうして? それに、私たちが読めるものと読めないものを検閲しているのは一体誰ですか? 本が出版される前に内容を確認する秘密の編集委員会が存在するということでしょうか?」

Dr.アンダーソン:「これは非常に複雑な問題で、情報統制の全体的な構造を説明するのに一日かけてもいいくらいです。世界中の主要な図書館の多くには、一般の人々が閲覧できない情報が所蔵されています。これらの資料を閲覧できるのは学者だけで、通常は館内でのみ閲覧が許可されるんです。同様に、その時代の主流の信念体系とは大きく異なる理論を提唱した論文や原稿は、バチカン、大学、政府、そして様々な機関によって排除されてきました。

こうした文書は、これを収集し保持する使命を持つ秘密組織に狙われています。これらの組織は非常に強力で、資金も豊富です。彼らはこれらの原稿を比較的少額で購入することができます。ほとんどの文書はどうせたわごとだと見なされているため、図書館は寄付金や少額の報酬と引き換えにそれらを手放すことが多いです。また、これらの文書は印刷技術が発明される前に書かれたため、出版されたことがないオリジナルの原稿であることがほとんどです。

こうした組織は、金融市場や世俗的な事柄への関心を通じて緩やかに繋がっているネットワークを持っています。彼らは自国の通貨システムの中心に位置し、第一級のエリート層です。ACIOはこのネットワークと提携していますが、それはACIOが世界で最も優れた技術を持っていると正しく認識されているからです。そして、この技術は市場操作を通じて金銭的利益を得るために活用できると考えられているためです。

編集委員会についてですが……いいえ、この秘密組織のネットワークは出版前の本をチェックするようなことはしません。彼らが保有しているのは、主に古代の写本や宗教的な文書です。彼らは予言に非常に強い関心を持っています。なぜなら、彼らは『垂直時間』という概念を信じていて、経済に影響を与えるようなマクロ環境の変化を知ることに大きな興味を持っているからです。彼らにとって、この地球で唯一価値があるゲームは、経済の主要な変数を巧妙に操作して、富と権力を増やすことなのです。」

アン:「もし彼らが未来に関してそんなに賢明で、予言を信じているなら、これらのエイリアン侵略者から私たちを守るために何をしているんですか?」

Dr.アンダーソン:「彼らはACIOに資金を提供しています。この組織の集合体は莫大な財力を持っています。ほとんどの政府が理解できないほどです。ACIOは彼らにお金の市場を操作するための技術を提供し、毎年数百億ドルを稼ぎ出しています。彼らの総資産がどの程度か、私にも分かりません。また、ACIOは自分たちの安全と保護のために、この組織に希釈した技術を販売し、それによって資金を得ています。私たちは、CIAや旧KGBのような外部の力からは検知されず、破られることのない世界最高のセキュリティシステムを設計しました。

彼らがACIOに資金を提供している理由は、フィフティーンが生きている中で最も優れた人物であり、彼のBSTの開発計画を知っているからです。彼らはこの技術を、予言から自分たちを守り、世界および国内経済をある程度支配し続けるための最終的な保障と見なしています。彼らはまた、フィフティーンのエイリアン技術における戦略的な立場を知っており、彼の才能とACIOが吸収しているエイリアン技術の間で、予言が起こる前にBSTが開発できることを望んでいるのです。

アン:「でも、どうして突然ウィングメーカーのタイムカプセルに関心を持ったんですか?それがこのBST計画とどのように関係するんですか?」

Dr.アンダーソン:「最初は、エンシェント・アロー計画とBSTの緊急性の間のつながりがわかりませんでした。このタイムカプセルは、ニューメキシコ州チャコ・キャニオンから北東約80マイルのど真ん中の渓谷の壁の中に、文字通り23の部屋が彫られたものです。これまでの考古学的発見の中で間違いなく最も驚くべきものでした。もし科学者たちがこの場所とすべての遺物を完全な形で調査することが許されれば、彼らはこの驚異的な発見に驚嘆するでしょう。

私たちの初期の仮定では、この場所は8世紀に地球を訪れた異星人種族が残した一種のタイムカプセルだと思われました。しかし、もしそれがタイムカプセルなら、なぜその芸術が地球を明らかに表現しているのか理解できなかったのです。唯一の論理的な結論は、それが人類の未来の姿を表しているということでした。しかし、これが確信できたのは、光学ディスクにアクセスし、最初の文書を翻訳したときでした。

