電子ドラムの考え方
ドラムにはアコースティックドラムと電子ドラムがあり、人によっては電子ドラムはおすすめしないという方もいるかと思います。
確かに電子ドラムとアコースティックドラムを比較した際に違和感を感じるという場面もあるかと思いますし、私も理解できますが、電子ドラム単体で見ると良い点も多くあるので、私個人の考え方で電子ドラムについて見ていきたいと思います。
電子ドラムとは
そもそも電子ドラムとは何か。まずはこの点から入っていきましょう。
電子ドラムとはパッドを叩いた際のタイミング、パーツ、強弱等を電気信号に変換し、音源モジュールに収録された対応する音を出力する楽器です。
細かくパッドの種類等を見るともう少しお話しする点はあるかと思いますが、今回はこの程度の理解で問題ないかと思います。
細かく見ると違うものなのですが、サンプリングパッド等もパッドに割り当てた音を出力するという点では同じような楽器ですね。
電子ドラムとアコースティックドラムが比較される理由
では電子ドラムはなぜアコースティックドラムと比較されるのでしょうか。
これに関して、私個人はこのような理由があるとかんがえています。
電子ドラムという名前
セッティングがアコースティックドラムに近い
ドラムセットの音色をメインとして収録している
アコースティックドラムの代用品として紹介されることが多い
私が思いつく理由としてはこのくらいのものですが、これだけでも同じカテゴリーの楽器として比較する考えはわかる気がしますね。
電子ドラムとアコースティックドラムの比較
では同じカテゴリーの楽器として比較した場合にどのようなメリット、デメリットがあるのかあえて見ていきましょう。
電子ドラムのメリット
静音性に優れる
手軽にドラムトラックのレコーディングができる
コンパクトに設置できるモデルもある
アコースティックドラムのメリット
シンバル等の揺れが自然
様々な要因で音が変わるので自分らしい表現ができる
配線等でセッティングに悩むことが少ない
電子ドラムのデメリット
打感がアコースティックドラムと異なる
打点による音の変化がある機種は少ない
セッティング時に配線の取り回し等も考慮する必要がある
アコースティックドラムのデメリット
電子ドラム以上に防音、防振に予算を割く必要がある
打点の位置、チューニングがうまく決まらなければ良い音が出ない
違う音を出したいという際にチューニングを変更するだけでなく場合によっては構成そのものを変更する必要がある
どちらにもメリット、デメリットあるため一概にどちらが良いと優劣をつける気はありませんが、自然な音を出すという面ではアコースティックドラムに軍配が上がるでしょう。
一方である程度防音、防振対策を施すという前提のもとですが、コンパクトに設置したい、様々な音を出したいという場合は電子ドラムに軍配が上がるかと思います。
電子ドラムは独立した一つの楽器である
先程アコースティックドラムと電子ドラムを比較してみましたが、私個人としてはそれぞれを比較することはあまり意味がない行為なのではないかと考えており、むしろ電子ドラムは電子ドラムという楽器なのだと考えています。
そもそも電子ドラムは仕組み上どちらかというとドラムセットよりもサンプリングパッドに近いものだと思っていますので、違うカテゴリーの楽器としてみれば様々な魅力が見えてくることでしょう。
最近の楽曲にはエレドラを使用した楽曲も増えており、そういった楽曲の演奏はアコースティックドラムでは絶対にできません。
電子ドラムを使って演奏しているかと言われるとそうではないかと思いますが、電子ドラムに収録されている様々な音色とエフェクトを駆使して自分なりの音を作り出すこともできるので、エレドラのサウンドを割り当てて叩いてみるのも良いでしょう。
また、電子ドラムは基本的にプリセットを保存することができるのでフットスイッチなどと組合わせて音色を切り替えながら演奏する事もできます。
いかがだったでしょうか。
結局のところ考え方次第ということになりますが、基本的に電子ドラムとアコースティックドラムと比較するとメリットやデメリットで見ることになり、どちらが良い、悪いという議論が発生してしまうかと思いますが、違うものとしてみればどちらにも適した場面があることが見えてくるかと思います。
的外れな解釈などもあるかと思いますが、電子ドラムを選ぶ際の参考にでもなれば幸いです。