「これからの時代に生き残るのは“周りを巻き込める声の大きさを持つ人”」ビジネスパーソンが心がけるべきこととは?
「現場の統率力が高い」とbuggy株式会社の代表 関根も太鼓判を押すのは、YouTubeチャンネル「2200年TV」に出演する傍ら、映像制作のディレクター兼カメラマンとしても活躍する、つっちーさん。
今回はbuggy代表の関根とつっちーさんに、働き方のスタンスや撮影現場での立ち回り方について語り合ってもらいました。
今回の対談で明らかになった、二人の正反対な考え方にも注目です。また、つっちーさんは関根とのやりとりで後悔してることもあるのだとか……?ぜひ最後までご一読ください。
本企画は、クリエイターのプロデュースなどを手掛けるbuggy株式会社の代表を務める関根(@mu41208)と、buggyに関わるさまざまなメンバーが対談。現役で活躍する人たちにプロデュース術や仕事にかける想いをお聞きします。
パロディ動画にちなんだ謎解きイベントや映画の制作にも挑戦する理由
関根:つっちーさんはフリーランスとして活動していますが、法人化はしないんですか?
国や銀行は起業家を支援して、日本の国力をあげるべくいろんな企業に融資しているので、僕は法人を設立してお金を借りることはめちゃくちゃいいことだと思っていて。だから僕はすぐ人に法人化を勧めちゃうんですけど。
つっちー:法人化していないのは、僕が社会を知らないだけですね……(笑)。今、経理関係は会計士さんにお任せしているので、その方に法人化を勧められたら設立するかもしれないです。
関根:以前、2200年TVの要素を取り入れた謎解きゲームを作っていたじゃないですか。謎解きゲームの制作会社への依頼が安いもので1つ数十万円なので、数百万あれば10個作れますよね。
だから、僕は銀行からお金を借りてたくさん作ってビジネスにすればいいと思うのですが、つっちーさんはどう考えますか?
つっちー:僕は、借りるよりもクラファンなどでお金を自分で作ろうとするタイプですね。
関根:謎解きのタイトル、「オリーブオイラー殺人事件」でしたね(笑)。
つっちー:そうです。『モコズキッチン?』(『MOCO'Sキッチン』のパロディ)にちなんだ、オリーブオイラーである僕を殺した犯人を探すゲームです。関根さんも体験してくれましたよね。実際にチャレンジしてみてどうでしたか?
関根:難しかったけど楽しかったですよ。謎解き界隈の人から言わせると、初級レベルらしいんですけど。ただ謎解きは1回やるとネタバレしてしまうので、どんどん新しいものを出さなきゃいけないのが大変ですよね。
つっちー:そうですね、中には同じ日に謎解きイベントをハシゴする人たちもいるくらいなので。
関根:クラファンでは映画も作ったんですね。それは何がきっかけで?
つっちー:ずっとクライアントさんが求めている動画を作っていたので、自分の作品となるものを作りたいと思ったんですよね。それで制作したのが、監督とプロデューサーを僕が務めた映画『#アリスの裁き』です。
関根:代理店などで働いていると、その気持ちが湧いてきますよね。
少し話が逸れますが、代理店といえば、たまにほんのちょっとだけ関わった案件のことでも「あれ俺が担当したんだよね」と言う人いるじゃないですか。
「あれ俺詐欺」と誰かが言っていたんですが、全然良いと思っていて。それを活かして次の仕事に繋げられるのであれば「どうぞ使ってください」みたいな。
つっちー:たしかに。人脈を活かすのもひとつの手段ではありますよね。フリーランスで活動していると、特に人との繋がりが大事だと痛感します。
過去の失敗から学んだ、“自分から声を出して人に頼むこと”の大切さ
関根:俺も1年間フリーランスで働いていましたが、良いことも悪いこともありますよね。
つっちー:僕はフリーランスになって、良いことしかなかったですね。フリーランスだと働く場所も時間も自由じゃないですか。
関根:たしかに。俺は物理的な拘束に対してのストレスがあまりないのかも。仮に嫌いな人が同じ空間にいても、そこまで気にならないタイプ。
経営者だと意図しない人との関わりも増えますし、やりたくない手続きもやらないきゃいけない。でもフリーランスだと、仕事相手や働き方も自由に選べるので良いですよね。
つっちー:経営者やリーダーは、人の上に立たなきゃいけないので難しいですよね。
関根:社員のプレゼンが失敗しても俺のせいだし、成功しても俺の助言のおかげみたいになってしまうのはすごく嫌なんですけどね。
つっちー:社長は社員にやらせなきゃいけないけど、自分からも何か言わなきゃいけない。そのさじ加減が難しいですよね。