ウィングメーカーがどのように理解されたいかを明確に理解した後、彼らの主張を検証するために、彼らの部屋の絵画、詩、音楽、哲学、そして遺物を分析し始めました。この分析により、彼らが本物であるとほぼ確信できました。つまり、彼らは単なるタイムトラベラーではなく、BSTを持っていたということです。

アン:「どうして彼らがBSTを持っていると推測したのですか?」

Dr.アンダーソン:「彼らがタイムカプセルを作るのに最低でも2か月かかったと考えていました。これには、時間の窓を開けてその窓を保持し、選択した時間枠内で物理的に活動することが必要です。これはBSTの基本的な要件です。また、時間と空間の両面で介入ポイントを正確に選択できることも必要です。彼らはこの能力を持っており、それをタイムカプセルで証明していたと私たちは信じていました。

さらに、彼らが残した技術的遺物は、私たちの技術をはるかに超えるものであり、それを理解することさえできませんでした。私たちが知っている他のどの異星人種族も、私たちが調査し、吸収し、リバースエンジニアリングできないほど高度な技術を持っていませんでした。エンシェント・アローの場所に残された技術は、完全に謎であり、私たちの探査にも反応しませんでした。私たちはそれらが非常に高度であるがゆえに、実質的に識別不可能で使い物にならないと判断しましたがーー奇妙に聞こえるかもしれませんがーーそれこそが極めて高度な技術の明確な証拠なのです。」

アン:「それであなたはウィングメーカーがBSTを持っていると判断したわけですね。でも、どうやって彼らの知識を手に入れようと思っていたんですか?」

Dr.アンダーソン:「それはわかりませんでしたし、今でもその問いの答えははっきりしていません。ACIOはこのプロジェクトに4年以上も最高のリソースを投入しました。私は、タイムカプセルが暗号化された通信デバイスであるという理論を提唱しました。そして、タイムカプセルのさまざまなシンボル画像と相互作用し、その芸術や哲学に浸ることで、中央神経系に働きかけ、流動性知能(fluid intelligence)*が向上するのではないかと考え始めました。 私の意見では、タイムカプセルの主な目的は、BSTが開発され、利用できるように、流動性知能を向上させることにあったのだと思います。
*流動性知能(fluid intelligence):とても重要単語なので覚えておいてください。intelligenceの訳が知性か知能で悩み、言葉の意味的には知性かなと思いつつ、力の略というのもありかなと思い知能にしました。

アン:「理解できません。BSTと流動性知能の関係は何ですか?」

Dr.アンダーソン:「BSTは特定の形の時間旅行です。サイエンスフィクションでは時間旅行を比較的簡単に設計・開発できるものとして描かれ、一面的なものとして扱われますが、実際の時間旅行は一面的ではありません。コルテウムやグレイの技術がいくら進んでいても、彼らはまだBSTの同等品を作り出していません。彼らは時間旅行の基本形を実行できますが、その時代の出来事に干渉することはできません。つまり、彼らは過去に戻ることはできるのですが、そこでの出来事を変えることはできず、観察者としての受動的なモードでしかいられないのです。

ラビリンス・グループは過去30年間で7回の時間旅行実験を行いました。これらのテストから明らかになったことの1つは、時間旅行を行う人物がその技術に不可欠な変数であるということです。つまり、人間と技術が正確に一致する必要があるのです。ラビリンス・グループは、すでにBSTを持っている可能性がありますが、それをリアルタイムで操作し、BSTが求める瞬時の調整を行うことができる「時間旅行者」と呼ばれる人材を欠いているのです。

ラビリンス・グループは、BSTの人間的要素が技術自体にどれほど不可欠であるかを真剣に考えたことはありませんでした。ウィングメーカーの翻訳作業に関わった私達の中には、タイムカプセルの本質が、流動性知能を強化し、BST体験に不可欠な新しい感覚入力を活性化するものであると感じ始めた人もいました。

