音の豆知識!位相の話

音は物体の振動によって発生する現象であり、音楽をする方もされない方もほぼ毎日触れている要素かと思います。
今回は音の波形について見ていきたいと思います。

※詳しく見るためには相応の知識(少なくとも高校物理学以上)が必要となり、筆者の頭ではついていけないのでここでは簡単なご紹介のみとさせていただきます。

位相

位相とは、周期的な運動をするものが一周期のうちどのタイミングに存在するかを表す概念で、複数の波形を組み合わせた際、位相によって波形に影響を及ぼします。

建設的干渉

音波を正弦波として、完全に同一の位相を持つ二つの音波を組み合わせた際、振幅は2倍に増幅され、音が大きく聞こえます。
これを建設的干渉と呼びます。
雑に説明すると1+1が2になるような認識で良いかと思います。

破壊的干渉

建設的干渉とは逆で、位相がずれている状態のうち、片方の振幅が最も大きい時、もう片方の振幅が最も小さいような状態の音波を組み合わせるとそれぞれを打ち消し、音が聞こえなくなります。
これを破壊的干渉、または位相相殺と呼びます。
こちらは雑に説明すると1-1が0になるような認識で良いかと思います。

干渉の利用や回避

音波の位相による干渉は、意図的なものであれば問題ないのですが、意図しない干渉は回避する必要があります。
レコーディング等を行う時点での干渉回避策としては、マイク位置を工夫する事が挙げられます。
また、DAW等では位相反転ボタンがあり、破壊的干渉が発生した際にこのボタンを使用することで回避することができます。
また、波形を移動することも位相のずれによる干渉回避に対して効果的な策と言えます。

干渉自体は単なる現象なので、うまく使うと有用な場面もあります。
例としてノイズキャンセリング機能やボーカルキャンセル機能が存在しますが、特定のノイズ等に対して逆位相の波形を生成し、破壊的干渉を意図的に起こすことで実現している機能です。


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