Remote Test Kitを実務で使ってみたので所感など(前編)
はじめに
私が所属するチームでは、お客様と伴奏してプロダクトを作り上げるサービスを提供しています。詳しくはこちら。見てね。
Remote Test Kitですが
アプリやモバイルブラウザ上で動作するサービスで
複数OS×デバイスでの実機テストをするために利用しています。
本記事では
Remote TestKitとは?
導入メリット・デメリット
お値段・コストの話
案件でどう使っているのか(後編)
使って良かった点(後編)
改善して欲しいなあ(NTTレゾナントさん!どうにか!)(後編)
などを書いていきます。
その前に、Remote TestKitとは?
これを初めてみた時に思ったことは
「めっちゃ考えつくけど実現した人たちいたんだ」でした。
というのも
実機端末って揃えれば揃えるほど管理がめんどうで
保存の仕方によってはバッテリーが膨らんだり
紛失・盗難リスクもあり
施錠したり貸出管理表などを作らないといけない
修理に出す時の手続きがめんどう(端末メーカーによって違う)
海外メーカーの端末だと修理不可だったり、送ったけど返ってこなかったり
これ導入すれば上記など全て一気に解決する!と思いました。と、同時にこの人たちはこのあたりの管理どうしているんだろうとも思った。大変そう。
サービス利用すればこのあたり考えなくて済むならめっちゃ楽でいいじゃん!と言った感じ。
導入メリット
上に書いちゃいました。
改めて整理すると
端末管理からの解放(管理シール貼って、棚卸しをする必要がない)
バッテリーが膨らんで漏電、火災などの心配がない
紛失・盗難の心配がない
貸出管理の手間がかからない
修理に出す必要がない
毎年出る端末を購入する必要がない(購入手続きなど)
OSアップデート管理する必要なし(デメリットもあり)
ここに書くことではないかもですが、窓口の人の対応が親切
案件が終わったあとはアカウント休止ができる(休止中費用がかからない)
デメリット
あんまないです。
強いてあげると
自分達の端末ではないので、自由にこの機種のOSをアップデート!などができない
この機種で見たい!となった時に他ユーザ様がレンタル中でみれないことがある
くらいですかね。
気になるお値段
チーム規模によって合ったプランを選べる。親切。
今回は利用者がそこまで多くはないのでFLAT2です。
端末購入とサービス利用料の比較
注意事項として
チーム規模や検証対象、期間によっても変わります。
端末購入の場合
iPhone, Androidは全部買わないと判断したとしても
iPhoneは毎年 秋に
Androidは春・夏・秋・冬に各種メーカーから新作が出ており
主要機種を抑えるには年間最低でも40万 - 60万は必要です。
これは単純な端末購入費用です。
参考として
端末購入費用(2022/12時点での価格です)
iPhone 14 119,800円
iPhone 14 Plus 134,800円
iPhone 14 Pro 149,800円
AQUOS sense7 26,000円
Galaxy A23 5G 59,500円
Google Pixel 7 36,960円
BASIO active 87,310円
Xperia 5 Ⅳ 51,000円
Google Pixel 7 Pro 10万以上
Galaxy Z Fold4 20万以上
Galaxy Z Flip4 15万以上
チームの規模、開発対象規模によっては2倍3倍費用が必要な場合も。
私が過去に所属していた会社では、開発・テストの人数が計100名ほどおり毎年iPhone全機種、全カラーを揃え、Android含めて年間200万 - 300万 ほど端末購入費用でかかってました。おったまげ。
そして購入をした場合、購入して終わりではなく
端末購入費用 + 管理・棚卸し(年々管理台数増加)人件費 + 修理 + OSどうするか検討 …etc
さまざまなコストが発生します。
そしてさまざまな意見や考えが交錯するので取りまとめも一苦労です。
信じて他部署に貸していたiPhone10が返ってきた時にOSバージョン上がってるじゃん・・・。などの事件もありました。なにもしていないのに、翌日OSが勝手に上がっていたらしい。不思議だ。
一方、Remote TestKitは
FLAT1で月額50,000円(税別)程度であり
利用しない期間はアカウントを休止(費用がかからない)できるため
年間で4ヶ月利用のみ、とかだと20万で済みます。
FLAT2で月額80,000円(税別)。
このあたりは会社のお財布事情なども関連するのですが
少なくとも私たちのようなチームでは
案件のために毎回実機端末を購入するより、
必要な時に、必要な端末を利用できるRemote TestKitは便利なプロダクトであると言えます。
案件などではなく、プロダクト会社では実機がある程度必要だと思います。ですが、足りない分をRemote TestKitで賄う、などのハイブリットな使い方も便利だと思います。
(前編)おわりに
今回は導入することに対するメリットやデメリット、費用感などに焦点をあてて記載しましたが後編は実際に業務利用をどのようにしているのか
などを記載していきます。
私たちのような実機端末を購入するか、サービスを利用するか迷っているチームや会社様がいた時、費用感などが気になっている方の参考になれば幸いです。