アン:「でも、なぜあなたがその結論に至ったのか、まだ理解できません。」

Dr.アンダーソン:「私たちが光ディスクから最初の30ページのテキストを翻訳したとき、ウィングメーカーと彼らの哲学について興味深いことを学びました。つまり、彼らは、人間が慣れ親しんでいる3次元の5感覚の領域が、私たちが知能のほんの一部しか使っていない理由だと主張していたのです。彼らは、タイムカプセルがこの3次元の5感覚の領域から多次元の7感覚の領域への橋渡しになるだろうと言っていました。

私の意見では、彼らはBSTを適用するためには、時間旅行者が多次元の7感覚の領域から操作する必要があると言っていたのです。そうでなければ、BSTは格言通りの針の穴を通るラクダのようなもので…つまり.…不可能だということです。」

アン:「それは少なくとも私にはもっともらしく思えます。なぜACIOにとって信じがたいものだったのでしょうか?」

Dr.アンダーソン:「このプロジェクトは実際にはACIOではなくラビリンス・グループによって進められていました。正確に区別するためで、あなたの質問への批判ではありません。 フィフティーンにとって、タイムカプセルが誰かを時間旅行者にするための橋を構築することができるというのは非常に遠い可能性に思えました。彼は、タイムカプセルがBSTを可能にする技術を保持しているかもしれないと考えていましたが、単なる教育的または発達的な経験であるとは信じていませんでした。

また、タイムカプセルの内容に浸ることによるもう一つの結果は、ウィングメーカーの哲学と生き方に対する忠誠心でした。私は次第に技術中心の考え方が薄れ、精神的なものにより焦点を当てるようになりました。彼らの教えによるある種の同調があったのですが、それを説明することはできませんでした。どういうわけか、私は研究者としての客観性を失い、ウィングメーカーの支持者のように感じるようになりました。」

アン:「支持者、とはどういう意味ですか?」

Dr.アンダーソン:「ただ、ウィングメーカーの目的に対して共感を持っていたということです。」

アン:「その目的とは…あるいはもっと適切に言うと、あなたの意見では彼らの目的とは何でしょうか?」

Dr.アンダーソン:「私の考えでは、彼らの目的はタイムカプセルを通じて、BSTを可能にする新しい意識を活性化することです。ウィングメーカーは私たちの意識、人間の能力を発展させるために助けようとしているのだと思います。それによって、BSTを防御的な武器として成功裏に使えるようになるのです。しかし、もっと広く見れば、この新しい意識そのものが防御的な武器だとも考えています。

アン:「でも、ウィングメーカー自身が時間旅行者であり、BSTを持っているなら、なぜ2011年の敵対的なエイリアンに対処できないのでしょうか?」

Dr.アンダーソン:「それは分かりません。信じてください、そのことについて私もチームもたくさん考えました。もしかしたら、彼らの主な関心はBSTではなく、私たちを3次元の5感覚の領域から、より強力な多次元の7感覚の意識へと進化させることなのかもしれません。あるいは、彼らが介入ポイントにアクセスできないのは、何か重要な情報が欠けているからかもしれません。もしくは、2011年に私たち自身がその問題を既に解決してしまったので、彼らがその必要性を認識していないのかもしれません。

確かなのは、6つほどの仮説があるということですが、結論を出すのに十分なデータがまだないということです。光ディスクから英語に翻訳されたテキストは、まだ約7%に過ぎないことを忘れないでください。ACIOはまだ多くの情報を欠いており、それがタイムカプセルの真の性質やウィングメーカーの目的を理解するために必要なのです。」

アン:「ちょっと休憩して、コーヒーを飲んだらまた再開しましょう。いいですか?」

Dr.アンダーソン:「分かりました。」

(約10分の休憩…インタビューを再開)

アン:「休憩中に、ACIOが関わっていると話していた秘密組織のネットワークについて聞きました。このネットワークとその目的について詳しく教えていただけますか?」

Dr.アンダーソン:「多くの組織には、表向きは立派な外観を持ちながらも、内部には秘密の目的を抱えたものがあります。つまり、従業員やメンバー、メディアに対しては外部に向けたアジェンダを掲げていますが、組織の内核だけが知る秘密の目的も存在します。これらの外側の層、時には“保護的なメンバーシップ”と呼ばれるものは、組織の真の目的を隠すための飾りに過ぎません。

IMF、外交問題評議会、NSA、KGB、CIA、世界銀行、連邦準備制度などは、こうした組織構造の例です。これらの組織の内核は、一種のエリート主義の秘密結社として結びついており、独自の文化、経済、通信システムを持っています。これらは、世界の政治、経済、社会システムを操作し、自らの目的を達成するために力を合わせた強力で富裕な集団です。