関根:今は当事者たちの成長速度を優先していますね。「これ1ヶ月後も同じこと言ってそうだな」と思ったら、自分が嫌われるとしても指摘する。むかつかれるかもしれないけど、言わないより良い未来になるはずだから。もちろんタイミングや状況を把握した上で、言うようにはしています。
つっちー:さすがです。
関根:社員がプロジェクトの当事者であることを意識してもらうために、「俺、今日のミーティング出ないから」と直前に社員に言うときもあります。ミーティングが始まる2分前とかに(笑)。万全の準備があり、かつ社員もクライアントも信頼しているからこそできることですけどね。
つっちー:やらざるを得ない状況を作っているんですね。
今だから言える話ですけど、関根さんと初めて現場でご一緒したときに関根さんが全体のグループLINEで「(つっちーさんが)バッチリ仕切ってるので大丈夫です!」と言っていて、めちゃくちゃプレッシャーを感じました(笑)。
でも僕はそう言われると火がつくタイプなので、関根さんに見透かされているのではないかと。関根さんは経営者だから、人を見抜く力があるんだろうなと思っていました。
関根:ははは(笑)。つっちーさんは現場の統率力が高いですよね。どんなバタついた現場でも、ちゃんと調整してくれますし。
つっちー:普段はめちゃくちゃ人見知りなんですけど、仕事のスイッチが入ったら自分からどんどん動くタイプですね。
昔チーフADを任されていたときに、全部自分でやっていたらプロジェクトが回らなくなって全部がダメになってしまったことがあって。それで大きな声を出して人に頼むことが大事だと学んだんです。もちろん自分も動き続けますが、同時に周りに指示も出さないと現場が成り立たないんですよね。
関根:たしかに、そうですよね。
これからの時代、生き残れるのは「周りを巻き込める声の大きさを持っている人」
関根:つっちーさんの最終的な目標や夢はあるんですか?
つっちー:特に決まってないんですよね。今やりたいと思っていることに突き進んでいるだけで。
関根:今自分がやりたいことを実現できている人は、この先もずっとやれると思うんですよね。逆に、やりたいことがないのに結果を出している人もすごいですけど。アドリブ力で生きているわけだから。
つっちー:関根さんもアドリブ力ありそうですけどね。臨機応変に対応できるというか。
関根:俺も頑固だから、AではなくBと言わせたいと思ったら、Bと言わせるようなトークをすることはあります(笑)。素直に見せて実は頑固みたいな。
つっちー:AD時代、プロデューサーがクライアントに3パターンの案を求められていたんですけど、「こっちは1つの案に100%注いでるんだ」って怒っていて。結果的に1パターンで通してましたし、プロデューサーのことをすごくかっこいいなと思った記憶がありますね。
そういえば、関根さんとのやりとりで後悔してることが1個あって。
関根:え、何ですか?
つっちー:buggyの集会で自己紹介をしたときに「僕にお願いすれば80点は取れるように頑張ります」と言ったんですけど、関根さんの性格的には「100点取ります」と言った方がよかったんだろうなと。
関根:まったく覚えてないです(笑)。
つっちー:僕、普段は「100点取れる」と言わないんですよね。内心では120点を目指しているんですけど、「100点じゃないじゃん」と思われないように下手に出るように出てるというか。でも関根さんには100点って言うべきだったなと、発言した直後に後悔しました。
関根:そのままでも全然良いと思いますよ。ビックマウス系の声の大きさも大事ですけど、最終的に生き残れるのは周りの人たちも巻き込める声の大きさを持っている人だと思っていて。
状況や目指すべき場所を周りに伝えられる声の大きさを持っている方が、結局は遠くまで声を届けられるかなと。つっちーさんはそういう声の大きさを持っていると思います。
つっちー:ありがとうございます。
関根:こちらこそ、今後ともよろしくお願いします!
🎥
今回は、フリーランスのつっちーさんと経営者である関根のそれぞれの視点や考え方が語られた対談でした。
立場は違えど、人脈を大事にすることや自分から周りに声を出すことが共通していました。
次回はどの人とどんな話が繰り広げられるのでしょうか。ぜひお楽しみに!
<ふたり広報:取材・執筆・伊藤美咲 / 編集・えるも / 写真・琴>
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