データ保存の革新的な技術【ブロックチェーン】
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今回のテーマは前回の「web3.0」の補足説明になります。「ブロックチェーン技術」という言葉をご存知でしょうか?「web3.0」を構築する際の肝となる技術です。これについてお話しします。
【ブロックチェーン技術とは?】
実はこの技術については明確な定義は決められておらず、人によって解釈が若干異なります。それでも簡単にまとめると、「多数の参加者に同一のデータを分散保持させる仕組み」のことです。
ブロックチェーンの特徴は、主に以下の4点に絞ることができます。
(1)改ざんが非常に困難
(2)システムダウンが起きない
(3)取引の記録を消すことができない
(4)自律分散システム
ブロックチェーンでは不特定多数の参加者が取引を行いますが、参加者が全員の取引履歴のコピーを記録しているため、一部のコンピュータがダウンしても、残りの多数の参加者が記録を保持し続けるため、システム全体がダウンすることはありません。
この取引履歴のコピーは削除もできないため、一度記録された取引の記録は消えずに証拠として残り続けます。このように、多くの参加者でデータを分散して持つシステムを「自律分散システム」と呼びます。
不正や改ざんを許さず、公正な取引の履歴を安定して記録し続けるのに利用されます。
【何が新しいのか?】
これまでの情報のやり取りが根本的に変化します。分かりやすく、データベースと比較します。クラウドのデータベースは、複数のコンピュータに分散されており、バックアップも取られることからエラーや改ざんの修復は可能だ。しかし、その仕組みは中央集権的であり、サービスを提供する管理者の存在を必要とします。つまり、情報は一度中央にあるセンター(管理者)を介してやり取りが行われるという意味です。
引用元:https://www.softbank.jp/biz/future_stride/entry/technology/20180425/
しかし管理者がサービスを停止させればデータベースの中身は消失しますし、管理者の都合によってデータを抹消される可能性もあります。また、万一、管理者に悪意があればデータの中身を改ざんできてしまいます。
一方で、ブロックチェーンは、たとえサービス提供者であっても記録されたデータの改ざんや消去はできないし、参加者が自身の取引履歴を消すこともできません。
【何に利用できるの?】
ブロックチェーンと聞いて真っ先に思い浮かぶのは「ビットコイン」です。「取引の公明な記録を残すこと」という特徴を生かし、仮想通貨の取引に利用され間ています。このアイディアは2008年にサトシ・ナカモト氏によって発表されました。
仮想通貨に限りません。証券取引などの金融に関する取引はもちろん、シェアリングサービス、著作権管理、医療サービス、行政手続きや投票まで、公明で透明な記録として残すことができると言われています。
この技術を利用した将来像として、身近な例をレンタカーで例えてみます。
引用元:https://rental.timescar.jp/price/
好きな車に乗り込んでタッチパネルを操作することで、保険契約、決済までもが完了します。そこには店員の手を介する必要もなければ、紙の書類に記入する必要もなく、カード情報を渡すこともありません。ドライブ中にガソリンスタンドに寄ったなら、契約時に登録した決済情報で車自体がガソリン代の支払いを済ませてくれる。
PCやスマートフォンなどの電子端末だけでなく、自動車や建物までもがブロックチェーンにつながり、人の行動を止めていた取引行為をシームレスに解決すると言われています。
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