彼らの目的は、私が知る限りでは、世界経済とその重要な資源、つまり石油、金、ガス、プラチナ、ダイヤモンドなどを支配することです。この秘密のネットワークは、世界経済の支配を確実にするためにACIOの技術を利用してきました。彼らは紙幣に代わるデジタル通貨を基盤とした統合された世界経済を設計する過程の中にあります。このインフラはすでに整っていますが、予想以上に実行に時間がかかっています。これは、秘密のネットワークの正体を理解していないものの、その存在を直感的に察知している競合勢力からの抵抗があるためです。

これらの競合勢力は、一般的にグローバルなデジタル経済への移行に関わる企業や政治家であり、インフラ開発のコントロールを望んでいます。市場におけるその規模と地位から、この秘密のネットワークに対してかなりの影響力を行使することができます。

私が知る限り、完全に独立している、つまり最も強力なアルファ組織はラビリンス・グループだけです。彼らがこの地位にあるのは、純粋な状態の技術(pure-state technologies)とメンバーの知性によるものです。他の組織――この秘密のネットワークに属する組織や強力な多国籍企業も含め――は、自分たちの目的の実行をコントロールできません。彼らは本質的に競争を強いられているのです。」

アン:「でも、もしこれが本当なら、フィフティーンは実質的にこの秘密のネットワークを運営しているということですか?」

Dr.アンダーソン:「いいえ。彼はこの秘密のネットワークの目的には興味がありません。彼はそれに飽き飽きしています。権力や金にはまったく関心がなく、彼が唯一興味を持っているのは、12,000年間予言されてきた敵対的なエイリアンの攻撃を阻止するために、BSTを構築するという使命です。彼は、ラビリンス・グループの知性を最大限に活用し、この究極の防御兵器――または自由の鍵――を開発することが唯一価値のある使命だと考えています。彼は、ラビリンス・グループだけが手遅れになる前にこれを成し遂げるチャンスがあると確信しています。

ラビリンス・グループには118人の人間と約200人のコルテウムが所属していることを覚えておいてください。このグループの知的能力が、エイリアンの侵略が起こる前にBSTを開発するという明確なミッションに集中していることは、本当に驚異的な試みです。これに比べるとマンハッタン計画は、まるで幼稚園の社会的な集まりのように見えます。少し誇張しているかもしれませんが、フィフティーンが指揮している目的は、人類の歴史上これまでに行われたどんなものよりもはるかに重要であることを強調しています。」

アン:「もしフィフティーンが自分自身のアジェンダを進めているのであれば、そしてそれがあなたの言う通りであれば、なぜあなたはそんな組織から離反したのですか?」

Dr.アンダーソン:「ACIOには、選択的に記憶を外科的精度で消去する記憶インプラント技術があります。たとえば、この技術を使えば、あなたはこのインタビューの記憶を、前後の記憶には影響を与えずに消去することができます。おそらく、少し時間が欠けていると感じるかもしれませんが、それ以外の記憶は何も思い出せなくなるでしょう。

私の直感では、私はこの処置を受ける候補者だと感じていました。なぜなら、私はウィングメーカーに対して、彼らの文化や哲学、そして使命――私が知っている範囲で――に同調的な行動を示していたからです。言い換えれば、私はプロジェクトにとって潜在的なリスクになりかねないと見なされていました。ラビリンス・グループは、ある意味で、自分たちのメンバーを恐れていたのです。彼らの知性は途方もなく、狡猾で巧妙になる能力があったからです。

これにより、常に疑心暗鬼の状態が刻まれ、フィフティーンの計画に従うことを保証するために技術が使われました。これらのテクノロジーのほとんどは侵入型(invasive)*1で、ラビリンス・グループのメンバーは疑心暗鬼により効果的に対処するためにこの侵入を喜んで受け入れました。数か月前、私はこれらの侵入型テクノロジーを意図的にシャットダウン(systematically shut down these invasive technologies)*2し始めました――一部はフィフティーンの反応を見るためであり、もう一部は疑心暗鬼に嫌気が差したためでした。
*1侵入型(invasive):多分外科手術を伴う、という意味?
*2意図的にシャットダウン(systematically shut down these invasive technologies):systematicallyがそのままの意味なのか、システム的に(shut downと続いてるし)という意味なのかで悩み原文を提示しておきます。

これを行っている最中、疑念がエスカレートしており、いずれは私に記憶療法を受けさせるよう求められることは明白でした。私がウィングメーカーのタイムカプセルから学んだことは、忘れたくないものでした。私はこの情報を手放すつもりはありません。それは私の信念の中心となり、人生をどのように生きたいかに大きく関わっているからです。」

アン: 「単に脱退して、この話を広めようとするジャーナリストを探さなければ良かったのではないですか?つまり、島にでも行って人生を静かに送り、ラビリンス・グループやウィングメーカーの存在を明かさないでいられたのでは?」

Dr.アンダーソン: 「あなたは理解していません……ラビリンス・グループは手に負えない存在です。彼らは私がメディアに何を明かそうと恐れていません。唯一の懸念は、脱退という恐ろしい前例です。私は初めての脱退者です。これまで誰も離れたことはありません。彼らの恐れは、もし私が脱退してうまく逃げられたら、他の者も続くかもしれないということです。そしてそれが起これば、使命が損なわれ、BSTは実現しないかもしれません。

フィフティーンと彼のディレクターたちは、自分たちの使命を非常に真剣に受け止めています。彼らは第一級の狂信者であり、それは良い面と悪い面があります。良い面は、彼らがBSTの開発に集中して一生懸命働いていること。悪い面は、狂信はパラノイアを生み出すことです。私があなたのようなジャーナリストを探し、この知識を共有しようとした理由は、ウィングメーカーのタイムカプセルが人類から隔離されるのを望んでいないからです。その内容は共有されるべきだと思います。それが彼らの目的だったのだと思います。」

アン: 「奇妙な質問のように思えるかもしれませんが、ウィングメーカーがタイムカプセルを人類と共有したかったのなら、なぜそれを隠して、その内容を非常に複雑に暗号化したのでしょう?見てください……もし一般市民がこのタイムカプセルを見つけたら……あるいは政府の研究所が見つけたとしても、暗号を解読して光ディスクにアクセスできる可能性はどれくらいあったと思いますか?」

Dr.アンダーソン: 「実はそんなに奇妙な質問ではありません。私たちも同じことを考えました。ラビリンス・グループは、光ディスクを解読するために選ばれた組織であることが明らかでした。あなたの質問に直接答えると、もし他の組織がタイムカプセルを発見していたら、その光ディスクには決してアクセスできなかった可能性が高いです。この偶然――タイムカプセルがラビリンス・グループの手に渡ったこと――は、何らかの意図的なプロセスの一部のように思えます。フィフティーンもその評価に同意していました。」

アン: 「では、フィフティーンはウィングメーカーがタイムカプセルの内容の運命を決めるためにラビリンス・グループを選んだと感じていたのですね?」

Dr.アンダーソン: 「そうです。」

アン: 「それなら、フィフティーンがタイムカプセルの内容を一般に公開する前に、NSAや他の政府機関を通じてもっと内容を学びたかったと考えるのが妥当ではないですか?」

Dr.アンダーソン: 「いいえ。フィフティーンがエンシェント・アロー・プロジェクトに関する情報をACIO以外の誰かに公開することはまずないでしょう。彼は、特にBSTに関わるものであれば、ラビリンス・グループが専有している情報を共有するタイプではありません。」

アン: 「これらの発言をしたことで、ACIOに影響が出るのではないですか?誰かが質問をして、答えを探そうとし始めるのでは?」

Dr.アンダーソン: 「おそらくそうでしょう。私は彼らのセキュリティシステムについて熟知していますが、政治的な調査(political inquiry)*では彼らを見つけることは不可能でしょう。私が以前に言及した秘密のネットワーク組織が、彼らに影響を及ぼすこともできません。これらの組織は、経済市場を操作する技術のためにACIOに完全に依存しています。ACIOとラビリンス・グループは…前にも言いましたが、手が届かない存在です。彼らが唯一心配するのは脱退……知的資本の喪失だけです。」
*政治的な調査(political inquiry):多分FOIA(情報公開法)なども含む

アン: 「あなたの脱退はACIOやラビリンス・グループにどんな影響を与えるでしょうか?」

Dr.アンダーソン: 「ほとんど影響はありません。タイムカプセルに関する私の貢献はほぼ完了しています。暗号技術に関する他のプロジェクトがありますが、これらは彼らにとってより大きな影響を与えるでしょう。」

アン: 「ウィングメーカーについて詳しく教えていただけますか?彼らが誰で、何を代表しているとお考えですか?」

Dr.アンダーソン: 「彼らが誰なのかはわかりませんが、彼らは28世紀中頃から来た人類の時間旅行者だと自称しています。彼らはラビリンス・グループの未来の姿か、あるいは別の強力な組織である可能性があります。彼らは非常に統合されたサブカルチャーを持っているようで、その言語は多くの絶滅した言語の組み合わせです。これらの言語を知っているのは、ACIOの情報システムにアクセスしているか、実際に時間旅行者であるかのどちらかでしょう……あるいは両方かもしれません。

彼らが自分たちを正確に表現していると仮定すれば、技術的には非常に進んでいます。ラビリンス・グループは、BSTが考えられる中で最も高度な技術だと考えています。これを持ち、成功裏に利用できる者は、現代の人類文化や、現在交流している地球外生命体よりも明らかに高度です。」

アン: 「でも、もしウィングメーカーがそんなに技術的に進んでいるなら、なぜタイムカプセルを?ある日突然現れて、彼らが共有したいことを発表すればいいのでは?なぜこのかくれんぼのような、隠されたタイムカプセルなのですか?」

Dr.アンダーソン: 「彼らの動機は明確ではありません。私は、彼らが自分たちの時代の文化や技術を我々の時代に持ち込む方法として、これらのタイムカプセルを設置したのだと思っています。そして、これらの奇跡的な構造物やタイムカプセルを残し、それが発見されることで人々を新しい哲学や理解のレベルに導こうとしているのだと思います。彼らは私たちがBSTを発見すること以上に、私たちの哲学的な見解に興味があるのかもしれません。おそらくその方が重要でしょう。

彼らがなぜ単に現れて情報を与えないのか……これこそが彼らの天才的なところだと思います。彼らは7つのタイムカプセルを世界の様々な場所に配置しました。これは、これまでにない方法で私たちの知性や精神を引き込むための、彼らのマスタープランか戦略の一環だと思います。芸術、文化、科学、精神性――これらがすべてどのようにつながっているかを示すためです。彼らは私たちにこれを発見して欲しいのだと思います……教えられるのではなく。

もし彼らが28世紀から来たウィングメーカーだと名乗って、突然あなたのリビングルームに現れたら、きっと彼らの個性や外見、そして彼らの時代の生活がどうなのかに驚かされるでしょう。仮に彼らの話を信じたとしても、彼らが伝えたいと思っている文化、芸術、技術、哲学、精神性といったものは、その存在の現象に埋もれてしまうかもしれません。

また、私が翻訳したテキストでは、ウィングメーカーは何度も時間旅行をしていたことが明らかでした。彼らは様々な時代の人々と交流し、自らを『文化の担い手』と呼んでいました。彼らはおそらく天使や神と間違えられたでしょう。私たちが知る限り、宗教的な文献で彼らが言及されていることは、実際に頻繁にあるかもしれません。

アン: 「では、これらのタイムカプセルを全人類と共有することが、彼らの意図だと考えているのですか?」

Dr.アンダーソン: 「ウィングメーカーのことを言っているのですか?」

アン: 「そうです。」

Dr.アンダーソン: 「絶対的な確信はありません。でも、私は共有すべきだと思っています。この情報を公にすることで私が個人的に得られるものは何もありません。これまで私が受けてきた訓練のすべてに反し、私自身を危険にさらし、少なくとも私の生活を取り返しのつかない形で乱してしまいます。

私にとって、エンシェント・アローのタイムカプセルは、人類の歴史における最大の発見です。この規模の発見は公のものにすべきです。それをACIOや他の組織が独占し、保管するべきではありません。」

アン: 「では、なぜこれらの発見やET(地球外生命体)との関係が公にされないのですか?」

Dr.アンダーソン: 「この情報にアクセスできる人々は、自分たちが特別で特権的であるという感覚を好んでいます。これが秘密組織の心理であり、彼らが繁栄する理由です。特権的な情報はエリート主義者にとっての甘露です。それが彼らに力の感覚を与え、人間のエゴはその力の源から栄養を得るのを好みます。

彼らは決してこれを認めませんが、ETとの接触や他の神秘的・超常現象のドラマは非常に魅力的で、好奇心旺盛な人にとっては極めて重要な関心事です。特に政治家や科学者にとって。これらのテーマが秘密裏に、閉ざされた部屋で扱われることで、他の多くの分野にはないドラマ性が生まれます。

分かりますか、アン。秘密のドラマ性は非常に中毒性があります。そしてもちろん、彼らが公にしない理由として挙げるのは、国家安全保障や経済の安定、社会秩序を守るためだということです。ある程度、それは事実だと思いますが、それが本当の理由ではありません。」

アン: 「私たちの大統領はETの状況について知っているんですか?」

Dr.アンダーソン: 「はい。」

アン: 「何を知っているんですか?」

Dr.アンダーソン: 「彼はグレイについて知っています。彼は太陽系内に存在するETの基地についても知っています。彼は火星人についても……

アン: 「なんてこと!まさか火星に小さな緑色の人(little green men)*が本当にいるなんて言わないでしょうね?」
*小さな緑色の人(little green men):宇宙人のこと。

Dr.アンダーソン: 「もし私がETの状況について知っていることをすべて話せば、あなたの目から見て私の信用が失われてしまうでしょう。信じてください、ETの現実は非常に複雑で、多次元的なものです。今夜すべてを説明する時間はありませんし、表面的な説明をしたら、あなたは信じられないと思うでしょう。だから、部分的な真実をお話ししますが、言葉の選び方には慎重を期します。

火星人は、私たちと同じ遺伝子プールから作られたヒューマノイド種族です。彼らは火星の地下基地に住んでおり、数は少ないです。すでに一部は地球に移住しており、外見に若干の調整を加えれば、昼間に人間と見分けがつかないほどです。

クリントン大統領はこれらの問題を認識しており、ETとコミュニケーションを取るための代替手段を検討していました。これまでのところ、テレパシーの一種が主な通信手段として使われています。しかし、これは特に軍事関係者の間では信頼されている方法ではありません。地球上のほぼすべての電波望遠鏡が、一度はETと通信するために使用されたことがあります。結果は様々でしたが、成功もあり、大統領はそのことも承知しています。

アン: 「じゃあ、クリントン大統領もあなたが以前に言っていた秘密のネットワークに関与しているんですか?」

Dr.アンダーソン: 「自覚的には関与していません。でも、彼は明らかに重要な影響力を持っていて、そのためネットワーク内の高レベルの工作員たちから非常に慎重に扱われています。」

アン: 「つまり、彼は操作されているということですか?」

Dr.アンダーソン: 「それは『操作』の定義によります。彼は望む決定を自由に行うことができ、最終的には国家安全保障、経済安定、社会秩序に関するあらゆる決定を下す権限があります。しかし、彼は一般的に助言者の意見を求めます。そして、この秘密ネットワークの高レベルの工作員が、彼の助言者に助言しています。ネットワークやその工作員たちは、メディアの注目を嫌うため、政治的権力にはあまり近づかない傾向があります。

だから、クリントン大統領は操作されているわけではなく、単に助言されているだけです。しかし、彼が受け取る情報は時には修正され、その結果、ネットワークが全メンバーにとって最も利益になると感じる方向へ彼の決定が導かれることがあります。その情報が修正されるという点では、確かに大統領が操作されていると言えるでしょう。彼には事実確認をする時間や、代替プランを十分に評価する時間がほとんどないため、助言者が非常に重要で影響力を持つのです。」

アン: 「つまり、少なくとも私の定義では操作されているってことですね。他の国々、例えば日本やイギリスの政府でも同じことが起こっているんですか?」

Dr.アンダーソン: 「はい。このネットワークは国家的なものではなく、さらにはグローバル(global)*なものでもありません。他の異なる種族や種にも及んでいます。その影響は非常に広範です。また、そのネットワークに影響を与える力も同様に強力です。これは双方向の関係です。先ほども言った通り、ラビリンス・グループは本当に独立した目的を持つ唯一の存在であり、その目標のために独立性が許されているのです……ただ、正直に言えば、ウィングメーカーを除けば、それを防ぐことは誰にもできません。」
*グローバル(global):ここでは「地球上の」という意味と思われる

アン: 「つまり、世界中の政府がこの秘密の組織ネットワークに操作されているということですね……これらの組織とは誰なんですか……いくつか名前を挙げてくれましたが、他には?マフィアも関与しているんですか?」

Dr.アンダーソン: 「ほとんどの組織を名前で挙げることはできますが、それが何の意味があるのでしょうか。ほとんどは聞いたこともないでしょうし、調べても何も出てこないでしょう。彼らはラビリンス・グループのような存在です。これまでラビリンス・グループの名前を聞いたことがありましたか?もちろんありません。現在のNSAの管理層でさえ、ACIOの存在を知りません。一時期は知っていましたが、それも35年以上前のことです。組織の中で人々は交代し、しかしそれでも秘密の特権的な情報ネットワークに対する忠誠心を持ち続けます。

そして、いいえ。マフィアや組織犯罪がこのネットワークに関与していることは全くありません。このネットワークは、場合によっては組織犯罪を盾に使いますが、組織犯罪は脅迫を通じて活動しており、隠密行動ではありません。その指導者たちは平均的な知能を持ち、時代遅れの情報システムと連携しており、したがって非戦略的です。私が言及しているネットワークとは、組織犯罪ネットワークよりもはるかに洗練されたものです。」

アン: 「分かりました、ではウィングメーカーについて少し戻りましょう……今夜、質問があちこちに飛んでしまってすみません。知りたいことがたくさんありすぎて、エンシェント・アロー計画の話題に集中するのが難しくて。」

Dr.アンダーソン: 「謝る必要はありません。あなたがどう感じているか、よく理解できますよ。私はまだ元気ですから、時間のことは心配しないでください。」

アン: 「それでは、ウィングメーカーの哲学や文化についてのあなたの印象や洞察について話してもらえますか?」


次の記事へつづく…

2.解説・考察

0.忙しい人向けのまとめ

・ACIOと秘密のネットワークとの関係細々
・ウイングメーカーが残したタイムカプセルの主な目的は、BSTが開発され、利用できるように、流動性知能(fluid intelligence)を向上させることと思われる
・ラビリンス・グループには118人の人間と約200人のコルテウムが所属しており、エイリアンの侵略が起こる前にBSTを開発するというミッションに集中している
・ウイングメーカーは28世紀中頃から来た人類の時間旅行者だと自称している
・アメリカ大統領は、グレイや太陽系内に存在するETの基地、火星人について知っている
・火星人は、私たちと同じ遺伝子プールから作られたヒューマノイド種族で、火星の地下基地に住んでおり、数は少ない。すでに一部は地球に移住しており、外見に若干の調整を加えれば、昼間でも人間と見分けがつかない。

1.流動性知能(fluid intelligence)について

いよいよ出てきましたね!これがとても重要なのです。
詳細な説明はインタビュー後半に出てきます。
以前記事にしましたが、学ぶことで考え方というか感覚を獲得していくというのは、映画「メッセージ」が凄く近いなと思いました!!

1.全文日本語訳(インタビュー1-2)より


2.ET関係について

アメリカ大統領は、グレイや太陽系内に存在するETの基地、火星人について知っている、という一節を読んで、最近読んだCIA文書との整合性がありすぎて鳥肌が立ちました。

火星人の描写は、↑と少し違いましたけどね。ただ百万年前なので、今はだいぶ人間と近いのかも??
個人的には、以下の一文がとても気になるのでした。

1.全文日本語訳(インタビュー1-2)より


3.秘密のネットワークの影響について

以前読んだときは見落としていたのですが、今回「地球上を超えて、異なる種族や種に及んでいる?!?!?!」となりました。(ゆえに多分ETも入ってる)
余談ですが、日本についても言及されているのが嬉しかったですw

1.全文日本語訳(インタビュー1-2)より



今回は前回の1.5倍の分量なのですが、内容が内容だけに←さくっと読んでいただけたのではないでしょうか。
とはいえ、ここまでお付き合いいただきありがとうございました<(_ _)>


いいね!やサポート、励みになります<(_ _)>

いいなと思ったら応援しよう!

動画より文字派
いただいたサポートは、よりよい記事を作るための原資とさせていただきます!